今回は『ログ・ホライズン』の第1期について語っていく。
2021年から第3期となる『ログ・ホライズン 円卓崩壊』が放送スタートしたわけだが、当時の僕は『ログホラ』を未視聴だった。ということで『ログホラ』を見始めたわけだ。ただ、教育アニメという枠組みだからか、単調な展開なので視聴スピードもイマイチ。第1期を視聴するのに1ヶ月もかかってしまった。
だが、せっかく見たので第2期を見る前に感想を記事にしたいと思う。
あらすじ
ある日突然、老舗オンラインゲーム<エルダー・テイル>に日本人ユーザー3万人が閉じ込められてしまった。
ゲーム歴8年の大学院生・シロエも異世界に取り残されてしまう。モンスターとの戦闘、死ぬことのない境遇。
何が起きたのかわからず不安に駆られたプレーヤーが街にあふれ、ヤマト地区最大の都市<アキバ>は秩序を失う。一匹狼を自負していたシロエは、旧友・直継、美少女アサシン・アカツキたちとギルド<ログ・ホライズン>を設立。
他人と接することが苦手で内気な青年が仲間とともに廃墟アキバから世界を変えようと立ち上がる。
『ログ・ホライズン 第1シリーズ』公式サイトより引用
『ログホラ1期』の感想
ここでは『ログホラ1期』の感想について語っていく。多少ネタバレをするので、まだ未視聴の人は気をつけてほしい。
感想①:第一印象は「曲が良かった」
第一印象はストーリーのことや世界観のことでもなく、「曲が良かった」ということ。さすがNHKアニメ。
OPは僕の大好きなバンドの一つでもあるMAN WITH A MISSIONの『databese feat. TAKUMA(10-feet)』が主題歌。最初から最後までカッコいい曲だ。マンウィズはアニソンだけではなく、映画、CM、ゲームなど幅広いタイアップがされている。基本的に洋楽ベースなのだが、所々に日本語が入っている不思議な曲だ。ということもあり海外でも人気なロックバンドでもある。ぜひ聞いてみてほしい。
そして僕がOPよりも大好きなのはEDの『Your song*』だ。Yun*chiが担当している。電子音がメインの明るいメロディーになっているラブソングだ。僕は電子音を使った明るい曲が大好きだ。しかも『Your song*』はサビのメロディーがいい。あえて「ボルテージを上げない」というのも、僕のツボにハマりまくった。
『ログホラ1期』は恋愛要素も一応あって、主にアカツキ(CV.加藤英美里)とミノリ(CV.田村奈央)が主人公のシロエ(CV.寺島拓篤)に恋している。EDの映像と歌詞を見るとアカツキを表現した曲だろう。そして僕は『Your song*』の影響もあってアカツキ派だ。
感想②:異世界転生系の中でも異質の存在
『ログホラ』は小説投稿サイトの『小説家になろう』の中で、一番最初にアニメ化されている。なろう作品といえば他にも、『リゼロ』や『オーバーロード』のような異世界転生の人気作品が多い。
そして数ある「なろう作品」の中でも、『ログホラ』はかなり異質な存在ともいえる。通常異世界転生系の作品のほとんどは、過激な展開になったり、主人公が最強だったりする。
しかし『ログホラ』はそんなことない。死んでも蘇る安心設計。決して最強とはいえない主人公。そして『ログホラ1期』では冒険者と大地人との関係がメインだった。
冒険者とは現実世界からオンラインゲーム『エルダー・テイル』に閉じ込められてしまったユーザーのこと。一方で大地人とは元々『エルダー・テイル』に存在していたCOMみたいなものだ。冒険者は『エルダー・テイル』のプレイヤーということもあり、実力もあるし死んでも蘇る。しかし、大地人はゲーム内のキャラクターなので大して強くないし、死んでも蘇ることはない。そして『ログホラ1期』は冒険者が突然閉じ込められた『エルダー・テイル』の情報を効率よく収集し、安全に立ち回れるように大地人と仲良くなる選択肢を取った。
というシナリオが『ログホラ1期』のメインシナリオになっている。そのため、戦闘シーンもさほど多くはないし注目されない。『ログホラ』の見せ所はシロエ達冒険者と大地人の交渉における心理戦なのだ。
この説明でも『ログホラ』が他の異世界転生作品と異質なのは分かると思うし、実際に見ている人は既に理解していることだろう。だからこそNHKの教育アニメにも選ばれるのだと思う。『ログホラ』を見るだけで、交渉スキルや政治・経済の知識が自然と身につきそうだ。
感想③:ルンデルハウスには痺れた
ここからはかなりネタバレになる。
「冒険者は死んでも蘇る」というのが『ログホラ』の特徴なのだが、一方で大地人は死んでも蘇ることはない。そんな中、ルンデルハウス(CV.柿原徹也)という人物がいる。彼は駆け出しのプレイヤーでレベルも低い。そこでシロエ達によって企画された強化合宿に参加していた。だが、トラブルが発生し戦闘シーンに突入。そこで仲間を庇って命を落としてしまう。
しかし、ルンデルハウスは冒険者ではなく大地人だったのだ。結局、シロエが『エルダー・テイル』には存在しない新しい魔法で、ルンデルハウスの所属を大地人から冒険者に変更して助かった。
このシーンは『ログホラ1期』の中でも一、二を争う見せ場だ。僕は『ログホラ』は絶対安心のアニメだと思っていたから結構油断していた。その中でこんな危険なシーンが出るものだからその分、勇気ある行動をしたルンデルハウスに痺れた。
これをきっかけに『ログホラ2期』を視聴するのが楽しみになっている。おそらくこれに似たような展開が『ログホラ2期』にもあると予想しているからだ。基本的に緩い設定の中で大ピンチになったほうが、メリハリで緊迫感が増すのだと実感した。
『ログホラ1期』の評価
ここでは『ログホラ1期』のアニメとしてのクオリティを個人的な目線で評価していく。
作画 | 50点 |
世界観・設定 | 75点 |
ストーリー | 70点 |
演出 | 50点 |
キャラ | 60点 |
音楽 | 85点 |
戦闘シーンも少なかったこともあって、落ち着いたシーンがほとんどだった。作画に関してはNHKアニメとしての最低限だったと思う。作画崩壊にならない程度、という感じ。
世界観・設定は優れている。ただ、まだ存分に活かしきれていないという感じ。2期や3期で展開を起こしていくと思われるので期待を込めて75点。
2クールでたっぷりあったので、説明も十分されていた。ただテンポが遅いストーリー展開になったのは否めない。僕も見るのに一ヶ月かかったわけだし。イッキ見には向いていない作品だろう。
演出は普通だった。特にこれといって演出が目立つことはなかった。
キャラはNHKアニメということもあって、キャラデザはフラットだし特別強い魅力もなかった。強いて言うなら声優のボイスが良かったぐらい。
音楽は個人的なものがかなり大きいけど高評価。OPもEDも素晴らしいと思う。
さいごに
『ログホラ1期』はイッキ見に向かない作品だと感じている。だから1日1話から2話に留めて視聴するようにした。これだと飽きない。
『ログホラ2期』も視聴する。なるべく3期が終了する前には見ておきたいのだが、まずは自分のペースで視聴しようと思う。
©橙乃ままれ・KADOKAWA/NHK・NEP