今回は『さよなら私のクラマー(以下、クラマー)』について語っていく。『クラマー』の原作は『月刊少年マガジン』で連載されていた漫画。『君嘘』の新川直司先生の作品ということで少し話題になっていた。
アニメ制作会社はライデンフィルム。まあぶっちゃけのところ、微妙なアニメ制作会社ではある…。
『クラマー』の感想
感想①:ストーリーがブレブレ…
ストーリーがとにかくブレブレだ!
これは原作の問題なのかアニメの脚本の問題なのかは分からないが、何を伝えたいのかよく分からない。いや、なんとなくは分かるんだけど、非常に分かりづらいし心に響かない。
僕は『映画クラマー』も見ているので”女子スポーツの普及の難しさや、監督陣がどのように女子スポーツ選手を扱うべきなのか”ということがテーマになっているのは大体分かる。そうなってくると、本来であれば監督目線をストーリーを展開するべきなのだが、中途半端に選手目線なんだよな。よく分からない。
それと毎話毎話の前回のあらすじが長すぎる。たまに4分ぐらい前回のあらすじを流すときもあるので、それはほんとうに勘弁してほしい。特に配信サイト主流の時代で一気観する文化もある中で、これだけ長い時間前回のあらすじを流すのはありえなすぎる。
アニメ制作会社ライデンフィルムは、この傾向が非常に強いので要注意だ。『クラマー』と同じ2021年春クールに放送された『東京リベンジャーズ』もライデンフィルムがアニメ制作を担当しているのだが、こちらも前回のあらすじがめちゃくちゃ長かった。
感想②:映画の延期が良くなかった
そして映画の延期が良くなかった。本来のスケジュールであれば「4月1日に映画上映→TVアニメスタート」の流れだったはずだ。つまり、映画を視聴しておいた方がTVアニメを楽しめるようになっていた可能性が高いし、TVアニメの設定を伝える役割が『映画クラマー』にあったのかもしれない。
しかし、『映画クラマー』は延期となってしまった。理由も”諸般の事情”ということで制作の方で何かトラブルがあったのだろう。実は『クラマー』の脚本・シリーズ構成を担当している高橋ナツコは、原作クラッシャーという異名で低評価なことで有名だ。
僕は高橋ナツコが脚本を担当している作品をほとんど見たことがないのでなんとも言えないのだが、ネット上の評価を見ていると相当酷いらしい。まあ、たしかに『クラマー』は割と酷かったし…。
しかも納期ギリギリに台本を提出することでも有名らしい。確かにアニメ制作はギリギリのスケジュールであることが想像できるから、納期ギリギリになってしまうのはしょうがない気もするのだが…。
とにかく諸般の事情で映画が延期したのは良くなかった。まあ、仮にスケジュール通りに上映したとしても微妙な結果になっていたような気もするが。面白そうなテーマだし、期待値もそれなりに高かったので残念だ。
『クラマー』の評価
作画 | 55点 |
世界観・設定 | 30点 |
ストーリー | 30点 |
演出 | 40点 |
キャラ | 40点 |
音楽 | 30点 |
作画
作画は地味に安定していたが、プレーはもう少し派手にしても良かった。
世界観・設定
世界観というかテーマがブレブレだった。
ストーリー
世界観がブレブレなのでストーリーもブレブレだった。それとストーリー構成が酷い。
演出
演出単体は普通だと思う。むしろ良かったぐらい。
キャラ
キャラは非常に良かったが、どのキャラを強調させたかったのか、よく分からなかった。主人公?マネージャー?監督?
音楽
量産型。これはまあ、しょうがない。
さいごに
この調子だと『クラマー』の2期制作はかなり厳しいだろう。とはいえ学びが多かった作品であったことは事実で、アニメ制作という意味でも女子サッカーという意味でも良い経験にはなった。あまり評価が高くない作品でも、気付きが得られたりするので、途中切りとかできないんだよな〜。
https://terukun.blog/cramer-movie/