今回は『劇場版 マクロスF 恋離飛翼 〜サヨナラノツバサ〜(以下、サヨナラノツバサ)』について語っていく。前作の『イツワリノウタヒメ』は2009年に公開された。そして続編でもあり完結編でもある『サヨナラノツバサ』が2011年に公開される。アニメ制作はサテライトが担当している。
https://terukun.blog/macrossf-movie1/『サヨナラノツバサ』の感想
ネタバレするので、視聴済みの人は気をつけてください。
感想①:作画がすごい
『サヨナラノツバサ』は新規ストーリーということで、映像は全て新規カットとなっている。TVアニメとは全く違うものに仕上がっているのだ。
特にライブシーンは圧巻。それぞれのライブでコンセプトが決まっており、ミュージカルのような演出が施される。そしてそれを高クオリティの3DCGで描き切った。僕はMacBook Airで鑑賞したが、映画館で見たかったなぁと思う。
戦闘シーンも圧巻だった。だが、僕はSFロボットの経験値がないので、戦闘シーンの映像を語るのは辞めておく。
そして何よりも、日常シーンが全部良かったのが個人的に嬉しい。TVアニメ版では、日常シーンの作画が乱れていた。そんなこともあり、可愛いシェリル(CV.遠藤綾)とランカ(CV.中島愛)が眺めるだけで十分なのだ。
感想②:歌舞伎役者の設定が最大活用
主人公の早乙女アルト(CV.中村悠一)には、”幼少時に歌舞伎役者だった”という設定がある。しかしTVアニメでは、その設定を活用できずにいた。そしてそのリベンジとなったのが『サヨナラノツバサ』だと僕は考えている。
オズマ(CV.小西克幸)の「演じてない人間なんか、いねえんだよ!」のセリフ。そしてラスト、アルトが光の翼となって傾くシーン。これが『マクロスF』の1つの着地点になったのでは、と思う。
やはり人間には裏表があり、それも含めて自分という人間なのだろう。特に現代社会では、インターネット上に様々な自分を作り出すことができる。それは別々で考えるのでなく、全てが1人の人間に帰結してもいいのだ。
生き残るためだったら演じ切ってもいい。そんなことを考えさせられた。
『サヨナラノツバサ』の評価
作画 | 90点 |
世界観・設定 | 85点 |
ストーリー | 85点 |
演出 | 90点 |
キャラ | 80点 |
音楽 | 95点 |
作画
2011年公開であるなら間違いなく最高レベルの作画。戦闘シーンとライブシーンの3DCGの作り込みが凄い。
世界観・設定
『マクロスF』に登場するキャラの設定を、最大限に活用。TVアニメとは異なる部分も、今となっては納得できる。
ストーリー
早乙女アルトが1つの結論を導き出し、そういう意味ではハッピーエンドだろう。3人にケジメをつけさせた点でも、このストーリーは高く評価できる。というかTVアニメより格段に良い。
演出
ライブシーン、戦闘シーンの演出は素晴らしいものだった。とにかく派手に展開されていて、細かい部分の作り込みもされている。映画館の大スクリーンで見たかった…。
キャラ
アルト、シェリル、ランカの絆が示されていたのが良かった。ただの恋愛三角関係ではない。続編を制作して、3人を再会させてほしいなぁ。
音楽
ランカの『星間飛行』と『放課後オーバーフロウ』で鳥肌が立った。シェリルの楽曲も好きだけど、鳥肌が立つのはランカの曲なんだよな…。
さいごに
ついに完結した『マクロスF』。だったのだが、続編の『時の迷宮』が2021年に公開されている。色々と期待が持てる作品なので、『マクロスF』が好きな人は絶対に視聴しておいてほしい。
https://terukun.blog/macrossf-shortmovie/