【サイコパス3期感想】巨大な力には、必ず何かしらの闇がある

PSYCHO-PASS3
星島てる
アニメ好きの20代。ライターで生活費を稼ぎながら、アニメ聖地の旅に出ている者です。アニメ作品の視聴数は600作品以上。

今回は『PSYCHO-PASS サイコパス 3(以下、サイコパス3期)』について語っていく。

前作の『Sinners of the System』が2019年1月から3月まで3作劇場公開され、その後、2019年秋クールに『サイコパス3期』が放送された。

アニメ制作はProduction I.Gが担当した。

目次

『サイコパス3期』の感想

ネタバレ注意!

外交と経済の要素がめちゃ強くなってる

『サイコパス3期』では外交と経済の要素が非常に強くなっている。

まず外交から。前作の『サイコパスSS Case3』において、『サイコパス1期』の主人公である狡噛慎也が外務省にスカウトされたこともあり、外務省が多く登場するようになった。また、外務省には狡噛慎也だけでなく、宜野座伸元や須郷徹平も所属している。

そして『サイコパス3期』では、事件の裏で外務省が何かしら動いていることが多く、常に公安局より先をいっているような立ち回りを見せた。これに対して苛立ちを見せる霜月美佳が面白い。笑

一方、経済では、コングレスマンという経済を裏で操っている3人の人物が登場する。そしてこのコングレスマンは、シビュラシステムを回避する何かしらの術があるようだが、それは『サイコパス3期』では説明されていない。

そして『サイコパス3期』では、2008年に発生したリーマン・ショックがモチーフとなっている事件が起こるなど、経済犯罪の要素が強まっている。また、国民的アイドルと移民系アスリートが東京都知事を争うなど、なんだか近未来的な政治事情も見せてくれる。

今までの『サイコパスシリーズ』は社会や法律という観点でストーリーが進んでいた。そして『サイコパス3期』では、経済・政治・外交などに話を拡大させている。

これはストーリーのネタを確保するためだと思われるが、それでも十分すぎるぐらいに面白いのは、さすが『サイコパス』という感じだ。少なくとも僕は、とても楽しめた。

キャラの相関図がかなり複雑?

『サイコパス1期』は実質的には、狡噛慎也と槙島聖護の2人の戦いが描かれた。また、その裏で常守朱とシビュラシステムのやり取りがあり、この2つの軸でストーリーが進んでいた。

『サイコパス2期』は、表面上では常守朱と鹿矛囲桐斗の2人の戦いが描かれたが、その裏で東金朔夜とシビュラシステムが暗躍していた。

こうしてみると、どちらも比較的シンプルな構成だと思う。

だが『サイコパス3期』は非常に複雑だ。まず表面上ではW主人公の慎導灼と炯・ミハイル・イグナトフが、謎に包まれたコングレスマンに少しずつ近づいていく様子が描かれている。
しかしその裏では外務省が何かしらの目的で動いていたり、常守朱が勾留されていたり、コングレスマンの中でも勢力争いがあったりと、いまいち一つにまとまっていない。つまり、今まで以上に群像劇が広がっているのだ。

特にやはり、常守朱がなぜ勾留されているのかが非常に気になる。これがキーになっていることは間違いない。

それにしても『サイコパスシリーズ』は作品ごとで主人公が変わるのだけど、常に狡噛慎也のインパクトが色濃く残っている。こういう魅せ方は、個人的にかなり好きだ。やっぱり『サイコパス』といえば、狡噛慎也なのだ。

『サイコパス3期』の評価

作画80点
世界観・設定85点
ストーリー80点
演出80点
キャラ80点
音楽75点

作画

『サイコパスシリーズ』は全体的に作画のクオリティが高い。それが『サイコパス3期』でもしっかり引き継がれていた。特に戦闘シーンは、本当にクオリティが高い。

その一方で、たまーにキャラデザが崩れることがある。後半になるにつれ、その傾向が強まってる気がした。まあこれも『サイコパスシリーズ』の特徴だったりする。

世界観・設定

先ほども述べた通り、経済や政治の要素が強まった世界観だった。また、アイドルとアスリートが都知事を争うというのも、未来って感じがする。最近は我々の世界でもYouTuberが国会議員になる時代だし、ウクライナの大統領は元コメディアンだし、そういう時代になっていくのだろうと思う。

ストーリー

やはり『サイコパス3期』はストーリーが面白い。また、1話で綺麗に完結させることはなく、必ず話を跨ぐ形でストーリーが構成されていた。こうすることで常に続きが気になる状態で話が終わるので、どんどん次が見たくなってしまうのだ。

『サイコパス3期』は1時間枠で放送されていたのだと思うけど、それでもあっという間に感じてしまった。

演出

やはり戦闘シーンの演出がかっこいい。本当に多種多様な動きが描かれている。

また、慎導灼がなぜかパルクールができる設定になっており、その動きが実に見事。『サイコパス3期』の世界は建物が入り組んでいるから、パルクールとの相性は抜群だ。

キャラ

個人的には霜月美佳がツボだった。多分、霜月美佳はかなり性格が悪いのだけど、部下から舐められるわ先輩からちょっかいかけられるわで、なんだかんだで可愛がられるキャラに進化している。『サイコパス3期』で霜月美佳がだいぶ好きになった。

音楽

OP『Enigmatic Feeling』がかなり良い。映像のセンスも秀逸で、それなりに中毒性がある。実際、ほとんどOPスキップすることがなかった。

さいごに

とにかく大至急『映画 PSYCHO-PASS サイコパス 3 FIRST INSPECTOR』を視聴してみたいと思う。W主人公の対立がどのような結末を生み出しのか、見届けたいと思う。

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