『バカテス祭』感想:試験召喚大会の映像表現がビックリするほど素晴らしい

バカとテストと召喚獣
星島てる
アニメ好きの20代。ライターで生活費を稼ぎながら、アニメ聖地の旅に出ている者です。アニメ作品の視聴数は600作品以上。

今回は『バカとテストと召喚獣 〜祭〜(以下、バカテス祭)』について語っていく。

『バカテス』は井上堅ニによるライトノベル(ファミ通文庫)が原作で、2010年冬クールにTVアニメ1期が放送。2011年にOVAの『バカテス祭』が発売された。なお、『バカテス祭』は原作2巻の内容となっている。

アニメ制作はSILVER RINK.が担当した。

目次

『バカテス祭』の評価

※ネタバレ注意!

作画86点
世界観・設定・企画80点
ストーリー83点
演出88点
キャラ84点
音楽80点
※個人的な評価です

作画

OVAということもあり、心なしか作画がパワーアップしているような?

全体的に作画カロリーは濃密で、終始飽きることがない。TVアニメ1期に引き続き、シャフトらしさを感じさせられる独特な画面構成になっているので、好きな人は好きだと思う。

世界観・設定・企画

今回のOVAは原作2巻の文化祭編のエピソードがアニメ化。一般的に、ライトノベル1巻はTVアニメ3話から4話で描かれることが多いため、そう考えると今回のOVAは、少々尺が短いということになる。しかし『バカテス』は、その特有の演出やテンポ感もあり、尺という概念をさほど気にしなくてもいい。少なくとも僕は、尺不足だと感じなかった。

ストーリー

文化祭編は前半・後半に分かれる。前半は中華喫茶がメインに描かれ、後半では試験召喚大会が描かれた。前半もヒロインがめちゃ可愛くていいけど、個人的には後半のバカっぽい感じの方が好き。

演出

TVアニメ1期と比較しても、演出の濃密度が向上した気がする。普通のカットが存在しない。アニメだからこそできる演出が盛りだくさんだ。特に後半の試験召喚大会のケレン味は、一般的なラノベ作品では見受けられないものだったと思う。

キャラ

主要人物は全体的に活躍していて、ギャグに全振りしている。全キャラクターに明確なギャップが存在するから、全員がボケやツッコミをかますことができるのも特徴。そう考えるとギャグ系の作品は、キャラの作り込みがとても大切なのかもしれない。

音楽

OP『恋愛向上committee』は、作曲・編曲は前山田健一、作詞はこだまさおり、歌は麻生夏子が担当。TVアニメ1期と同様にメロディーに疾走感がある。

ED『月曜はキライ』は引き続きmilktubが担当。青春パンクって感じの勢いあるメロディーで、学生だけでなく社会人にも響く(?)歌詞になっている。

『バカテス祭』の感想

※ネタバレ注意!

たくさん笑わせてもらいました

今回のOVAも、TVアニメ1期と引き続き、たくさん笑わせてもらいました。

そもそも僕が『バカテス』を見始めた理由は「原作者が『ぐらんぶる」と同じ作者だから」というもの。だからギャグにとても期待していた。

それで実際に『バカテス』を見てみると、『ぐらんぶる』以上にノリが独特だったが、次第にギャグに慣れてきて、独特の映像表現にも注目できるようになった。

今回のOVAも、全体的にテンポ感が良く、ちゃんとギャグに全振りしている。流石に『ぐらんぶる』ほどのキチガイさはないけれど、それでも十分すぎるくらいに男たちはバカをやり、女の子たちは可愛らしい(ここ大事!)。

個人的には、前半よりも後半の方が印象に残っている。というのも後半の方が演出のキレが爆上がりしていたからだ。冷静に考えてみれば、試験召喚大会を映像化するのは、なんだかんだで結構難しい。しかし今回の『バカテス祭』では、ケレン味ある画面構成を取り入れることで上手に映像化し、肝心の戦闘シーンに関しては真っ向勝負で描き切っている。

結構真面目に『バカテス』を映画館で見てみたいなぁ(シネスコで)と思うほど、映像表現はおもしろかったと思う。

さいごに

『バカテス』はTVアニメ2期が2011年夏クールに放送されている。こちらも早速視聴していきたいと思う。

著:井上 堅二, イラスト:葉賀 ユイ
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