今回は『裏世界ピクニック(以下、裏ピク)』について語っていく。公式でも略称は『裏ピク』だったと思うが、みんな知っているかな。検索に引っかかってくれるかな。
あらすじ
「くねくね」「八尺様」「きさらぎ駅」……。
実話怪談として語られる危険な存在が出現する〈裏世界〉。
そこは、現実と隣合わせで、謎だらけの世界。紙越空魚(かみこし そらを)は廃屋内の扉から〈裏世界〉を発見し、
そこで仁科鳥子(にしな とりこ)と出会う。
この出会いが空魚の人生を一変させる。鳥子は空魚に〈裏世界〉の探索の協力を依頼する。
彼女は〈裏世界〉で行方不明になった「冴月」という女性を探していた。探検と研究、そしてお金稼ぎのため、空魚は鳥子と行動をともにする。
非日常へ足を踏み入れた二人は様々な怪異と遭遇し、危険なサバイバルが始まる。
『裏世界ピクニック』公式サイトより引用
『裏ピク』の感想
ここでは『裏ピク』の感想について語っていく。ネタバレもしていくので未視聴の人は気をつけてほしい。
感想①:ホラー系百合アニメ
『裏ピク』は百合アニメだ。僕は百合アニメが好きというわけでもなく、むしろ割と苦手だった。それでも、『裏ピク』を普通に楽しむことが出来た。
『裏ピク』は紙超空魚と仁科鳥子の二人が、裏世界と呼ばれる異世界を冒険する物語だ。この裏世界の雰囲気がとにかくダークで、常にドキドキハラハラだ。ホラー要素も結構強い。
最近、アニメでホラー要素が強いアニメが格段に減った。1クールに1つあるかないかというところまで減少している。長編シリーズに関しては一切見当たらない。僕もホラー要素の強いアニメは『ひぐらし』ぐらいしか見たことがない。
現代の深夜アニメの多くは、現実逃避したい現代人の夢を叶えるような世界観が設定されている。異世界に転生してから無双するものや、ハーレム要素の強いものだったりだ。
『裏ピク』はアニメとしては良作だが、現代だとニッチな部類だといえる。「いいアニメなのに、知名度が低いのはもったいないなぁ」と思う。
感想②:クオリティが高い
『裏ピク』は全体的にクオリティが高い。とても丁寧に制作されている印象だ。
登場人物のほとんどは女性だが、可愛らしいキャラデザで好感が持てる。それでいて作画がブレることもない。裏世界の独特な雰囲気も上手く表現されているし、背景の作り込みもしっかりされている。
さらに音楽のクオリティも高い。作中のBGMもホラー要素を上手く表現している。いわゆる不協和音というやつだ。
OPはCHico with HoneyWorksが担当している『醜い生き物』。チコハニらしい爽やかなビートで、かつ個性的なメロディーが組み込まれている良曲だ。
EDはここ最近主題歌を手掛け始めた佐藤ミキが担当。曲名は『You & me』だ。EDにふさわしいメロディーでこれも良曲だ。
『裏ピク』の評価
ここでは『裏ピク』のアニメとしてのクオリティについて、個人的な目線で評価していく。
作画 | 80点 |
世界観・設定 | 80点 |
ストーリー | 75点 |
演出 | 80点 |
キャラ | 80点 |
音楽 | 85点 |
作画
作画はとても丁寧な印象。画期的な演出が施されていたり、特別作画がいいわけではない。だが、それなりにコストをかけてしっかり仕上げた印象がある。
世界観・設定
世界観はとても面白い。広大な世界観のように見えて、設定自体は結構狭い。アニメでは描かれないだろうが、どのようなラストを迎えるのかは気になる。
ストーリー
百合アニメの経験値がないのでなんともいえないが、空魚と鳥子みたいな関係ってなんかムズムズする。これが百合アニメの楽しみ方なのだろうか。二人の関係と裏世界が相関して、ストーリーが表現されているのが面白い。
演出
不気味な要素をしっかり演出していた。原作ではこれをどのように表現しているのか見てみたい。
キャラ
キャラは個人的にかなり好き。空魚以外のキャラは僕のタイプだ。特に瀬戸茜理が推し。
音楽
先程述べたとおり、OP・ED共にクオリティが高い。BGMも異世界の不気味な空気感を表現できている。
さいごに
僕はホラー系とか百合アニメの経験値が低すぎるので、全然語れなかった。力不足。ただ面白さが分かってきたので、このようなアニメは積極的に視聴してアウトプットしていこうと思う。
『裏ピク』に関しては、続編が制作されそうにはないと予想している。続きを読むなら原作を購入するしかない。原作がどのような展開になっているのかは気になるのだが、僕は購入するまでには至らなかった。
アニメの続きは原作3巻だと思われる。アニメはかなりカットされていたみたいなので、1巻から購入するのも検討するべきかもしれない。