今回は『最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。(以下、妹ちょ。)』について解説していく。
『妹ちょ。』は松沢まりの漫画(月刊ドラゴンエイジ)が原作で、これが2014年冬クールにアニメ化された。
アニメ制作はproject No.9が担当している。
『妹ちょ。』の評価
※ネタバレ注意!
作画 | 70点 |
世界観・設定・企画 | 60点 |
ストーリー | 65点 |
演出 | 65点 |
キャラ | 68点 |
音楽 | 70点 |
作画
『妹ちょ。』はどれだけ探してもHD画質で配信している動画配信サイトがなくて、なんでかなって思ってたら、『妹ちょ。』のBlu-ray版が無修正なことから悟った。笑
どの動画配信サイトでもSD画質の配信だったのがネックだけれど、全体的に作画は悪くない。映像表現としてのおもしろさは皆無だけど、そういうのが求められている作品ではないし、エロシーンをちゃんとエロく表現していた点など、視聴者ファーストだったことには好感が持てる。
世界観・設定・企画
「TST」という超凶悪なアイテムを装着させられた女の子とか、百合シーンを見てシ○るアニメ。ということなのだろうけど、意外にヒューマンドラマ的な要素もあるので、その辺のエロアニメに比べると「まとも」ということになるのだろうか。
ストーリー
ヒューマンドラマ的なストーリーが、意外によくできていて、なんか思わず感動してしまうシーンもあった。ラブコメとしてのシナリオも悪くない。漫画原作なので、コメディのノリも親しみがある。
演出
やはりエッチなシーンの演出が中々に良き。画面構成の粗が目立つときもあるけど、一方で動きで魅せようとするシーンもあって、遊び心も感じられた。
キャラ
メインヒロインの神前美月が中々に良い。『俺妹』の黒猫みたいな感じ。あと、寿日和も、天使姿ではないノーマル姿だったら、中々に可愛かったかもしれない。
個人的には、サブキャラがかなり面白いと思うんだけど『妹ちょ。』では美月と日和のやり取りにフォーカスしてたから、サブキャラの登場頻度は少なかったなぁ。
音楽
そもそも僕は小倉唯のライブの準備のために、タイアップ作品の『妹ちょ。』を視聴した経緯がある。ということでED『ガーリッシュエイジ』だが、初期の小倉唯らしい可愛らしい楽曲だった。
OP『BINKAN♡あてんしょん!』は、2010年代前半のチープなアニソンって感じで、一周回って味わい深い。
『妹ちょ。』の感想
※ネタバレ注意!
普通にエグいエロアニメ
僕も、まあそれなりの数のエロ系アニメを見てきた。僕はWebライター業をやってるんだけど、やはりエロアニメ関連の記事はPV数が多くなる傾向があって、それに伴って、エロアニメを視聴して記事を書くことが多かったのである。
僕が思うに、大抵のエロアニメには、理性というものがほとんど存在しない。理性ゼロで欲望に忠実なキャラが「あんなことやこんなことをする」というのがほとんどである。仮に理性が描かれていたとしても、それはお飾りだ。
でも『妹ちょ。』の主人公である神前美月は、超絶普通な女子高生であり、普通の人間と同じくらいの尊厳みたいなものがある。そんなごく普通な女の子に、突如幽霊が憑依し、同時にTSTが装着され「まともに排尿できない」などの恥ずかしい設定が付与される。
神前美月にはちゃんと理性があるため、とにかくめちゃくちゃ恥じらう。それこそトラウマレベルで。
要するに、そのほかのエロアニメがごく普通のAVなのに対して『妹ちょ。』は完全素人の違法性たっぷりなAVなのだ。
そのうえ、なんだかんだで美月と日和の百合シーンが見られるときた。しかも日和の声優は小倉唯(当時JK)である。邪悪な大人による欲望が詰まりまくった企画だった。笑
日和の正体がふつーに気になる
一応『妹ちょ。』には「TSTのゲージを満タンにする」という目標があり、それに合わせて一応ストーリーが進んでいる。それともう1つ、日和の正体を解き明かすことも裏ストーリーとして挙げられる。
日和は生前の記憶を失っているのだけれど、どうやら神前夕哉との関わりがあったようなのである。
んで、視聴者の僕としては、ふつーに日和の正体が気になる。笑
「日和の正体を解き明かす」というストーリーに関しては、実によくできていたのではないかと思う。残念ながらTVアニメでは正体が明かされなかったけれど、視聴者としては、原作漫画を読んで日和の正体が一体なんなのかを知りたい気分にさせられた感じだ。
そう考えると『妹ちょ。』は、ビジネス的な意味で企画が優れている作品だなぁと感じる。
さいごに
名作とまではいかないだろうが、多分、放送当初はかなり話題になってたんじゃないかなぁと思う。だって放尿とかは普通にヤバいでしょ……。笑
ただのエロアニメではなく、やることはちゃんとやってるところも好感は持てる。人にはオススメしづらいけど、エロを求める友人ぐらいにはオススメできる作品だと思う。