今回は『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 NEXT SKY(以下、アニガサキOVA)』について語っていく。
『アニガサキ』は『ラブライブ!シリーズ』の第3作となる『ラブライブ!』で、2020年秋クールにTVアニメ1期、2022年春クールにTVアニメ2期が放送された。そして2023年6月に『アニガサキOVA』が劇場公開される。
アニメ制作はサンライズが担当した。
『アニガサキOVA』の評価
※ネタバレ注意!
作画 | 78点 |
世界観・設定 | 65点 |
ストーリー | 65点 |
演出 | 70点 |
キャラ | 75点 |
音楽 | 83点 |
作画
挿入歌『Go Our Way!』のMV風の映像はめちゃくちゃ良かった。このMV風の映像が『アニガサキ』の最大の強みと言っても過言ではない。一方で日常シーンは少し微妙だった。別にクオリティは悪くないけれど、『スーパースター』と比べると物足りなさを感じてしまう。
世界観・設定
世界観はよくわからない。OVAだからか、特に何かメッセージ性があるというわけでもなく、シンプルにファンディスク的な感じだった。
ストーリー
やはり尺が短すぎたなぁという感じ。ストーリー的には栞子にフォーカスされていたけど、結局、同好会の12人のメンバー全員に触れる必要があるため、なんだかもっさりしてしまった。でもまあ、こんなものだろう。
演出
作画と同じで、やはりライブシーンの演出は素晴らしいけど、日常シーンは微妙だった。とはいえ『アニガサキOVA』のライブシーンの演出は、これまでの『ラブライブ!』シリーズの中でも非常にクオリティが高かったと思う。とても現代的で、普通にカッコよかった。
キャラ
『アニガサキ』だと、僕はかすみんが推しになるのだけど、やっぱりかすみんの印象がめちゃくちゃ強い。同好会12人の中でも、どう考えてもかすみんが押し出されている気がするけど、これは気のせい?
また、『アニガサキOVA』のゲストキャラであるアイラは東山奈央が声を担当していた。一応、このアイラというキャラは『アニガサキ2期』の最終話でも登場している。東山奈央といえばμ’sの頃に登場していた高坂雪穂の声を務めていたので、約10年ぶりの『ラブライブ!』で役を担当することになった。ただ、まあ普通に英語を喋れるから起用されたって感じだと思う。
音楽
OVA1本に4曲ねじ込んでくるのは流石『ラブライブ!』って感じではある。個人的には、挿入歌の『Go Our Way!』が好きだ。アニソンにしては珍しく重低音を重視した楽曲になっていて、重低音を発せられるライブ向けの曲であるのは間違いなさそう。
『アニガサキOVA』の感想
※ネタバレ注意!
個人的に『ラブライブ!』シリーズの中でも『アニガサキ』と『スーパースター』はかなり好きだ。もちろんμ’sやAqoursも良かったけれど、『アニガサキ』のメッセージ性は面白いし、『スーパースター』はシンプルにクオリティが高い。
とはいえ、今回の『アニガサキOVA』は、良くも悪くもまずまずという感じだった。最近は『スーパースター』の(工夫たっぷりな)日常シーンに慣れてしまったので『アニガサキOVA』の日常シーンが少し物足りなく感じる。最初は「あれ、これめちゃくちゃ予算削ってない?」という感想を抱いてしまうほどだった。
でも、やはり『アニガサキ』はライブシーンが強い。3DCGのクオリティが高いのはもちろんのこと、MVのような演出が施されているので、一気に引き込まれていく。この演出は、日常シーンとライブシーンで完全に境界が出来てしまうのがデメリットだけれど、まあそれはしょうがない。
ストーリーに関しては、尺が足りなかったのでしょうがない部分が大きかった。尺が足りないなら足りないで、コメディに全振りしても良かったんじゃないかなとは思う。
それにしても、ここ最近の『ラブライブ!』は本当にグローバル路線になってきている。冒頭の挿入歌『Feel Alive』では中国語が歌詞に入る始末である。少し偏った考え方をすれば、バンナムが中国市場をガッツリ視野に入れているのが背景にあるのだろう。でも実際、このように海外市場に目を向けて作品を作っていくアプローチは正しいと僕は思う。
さいごに
『アニガサキ』は劇場三部作の制作が決定している。ストーリー的に3学期の内容を劇場版でやっていくのであろう。はたして一体どのようなストーリーになるのか。僕はもちろん全部映画館で視聴する予定だ。
『アニガサキOVA』で理解したけれど、映画館で上映できるから、重低音を取り入れた楽曲が多く登場するのではないかと思う。