【ゲーム感想】Xenoblade Definitive Edition

ゼノブレイドDE
星島てる
アニメ好きの20代。ライターで生活費を稼ぎながら、アニメ聖地の旅に出ている者です。アニメ作品の視聴数は600作品以上。

……ついに『ゼノブレイドDE』をクリアすることができた。プレイ時間は75時間オーバー。僕の想定だった50時間を大幅にオーバーした。

ちなみにストーリー本編は65時間ぐらいで、追加エピソードの『つながる未来』のクリアに10時間ほどかかった。

ということで本記事では『ゼノブレイドDE』のプレイ感想を語っていこうと思う。

目次

『ゼノブレイドDE』の概要

今回僕がプレイしたのは『ゼノブレイド Definitive Edition(以下、ゼノブレイドDE)』だ。元々『ゼノブレイド』は2010年にWii用ソフトとして発売されており、そのリメイク版である『ゼノブレイドDE』が2020年5月にSwitch用ソフトとして発売された。また、リメイクに伴い、本編の後日談を描く新規シナリオ『つながる未来』も収録されている。

販売会社は任天堂だが、開発会社はモノリスソフトだ。『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド(BtoW)』の開発にも参加しており、任天堂グループの中でもオープンワールドゲームに強い開発会社だろう。

そして『ゼノブレイドDE』はまさに、オープンワールド型のRPGだ。”未来”をテーマにした濃厚なシナリオも特徴である。

『ゼノブレイドDE』の良かったところ

フィールドが美しい

まず『ゼノブレイドDE』は、とにかくフィールドが美しい。『BtoW』ほどではないにしても、フィールドは十分すぎるくらい広大だし、ストーリー関係なしに思わず冒険してしまうほどだった。

しかも今回はリメイク版だけれども、元々は2010年に発売されていたゲームソフトだ。あの時代でこれだけのオープンワールドが描かれたゲームソフトは中々ないだろう。

レベル上げが楽しい

『ゼノブレイドDE』のゲームシステムは、レベルをしっかり上げておけば敵を楽に倒せる仕組みになっている。装備やプレイスキルはもちろん大切だが、それ以上にレベルをしっかり上げておけばなんとかなる感じだった。

そうなってくると、レベル上げが必要になる。一般的にレベル上げはRPGにおいて苦痛でしかないのだが、『ゼノブレイドDE』は全くそんなことがない。なぜならクエストクリアで経験値を手に入れることができるからだ。

しかも『ゼノブレイドDE』にはキズナグラムという要素がある。これはフィールドにいる様々なNPCとのやり取りを可視化したもので、クエストをクリアするとNPC同士の関係性が変わっていくのである。だから思わずストーリーそっちのけで、クエストをどんどんクリアしたくなるのだ。この仕組みが『ゼノブレイドDE』の最大の特徴だと僕は思っている。

緊張感のある戦闘システム

『ゼノブレイドDE』のもう一つの特徴は、戦闘システムにある。『ゼノブレイドDE』はRPGではあるもののターン制バトルではなく、どちらかといえばアクションバトルに近い。そのため、それなりのプレイスキルが要求される。

そして何と言っても、ストーリーの根幹を成す要素でもある”未来視(ビジョン)”が非常に面白い。この”未来視”は、戦闘中で致命的なダメージとなる攻撃を事前に予測できるシステムだ。この際、敵の攻撃を防ぐのか、それとも回復を優先させるのか、または一斉に攻撃を仕掛けるのかの判断が問われる。ここの緊張感が半端ではない。

キャラの能力が超個性的

『ゼノブレイドDE』は、キャラの能力が超個性的だ。RPGではお馴染みの攻撃型、守備型、回復型はもちろんのこと、エンハンスに特化したキャラや、状態異常に特化したキャラ。そして装備を外せば外すほど回避率が劇的に上がるキャラまでいる。

これらの超個性的なキャラの組み合わせ次第では、仮にレベルが低くても強敵を倒すことが可能だ。というかその性質上、パーティ編成がゲーム攻略における重要な鍵となっている。これも『ゼノブレイドDE』の長所だ。

