ぼくたちのリメイク(ぼくリメ1期)評価:感想→面白いっちゃ面白いが…

回は『ぼくたちのリメイク(以下、ぼくリメ1期)』について語っていく。『ぼくリメ』はMF文庫Jで刊行されているライトノベルが原作だ。『このライトノベルがすごい!』では文庫部門で6位を記録したこともある。これが2021年夏クールでTVアニメ化。アニメ制作会社はfeel.だ。

目次

『ぼくリメ1期』の感想

感想①:タイムリープ版冴えカノみたいな

『ぼくリメ1期』はタイムリープするところから物語が大きく進む。そしてタイムリープした先では、芸術大学が舞台となっている。そこで切磋琢磨しながら創作に取り組んでいく、これが『ぼくリメ1期』の大きな流れだ。それに加え、ハードな日常生活を送りながらラブコメもしっかり進んでいく。まさに”タイムリープ版冴えカノ”みたいな設定だ。

『冴えカノ』も同人ゲーム制作が一つのテーマになっている。主人公の安芸倫也は何も能力がないのだが、他のヒロインは天才ラノベ作家だったり天才イラストレーターだったりする。
この状況自体は『ぼくリメ1期』と相似している。主人公の橋場恭也は特別な才能を持っているわけではない(ディレクションは上手い)。そしてプラチナ世代と呼ばれていた3人のクリエイターと一緒に同人ゲームを制作することになる。

比較対象は『冴えカノ』になってくると思う。そしてどちらかと言うと『ぼくリメ1期』の方が創作に重きを置いている気がする。『ぼくリメ1期』にもラブコメ要素はあるのだが、終盤のあの展開を見るに、ラブコメ要素はあまり強くないのではないかと個人的に考えている。

感想②:シノアキが可愛い

『ぼくリメ1期』は終始、シノアキが可愛い。シノアキとは『ぼくリメ1期』におけるメインヒロインの1人で、プラチナ世代の3人の内の1人でもある。イラストの才能がヤバい女の子だ。

シノアキは田舎ぐらいということもあって非常にマイペースでおっとりした性格だ。基本的にサイズ感が小さめなのだが胸はかなり大きく、母性に溢れている。おっとりした性格なのに恋愛には積極的で、物語中盤ぐらいでキスしちゃうぐらいだ。
特に声質が最高に可愛い。古賀葵が担当しているようだが、あの声質は本当にヤバい。脳がとろける。

中盤以降になってくると河瀬川も可愛く見えてきた。河瀬川は現代においても恭也と親交があったヒロインだ。いわゆる典型的なツンデレなのだが、キャラデザが良いのでだんだん好きになってくる。
ちなみにライトノベルでは、「もしタイムリープしなかったら…」というテーマで『ぼくたちのリメイクβ』が刊行されている。気になったら読もうと思う。

感想③:どうやって完結させるの?

『ぼくリメ1期』はアニメとして良くできているのは間違いない。『ぼくリメ1期』が放送された2021年夏クールでは、ライトノベル原作として『たんもし』も注目されていた。だが、『たんもし』はアニメとしてのクオリティは正直微妙で、期待値通りの作品にならなかった印象がある。
一方、『ぼくリメ1期』はテンポを工夫しているし、細かい動きなども良くできていた。作画のクオリティに関しては『たんもし』とさほど変わらないが、演出面や作画構成において圧倒的に『ぼくリメ』の方が優れていたのは言うまでもない。

だが、それでも少しだけ疑問が残る。『ぼくリメ』はどのように完結するのだろうか?

『タイムリープ×創作×ラブコメ』というテーマになっているが、想像以上にタイムリープの要素が強かった。まさか現代に戻ってくるなんて…。その現代では恭也がとにかく幸せな世界。その代わりにプラチナ世代の3人が全く活躍していないという感じになっている。

タイムリープ系において『主人公が幸せだけど周りの人間がパッとしない現代』って、中盤・終盤ぐらいの展開だと思う。それを『ぼくリメ』は比較的早い段階で出してきている。もちろんこのエピソードは個人的には超面白かったのだが、これを超えるエピソードを展開できるかどうかについては疑問が残る。

『ぼくリメ1期』は原作4巻までをTVアニメ化しており、ライトノベルでは9巻まで刊行されている。あの終わり方だと『ぼくリメ2期』の制作はほぼ確実だと思う。続きが非常に気になる作品だ。

『ぼくリメ1期』の評価

作画80点
世界観・設定65点
ストーリー75点
演出75点
キャラ85点
音楽70点

作画

作画はかなり良かった。細かい動作にもある程度力が入っていた。

世界観・設定

世界観・設定は現段階では評価できない。どのように完結させられるかによるだろう。

ストーリー

ストーリーは良かった。ある意味”難しい”設定だと思うが、可能な限りは活用できている。

演出

日常シーンの演出は良かったが、シリアスシーンの演出はもうちょっと頑張れた気がする。

キャラ

キャラはみんな可愛い。最初はシノアキが断トツだったが、河瀬川も中々。

音楽

OP・EDはどちらも良かった。特にEDが良かったかな。

さいごに

2021年夏クールの中ではかなり上位に食い込む作品となった。ライトノベルの知名度が特別高くない割には、かなり高いクオリティで制作されていた印象がある。今回のTVアニメで『ぼくリメ』の知名度はかなり高まったはずなので、原作の売上増加にも期待できそうだ。

『ぼくリメ2期』が放送されるようになったら、僕も『ぼくリメ』の原作を購入しようと思う。特にスピンオフのβ版は気になる。

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