今回は『月が導く異世界道中(以下、月導1期)』について語っていく。『月導1期』は小説家になろうからデビューしたなろう系だ。これが2013年に、出版社のアルファポリスからライトノベルとして刊行されるようになる。2021年6月時点の累計発行部数は200万部だ。
そして2021年夏クールにTVアニメが放送される。アニメ制作会社はC2Cだ。
『月導1期』の感想
感想①:思っていたよりも面白い
『月導1期』は思っていたより面白かった。理由は良くわからないのだが、いくつか考察してみた。
まず、異世界系の中でも和風テイストを取り入れた設定である点。通常の異世界系は終始、洋風テイストで描かれていると思う。だが、『月導1期』は”世直し系”ということで、時代劇を想起させる設定を取り入れている。これが思ったよりも新鮮だったのではないか。
それと、異世界系の王道である理不尽をちゃんと取り入れている点。やはり、異世界系を見ている視聴者は、成り上がりストーリーが大好きなのだ。『月導1期』も成り上がり要素が取り入れられている。それで面白く感じた可能性は考えられる。
そして、声優効果もある程度あったのではないだろうか。主人公は花江夏樹、ヒロインは佐倉綾音・鬼頭明里・早見沙織と、有名声優が並んでいる。やはり聞き慣れたボイスだと、面白く感じてしまうのだろう。
ざっくりとした理由にはなったが、『月導1期』は非常に楽しく視聴することができた。
感想②:テーマはあやふやな気がするが…?
『月導』は異世界世直し系ファンタジーということになっているが、特に世直ししているようには思えない。というか僕らの世代(10代〜20代)は水戸黄門とか見ていないわけなので、世直しがどのようなものなのかパッと思いつかない。ということで『月導』は、テーマがあやふやに感じてしまうのだ。
別にテーマを定義する必要もない。だが、異世界系の作品がめちゃくちゃ増えてきているので、ある程度の差別化は必要のはずだ。果たしてこの異世界系全盛の時代に『月導』は生き残れるのだろうか…。と思ってしまうが、やっぱりなんだかんだで面白いので、ある程度のところまでは売れそうだ。
『月導1期』の評価
作画 | 65点 |
世界観・設定 | 70点 |
ストーリー | 75点 |
演出 | 60点 |
キャラ | 65点 |
音楽 | 65点 |
作画
作画は普通よりちょい上ぐらい。
世界観・設定
世界観は悪くはない。普通の異世界転生とはどこか違う雰囲気がある。おそらく、和風テイストが強いからだろう。
ストーリー
ストーリーは渋かった。思っていたよりも面白い。
演出
演出もまずまず。
キャラ
映えないキャラなのだが、なぜか思い入れが強くなる。これは声優効果だろう。
音楽
OPとED、媚びていない感じが良い。笑
さいごに
『月導』は2期制作が決定している。ひとまず『月導』の世界をもう少しは楽しめそうだ。元々200万部ぐらい売上があったわけだし、それなりの人気を見込んで、2期制作を決定していたのだろう。それでもすぐには放送されないと思うので、気長に待とうと思う。