ARIA The Animation(ARIA1期)評価:感想→切なく温かい日常系アニメ

星島てる
アニメ好きの20代。ライターで生活費を稼ぎながら、アニメ聖地の旅に出ている者です。アニメ作品の視聴数は600作品以上。

今回は『ARIA The Animation(以下、ARIA1期)』について語っていく。

僕が今(2021年)になって『ARIA1期』を見始めた理由はいくつかあるが、一番の理由は『ARIA The CREPUSCOLO』が上映されているからだ。15年たった今でも愛されている日常アニメは、どのようなものなのか気になったのだ。

目次

あらすじ

惑星改造によって生まれ変わった水の星「アクア」。

その観光都市ネオ・ヴェネツィアを舞台に、

ウンディーネ(水先案内人)を夢みてマンホーム(地球)からやってきた15歳の少女、

水無灯里を主人公に優しくてちょっぴり切ない物語が広がります。

公式サイト『ARIA The Animation』より引用

『ARIA1期』の感想

ここでは『ARIA1期』の感想についてまとめていく。ネタバレもしていくので、まだ未視聴の人は気をつけてほしい。

世界観・設定が秀逸

『ARIA1期』の舞台となっているのは、テラフォーミングによって生まれ変わった「アクア」という星の、さらにその中の「ネオ・ヴェネツィア」という街だ。そこは現実世界のヴェネツィアのような町並みで、水と街が共存している。
そんな町の中の水路をゴンドラで移動するのが「ウンディーネ」という職業の女性たちだ。『ARIA1期』では「ウンディーネ」の人々の日常シーンがメインとなっている。

一見するとただほのぼのとした世界観のように見えるが、過去にタイムスリップするときがあったり、不思議な現象が起こったりするといったファンタジー要素もある。これが温かく切ない物語を演出していて、日常系アニメにおける『ARIA』の特徴といえる。

この世界観・設定は秀逸だと僕は考えている。そもそも日常系アニメにおいて、「テラフォーミング」といったSF要素丸出しの設定は中々思いつかない。ファンタジー要素も持たせることで、不思議な現象も説明がつくようになり、話の幅が広がる。日常系アニメにありがちなネタ不足を解消できる、良いアイデアだと思う。

見慣れるのに1クール必要

バトル系のような派手な作品に比べて、日常系アニメに入り込むには多くの時間が必要となる。僕が『ARIA1期』に入り込めるようになったのは第11話あたりからだ。『ARIA1期』の中でも第11話以降の3話は、時間の流れの切なさを感じる名エピソード揃いだ。これぞ日常系アニメの特権といった感じ。そこまで見るのは少々骨が折れるが、ながら見しやすい作品でもあるので、まだ未視聴の人は気軽に見てほしい。

また、『ARIA1期』は2005年に制作されているうえ、配信サイトでも4:3のサイズとなっているので、現代のアニメ好きには苦しいかもしれない。それも含め、ながら見しながら気楽に視聴してほしい。

キャラの感性が豊か

『ARIA1期』に登場してくるキャラクターのデザインは一見すると綺麗なイメージだが、コメディになると容赦なくキャラデザが崩れる。それがとても古めかしいのだが、これがまた味になっている。

キャラの口癖も印象的なのだが、それもすごく不自然に聞こえてしまう。でも慣れてしまえば全く問題ない。これがまた癖になるのだ。
特に僕はアリス(CV.広橋涼)が推しなのだが、「でっかい〇〇」というのが口癖で、僕のツボにドハマリしている。

こういうのは日常系アニメが楽しめる人じゃないと分からない話だと思う。僕は『ARIA』に関しては無理にオススメしないのだが、日常系アニメが好きな人にはチャレンジしてほしいと思う。

『ARIA1期』の評価

ここでは『ARIA1期』について、1人のファンとして個人的な目線強めで評価していく。

作画50点
世界観・設定85点
ストーリー75点
演出60点
キャラ70点
音楽85点

作画

2005年制作ということで作画のレベルは現代に比べるとやはり低い。だが、2005年段階では標準以上のクオリティだし、妥協がされていないことも分かる。

世界観・設定

「ネオ・ヴェネツィア」の世界観が良かった。ただの「ヴェネツィア」だけではなく、ちょっとしたSF要素を盛り込むことで、ストーリーの幅が広がっている。

ストーリー

日常系アニメの中でも切なさを感じやすいストーリーだが、決して悲しいストーリーではなく心温まるものだ。時間に追われている現代人にぜひ見てほしい。

演出

当時のアニメは、演出にこだわる作品が少なかったということもあるので60点。第11話以降で挿入歌が流れるが、そのシーンは心温まった。

キャラ

全体的にキャラは良かった。『ARIA1期』では主人公の水無灯里(CV.葉月絵理乃)がメインとなっていたが、2期以降は他の「ウンディーネ」、もっというと男性キャラクターが活躍することを期待している。

音楽

『ARIA』の楽曲は誰が聞いても心落ち着くと思う。やはりOPの『ウンディーネ』は名曲だ。『ARIA1期』はOP中もストーリーが進行するので、一度もスキップすることはなかったのだが、毎回曲に浸ることが出来た。

さいごに

ぶっちゃけ『ARIA1期』の世界観に入り込めるのは、終盤になってからだと思う。だからまだまだ『ARIA』に入り込めていない自分がいると感じることが出来ている。『ARIAシリーズ』はここからが本番で、2期は2クール、3期は1クール、OVAや劇場版にも続いていく。道のりは長いが、視聴する度に記事に上げていこうと思う。

https://terukun.blog/aria2/
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