Vivy -Fluorite Eye’s Song-(ヴィヴィ)評価:感想→正直微妙?

星島てる
アニメ好きの20代。ライターで生活費を稼ぎながら、アニメ聖地の旅に出ている者です。アニメ作品の視聴数は600作品以上。

今回は『Vivy -Fluorite Eye’s Song-(以下、Vivy)』について語っていく。『Vivy』は、『進撃の巨人』で有名なWIT STUDIOが制作したアニメオリジナル作品だ。2021年春クールに放送されている。
WIT STUDIOが制作を担当したということで前評判は非常に良く、期待値も高い作品だった。また、これから発達すると思われる”AI”がテーマになっていたのも良かった。

目次

『Vivy』の感想

感想①:ぶっちゃけ微妙でした。笑

正直微妙だった。微妙といっても2021年春クールの中ではTOP5には入るとは思う。あくまでも期待値の割には微妙といったところだ。

何が微妙だったかというと、やはりシナリオなのだと思う。別に悪くはないんだけど良くもないなという感じ。めちゃくちゃ泣けるわけでもなかったし、めちゃくちゃワクワクするものでもなかった。歌がテーマになっていた割には、演出もセンスがあるわけでもなかったし。

そして進撃の巨人のようにえげつない画角の動きで作画が制作されているわけでもない。作画が特別良いとは言えなかったのだ。良い意味でも悪い意味でも地味というか。とにかく全体的に微妙だった。笑

感想②:AIに期待しすぎた?

『Vivy』は「AI」や「シンギュラリティ」がテーマになっていた。それを最大限活かした内容なのかと思ったら別にそういうわけでもなかったと思う。

そもそもまず僕自身がテック寄りな人間なので、AIについてもそれなりの知見があるつもりだ。しかし、『Vivy』には興味深い設定が構築されているわけでもなかった。
一例を出すと『SAO3期(アリシゼーション)』のAIに対する着眼点は良かった。従来のAIはトップダウン型のディープラーニングを施すのだが、アリシゼーション計画ではボトムアップ型のディープラーニングを構築するという考え方だ。これは作品としてはすごく面白い着眼点で、実際にVRとクラウドの技術を活かしたAI開発も進められている(ちょっと難しい内容かな?)。

これぐらいまでAIに対する考察がされているのであれば、『Vivy』にハマれたかもしれない。

感想③:ファンタジー溢れる楽曲だったら良かった

『Vivy』は歌をテーマにしている割には、歌のセンスが微妙だった。なんというかなぁ、ここ最近のアニプレックスってピンキリになってきている気がする。
LiSA、藍井エイル、ReoNaみたいなアニソン界の大物を起用できて、それだけじゃなくJ-POP界の大物も起用できるのはすごい強みなのだ。けれどもそれ以外のアーティストやクリエイターはぶっちゃけ微妙、悪い意味で大衆向けな気がする。

それこそKey作品のようなファンタジー溢れる楽曲だったら良かったと思う。あれだけオリジナリティ出して作品に寄り添った楽曲だったら良かったと思うな。

ちなみにEDのピアノVer.の楽曲はめちゃくちゃ良かったし、ストーリーとも繋がっていてそれもめちゃくちゃ良かった。なのに最終話のボーカル付きの方は微妙っていう…。微妙っていうかこれも期待値に比べると…みたいな感じだった。

『Vivy』の評価

作画82点
世界観・設定50点
ストーリー60点
演出60点
キャラ50点
音楽65点

作画

戦闘シーンの作画は最高だった。それとAIの冷たい表情も良かったけれども、それを際立たせるためなのか日常シーンがのっぺりしすぎてた気がする。

世界観・設定

テック系の人が見ても楽しめる世界観・設定だと尚良しといったところ。

ストーリー

ストーリーはなんだかんだ飽きがこなかったのが良かった。中盤が比較的良かったのがデカイ。

演出

演出は良かったけれども、もう少しセンスがあれば視聴者の感情を大きく動かせたのではないかな。

キャラ

キャラの個性はちょっと弱め。まあAIだからしょうがないんだけれども。

音楽

OP・EDは良かった。ただEDは材料が良かっただけに、もう少しなんとかできたんじゃないかな。

さいごに

ちょっと期待値が高すぎたかなぁ、と思う。これがダークホース枠だったらまた評価も変わっていたと思うけど、WIT STUDIOが制作するってだけで覇権候補になってしまうからね。それなりのプレッシャーもあって変に大衆向けになってしまったのだと思う。もっと尖ってよかったはずなのに。

とはいえ、「5Gの到来でAIの時代が来る!」みたいなタイミングで放送・制作できたのはWIT STUDIOにとっては良い経験になったはずだ。またAI関連のアニメオリジナル作品を作って欲しいなと思う。

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