今回は『クドわふたー(以下、クドわふ)』について語っていく。『クドわふ』は2010年に発売された恋愛アドベンチャーゲームが原作で、クラウドファンディングが成功したこともあり2021年に劇場上映される。2012年から放送された『リトルバスターズ!』のスピンオフ作品にあたる作品で、登場人物のクドリャフカにフォーカスされている。
アニメ制作会社は『リトルバスターズ!』同様にJ.C.STAFFとなっている。
『クドわふ』の感想
感想①:思っていたよりも感動系だった
「『クドわふ』のゲーム自体ファンディスク的な立ち位置にあったわけだし、日常パート多めの笑える内容なのかな〜」と思っていたがガッツリ感動系だった。『リトバス』は、交通事故に遭ってしまった中で起こる走馬灯的な世界が舞台となっていたわけだが、『クドわふ』ではクドだけが目覚めることができず、クドの葛藤が鎖となってクド自身を縛り付けていた。前半パートでは日常シーンが多めだったが、後半パートでは『クドわふ』の世界の真実が明らかになり、クドが奔走していくことになる。
僕はクド推しではないので感情移入しづらかったのだが、クド推しの友人は相当『クドわふ』を気に入っていたし、僕の隣の隣の座席で鑑賞していた人は号泣していたので、シナリオはほぼ間違いなく高クオリティだろう。
感想②:映画館ということもあって演出が良かった
『クドわふ』は上映館数が非常に少なく、僕が鑑賞した段階では5館ほどしかなかった(2021年9月現在は20館ほど)。僕はEJアニメシアター新宿で視聴したのだが、音響がそこそこ良い。そして『クドわふ』に限らず、Key作品といえば音楽を用いた泣き演出。思えばKey作品を映画館で見ることってかなりレアな体験だと思う。
実際に『クドわふ』で用いられている挿入歌は非常にクオリティが高いもので、僕も涙が溢れる手前ぐらいまで感動した。やっぱり映画館だと演出を良く感じることができる。
『クドわふ』の評価
作画 | 80点 |
世界観・設定 | 75点 |
ストーリー | 75点 |
演出 | 78点 |
キャラ | 80点 |
音楽 | 80点 |
作画
J.C.STAFFの数多くの作品の中でもトップクラスに作画が良い。
世界観・設定
世界観・設定はなんだかんだでKeyらしさがあって楽しかった。
ストーリー
短い尺だったけれども、しっかりとした構成となっていて、ノンストレスでストーリーを楽しむことができた。
演出
演出は思っていたよりも良かった。映画館だったので尚良かった。
キャラ
クドリャフカにフォーカスされているものの、他キャラの個性もしっかり発揮されていたように思える。
音楽
Keyが生み出した数々の名曲には劣るが、聴き応えはあった。
さいごに
短編作品ではあったものの、しっかり作り込まれていた。全盛期に比べるとギャルゲーの勢いは落ちつつあるが、ファンの応援が根強く残り続けている。だからこそ『クドわふ』を映像化することができた。
今後もなんだかんだでKey作品のメディアミックスが進んでいくと思われる。次は『サマポケ』に期待かな?