不滅のあなたへ(TVアニメ1期)感想:評価→ストーリーは完璧でした

今回は『不滅のあなたへ』について語っていく。『不滅のあなたへ』は大今良時先生による漫画が原作だ。大今先生といえば『聲の形』が有名だが、『不滅のあなたへ』も週刊少年マガジンで連載されている。アニメ制作会社はブレインズ・ベースだ。

目次

『不滅のあなたへ』の感想

感想①:教育アニメに相応しい内容

『不滅のあなたへ』は大河風のファンタジー作品なのだが、オリジナリティ溢れる設定が用いられている。主人公のフシは、強い刺激を受け取るごとに成長していくのだが、その強い刺激というのは「死」なのだ。ストーリーには必ず登場人物の「死」が盛り込まれているため、フシはどんどん成長していく。しかも「フシの成長」というのが、死んだ登場人物に変身することができることであり、それがどこか残酷だ。

という設定なので、良くも悪くも登場人物は普通に死んでいくため、作者側からしたら刺激的なストーリーを作りやすい。『聲の形』でもそうだったけど、ここらへんは大今良時先生のらしさが出てる気がする。

これほど教育アニメに相応しい内容は他にないのではないだろうか。刺激的な描写もあるため、深夜帯での放送となっているのが残念だ。

感想②:ストーリーがとにかく良い

『不滅のあなたへ』は1話の時点で既にストーリーが完成されている。そのため、1話切りされるということはほとんどなかったはず。それに加え、フシの前に様々なキャラクターが登場していく。僕が一番好きなキャラはグーグー。理不尽に負けない強い男になっていくエピソードがめちゃくちゃ良かった。

一番ぐっと来たエピソードはマーチの手紙のシーン。このシーンでは思わず泣いてしまった。演出も良かったのだが、ストーリーそのもので泣かされた感じ。次点で1期最終話のピオランのシーン。僕も祖母がいるので非常に考えさせられる内容だったし、濃いキャラだっただけにそのギャップで感動してしまった。

感想③:京アニが作ってたら…

一点だけ気になったのは演出だ。ストーリーはほぼ完璧といっていいのだが、演出がちょっと残念だったように見える。演出がどうでも良くなるぐらいストーリーが良かったので僕は気にしなかったのだが、演出に力を入れていれば21世紀最高傑作になっていてもおかしくなかった。

『聲の形』はストーリーの尺が短かったので、京アニが制作することができたのだろう。一方で、長編作品になる『不滅のあなたへ』は京アニにとっては魅力的なコンテンツではなかったのではないだろうか。自社作品ではないのでIPを持つことができるわけでもないし、長編シリーズなのでそれはそれでコストが重いし。

もし、京アニが『不滅のあなたへ』を作ってくれていたらトンデモないことになっていたと思う。

『不滅のあなたへ』の評価

作画65点
世界観・設定85点
ストーリー93点
演出65点
キャラ75点
音楽70点

作画

作画は普通。ただ、作画崩壊することはなかったし原作を踏襲したものだったとは思う。

世界観・設定

ありそうでなかった世界観。マンガやアニメというよりは文学に近い。

ストーリー

ストーリーは完璧といっていい。マガジンからこんな作品が生まれるとは…。

演出

演出自体は微妙。アニメならではの演出が少なかった。

キャラ

キャラの個性は強いしキャラデザも良かったのだが、なんだろう。キャラの動きがもう少し良ければ…。これは作画の問題なのかな?

音楽

僕は宇多田ヒカルの曲を聞いて育ったわけではないので、思い入れが特に無い。笑 平成生まれの人だったら多くの人が高く評価するOPだったと思う。EDは良いんだけど、2クールでずっとあれだと流石に飽きる。

さいごに

『不滅のあなたへ』は2期制作が決まっている。NHK制作ということでラストまで制作される可能性は非常に高いと思う。そう考えると今後も『不滅のあなたへ』には期待できそうだ。強いて言うならばアニメ制作会社を変えてほしいところなのだが、現段階でも十分素晴らしい作品なのでそれはないか。

今後の展開が楽しみな作品だ。

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