【劇場版サイコパス感想】狡噛慎也と常守朱の再会

劇場版PSYCHO-PASS
星島てる
アニメ好きの20代。ライターで生活費を稼ぎながら、アニメ聖地の旅に出ている者です。アニメ作品の視聴数は600作品以上。

今回は『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス(以下、劇場版サイコパス)』について語ってみる。

前作の『サイコパス2期』が2014年秋クールで放送された後、2015年1月に『劇場版サイコパス』が上映された。アニメ制作はProduction I.Gが担当している。

目次

『劇場版サイコパス』の感想

ネタバレ注意!

シビュラシステムが普及していない海外が舞台

『劇場版サイコパス』は、シビュラシステムが普及していない海外が舞台となった。というかそもそも、日本以外の世界中で紛争が起こっているという設定を、僕は今まで全く知らなかった。
ということもあり、海外逃亡した狡噛慎也や、東南アジア連合に入国した常守朱は、シビュラが支配した世界とはまた異なる地獄を目の当たりにする。

そしてシビュラシステムが普及していないため、今までとは全く異なるストーリー展開となった。ドミネーターもほとんど利用できないので基本的には直接戦闘だし、自然あふれるジャングル・荒地が舞台だ。今までは近未来的な都会が舞台だっただけに、世界観がまるっきり変わってしまったといえる。

だが、それでもストーリーのクオリティが落ちることはなかった。むしろ個人的には『サイコパス1期』の面白さを取り戻していると思う。まあ結局のところ、その最大の要因は狡噛慎也の活躍だと思う。

狡噛慎也と常守朱

『劇場版サイコパス』で久しぶりに狡噛慎也が活躍した。『サイコパス2期』では常守朱がたくましくなっていたけれど、やはり狡噛慎也の前になると、少し下手になる感じがある。それほど常守朱は狡噛慎也を尊敬していたわけだし、いや、もしかしたら恋してるのかもしれなかったりする(冒頭で結婚に関するエピソードがあったため)。

一方で狡噛慎也も『サイコパス1期』から大きく変わっていないけれども、環境が大きく変わってしまった。今までは刑事という名の”社会の犬”だったわけだけれども、現在は社会の敵として活躍している。そして槙島聖護や鹿矛囲桐斗と同様に、反逆者のカリスマのような素質が芽生え始めるのだ。

やはり『劇場版サイコパス』では、この二人の再会がキーポイントだと思う。二人を再開させることで、お互いの何が変わり、何が変わらなかったのかが明確になった感じだ。とはいえ、ここでストーリーが終わったわけではない。今後、どのようにストーリーが展開されるのかを注視しておきたい。

『劇場版サイコパス』の評価

※個人的な評価です

作画80点
世界観・設定85点
ストーリー82点
演出80点
キャラ80点
音楽80点

作画

戦闘シーンの作画がもう少しキレッキレだったら、評価がもっと上がってたと思う。ドローンのシーンとかの作画が良かっただけに、戦闘シーンの粗が目立ってしまった。

世界観・設定

シビュラシステムを海外に移植してみたらどうなるか……という設定。そして案の定、かなり残酷な設定となっていた。要するに日本は、東南アジア連合にわざと不正利用させて、文明を一旦発展させた後に一網打尽にしようと考えていたわけだ。なんだかいかにもシビュラっぽい。

ストーリー

全体的に飽きずに視聴することができた。全部で2時間弱の尺だったけれど、バランスが良かったのだと思う。虚淵玄が脚本に加わるだけで、ここまでクオリティが上がるものなのか……。

演出

戦闘シーンの作画の粗が目立つけど、戦闘シーン自体の組み立て方は、おそらくリアルに基づいたものなのだと思う。人体の構造をしっかり理解した上で、作画されているのが分かる。また、地形がフル活用された戦闘になっている。

キャラ

狡噛慎也が登場するってだけで評価が高くなってしまう。そして狡噛慎也の立ち位置の変化について取り上げたのが印象的だった。刑事ではない今となっては、狡噛慎也は悪党に過ぎず、槙島聖護と大差ないのだ。

音楽

EDが『名前のない怪物』になっていたのが最高に嬉しかった。やっぱり『サイコパス』といったら『名前のない怪物』だと思う。

さいごに

『劇場版サイコパス』を視聴した後は、劇場版三部作の『Sinners of the System』シリーズを鑑賞することになる。これもFODでしか配信されていないのが厄介だけれども、『サイコパス3期』を視聴する前には見ておきたい作品だ。しっかり視聴して、ブログにしようと思う。

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