2024年8月14日、『劇場総集編ぼっち・ざ・ろっく!Re:Re:』をTOHOシネマズ新宿で鑑賞した。
当日と前日にかけて、アートアニメーション寄りの作品を2つ鑑賞していたから、僕の頭の中はペダンチックに陥っていた。そのタイミングで『ぼざろ』を鑑賞できたので、どうにかアニメ脳に戻ることができた。
『ぼざろRe:Re:』の評価
※ネタバレ注意!
作画 | 90点 |
世界観・設定・企画 | 85点 |
ストーリー | 85点 |
演出 | 88点 |
キャラ | 87点 |
音楽 | 93点 |
作画
本作の新規カットと思われるOP映像を見ると、構成力の高さに驚かされる。これは監督のコンテからなのか、それとも現場でのアイデアによるものなのかはわからないが、映画館で見ると、なおさら画面構成の素晴らしさがわかる。
作画については相変わらずというか、普通に飽きない。
世界観・設定・企画
本作では、ぼっちちゃんと喜多ちゃんの関係性が深堀りされていて、喜多ちゃんファンからしたらたまらない。
ストーリー
約6話分のボリュームを1本の映画にしているから、大幅にカットされていることはなく、たっぷり楽しめた。
演出
先ほども述べた通り、映画館で見ると、画面構成のクオリティの高さに驚かされる。
顕著なのがライブシーンだが、全体的に実写的なカメラワークを用いていることがわかる、手ブレとか。
キャラ
やっぱりみんな可愛いっすわ。それでもって、それぞれのバックグラウンドを少し掘ってるのが、イマドキの”きらら”という感じがする。まあ、深みがあるかと言われると微妙だけど。
音楽
主題歌が流れて「これ、めちゃくちゃいい曲やん!」って思ったら、まさかのアジカン作曲だった。笑
いよいよ『ぼざろ』が元ネタとコラボしてしまった。
『ぼざろRe:Re:』の感想
※ネタバレ注意!
全然眠くならねぇ!
僕は本作を視聴するとき、とても心配していたことがあった。それは睡魔だ。
先週初めに仕事で徹夜していた僕は、それから睡眠リズムがぐちゃぐちゃになってしまった。
不思議なことに、普段はそこまで睡眠不足を感じないので、仕事はできるのだけど、アニメ映画を鑑賞するときにだけ、強烈な睡魔が襲いかかってくる。
最近はアートアニメーション系の映画を2本見たのだけど、どちらも強烈な睡魔が襲いかかり、現実と虚構の区別がつかなくなる現象に陥った(それはそれで楽しかったけど)。
そんな睡眠不足の状況の中、僕は戦争映画の名作『風が吹くとき』を新宿武蔵野館で鑑賞したあと、TOHOシネマズ新宿で『ぼざろRe:Re:』を鑑賞した。
この手の深夜アニメ系の映画は、人がまばらなイメージがあったけど、お盆休みであること、歌舞伎町の中心にあるTOHOシネマズ新宿だったこと、そして何よりも『ぼっち・ざ・ろっく!』という有名タイトルであることから、ほぼ満席状態だった。
結論から言えば、全く眠くなることがなかった。とにかくおもしろかった。
前々から感じていたことだが、『ぼざろ』は絵コンテ段階で視聴者が飽きないような画作りを心がけており、その上で様々な技法を用いた演出を組み込んでいる。その上でキャラが可愛いとなると、眠くなるわけがないのだ。
この”強い刺激”が『ぼざろ』の最大の特徴で、いわゆる「超ホットなメディア」なのだと思う。こちらが深く考えなくても、作品が強い刺激を提供してくれる。
抜くところはちゃんと抜く潔さ
『ぼっち・ざ・ろっく!』は様々なカメラワークや演出を駆使することで、作品全体のクオリティを向上させている作品だ。
その一方で、作画に関しては、抜くところをしっかり抜くことで、リソースをコントロールしている。
それが顕著だったのがライブシーンだ。『けいおん!』でもお馴染みだが、手が映らないような構図にしたり、フルアニメーションではなく3コマ打ちなどで対応したりして、リソースを削減している。
個人的には、少なくとも観客が手を叩くシーンとかは2コマ打ちで対応した方がいいのではないかと思うけど、どちらにせよ抜くところはちゃんと抜きつつ、カメラワークなどで対応することで、全体的に仕上がっていることの方がはるかに重要だ。
さいごに
あの終わり方的に、続編があるのは間違いない。当然と言えば当然だが、ちょっと気になっているのがスタッフ。CloverWorksが続投するのは間違いないが、監督などのメインスタッフは変えないでほしいなぁと思う。