予想を上回ってくるストーリー

『ゼノブレイドDE』のストーリーは、序盤から予想を大きく上回ってくる。敵だと思っていたキャラが味方だったり、逆に味方だと思っていたキャラが敵だったり……。「え、こいつ死んじゃうの!?」みたいなシナリオも多くみられた。

あらかじめ言っておくと『ゼノブレイドDE』のストーリーは、中々重いと思う。楽観的な要素は、そんなに多くない。

『ゼノブレイドDE』の良くなかったところ

UIがダメ

『ゼノブレイドDE』はUIがダメだ。これは多くのプレイ感想でも共通して挙げられる短所である。

特に装備の部分が非常にややこしい。『ゼノブレイドDE』ではレベル以外に、装備、ジェム(装備につける装飾品)、アーツ(スキル)が攻略における重要な要素となっている。しかしこれらの取り外しや調整する際のUIがかなりややこしいことになっていて、慣れるのに時間がかかる。僕も最初は「ジェムや装備はどうでもいいや〜」という感じで諦めて、レベル上げに集中していた。

この複雑性が戦闘システムの面白さに繋がっているのはわかるけれど、もう少し改善できたのではないかなぁと思う。

新規シナリオ『つながる未来』の注意点

新規シナリオ『つながる未来』は、本編の後日談であり、ある種族が深掘りされているストーリーだった。もちろん”本編の後日談”なので、ストーリーの都合上、まずは本編をクリアすることが望ましい。これは、誰にでもわかることだろう。

しかし『つながる未来』のストーリーを最大限楽しむには、本編をクリアするだけでなく、どう考えても”あるクエスト”をクリアする必要もあった。だがそんな説明があるわけではなく、とりあえず「『つながる未来』は本編をクリアした後にプレイすることをおすすめします」とだけ書かれていた。本来であれば「『つながる未来』は本編をクリアし、「〇〇」のクエストをクリアした後にプレイすることをおすすめします」と書いてくれた方が絶対に良かった。というかそっちの方が親切だ。

これは本当に些細な部分で改善できそうだから、もっと気を配って欲しかったなぁと思う。

ストーリーに対する個人的な感想 ※ネタバレあり

『ゼノブレイドDE』のストーリーは未来、運命、復讐がテーマになっている。特に”未来”に関して言えば、主人公のシュルクは未来を見る力があり、そして未来を変える力があった。未来は自分の手で変えられる。これが『ゼノブレイドDE』のストーリーの根幹を成す部分だ。

そして全体的な感想で言えば、ストーリーは面白かった。序盤でフィオルンが離脱するのが衝撃的だったし、ハイエンターがテレシアを作り出すためだけに存在する種族だったことも、かなりショッキングだ。この最初から最後まで予想を上回り続けるストーリーが『ゼノブレイドDE』の魅力だろう。

一方で、少し納得がいかない部分もある。まず、それなりのハッピーエンドになってしまった点について。まあこれはゲームなのだからしょうがないのかもしれない。けれども、少なくともフィオルンのエピソードはもう少し考えるべきだったと思う。あれだけ簡単にホムスに戻られると、なんか冷めてしまう。

それと、ディクソンをもう少し深掘りして欲しかった。多分『ゼノブレイドDE』で一番魅力的なキャラだったと思うし。

そして、『ゼノブレイドDE』の負けヒロインであるメリアが、新規エピソードで大活躍するのが良かった。ちなみに僕はメリア推しです。

さいごに

こんな名作が2010年に発売されていたのは衝撃的だった。2010年は僕が小学5年生の頃で、ちょうどゲームにハマっていた時だから、『ゼノブレイド』を買っておけばよかったとちょっと後悔だ。

そして本当は立て続けに『ゼノブレイド2』『ゼノブレイド3』をプレイしようと思ったけれど、想像以上に大量の時間が必要なので、一旦断念。でも時間が取れそうだったら、プレイしてみたいと思う。

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