Dr.STONE STONE WARS(TVアニメ2期)評価:感想→配信が絶好調!

星島てる
アニメ好きの20代。ライターで生活費を稼ぎながら、アニメ聖地の旅に出ている者です。アニメ作品の視聴数は600作品以上。

今回は『Dr.STONE STONE WARS(Dr.STONE2期)』について語っていく。

前回の『Dr.STONE1期』について語った記事はこちら

目次

あらすじ

石器時代から現代文明まで、
科学史200万年を駆け上がる!
前代未聞のクラフト冒険譚、ここに開幕!

全人類が、謎の現象により一瞬で石化して数千年ーー。

超人的な頭脳を持つ、根っからの科学少年・千空が目覚めた。

文明が滅んだ石の世界を前に、

千空は、科学の力で世界を取り戻すことを決意。

新たな仲間を集め『科学王国』をつくりあげる。

火、鉄、電気、ガラス、ケータイ……

石器時代から現代文明まで、科学史200万年を駆け上がる千空たち。

しかし、そこへ霊長類最強の高校生・獅子王司が率いる『武力帝国』が
立ちはだかる。

人類浄化を目指す司は、強大な武力によって、科学の発展を
阻止しようとするのだったー

STONE WARS、いざ開戦!

『Dr.STONE』公式サイトより引用

『Dr.STONE2期』の感想

ここでは『Dr.STONE2期』の感想について語っていく。ネタバレもしていくので気をつけてほしい。

感想①:司との戦いを忠実に再現

僕は既に原作を読んでいたので、大まかな流れは理解していた。だが、『Dr.STONE2期』は想像以上に原作の再現度が高い。今回は司との戦いがメインだったが、1クールの尺をフルに使っている。原作を既に読んでいる人にとっても、大満足の内容だ。

最近の集英社の戦略は、アニメを大事にしてきている感がある。『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』の気合の入りようも凄まじいが、『Dr.STONE』も例外ではない。作画が凄いとか、演出が泣けるとか、表立った個性はないが、原作の面白さをアニメにしっかり反映させている点は高評価だ。このような動きが他の出版社にも伝わってくれればいいと思う。

感想②:円盤売上は爆死だけど、続編が決まる理由

『Dr.STONE2期』は放送終了後に続編制作が告知された。そもそも、『Dr.STONE1期』の円盤売上は1,000枚ほど。従来の考え方で言えば、続編制作のラインに乗っているとはいえない。最低でも3,000枚ほしいところだった。
それでも2期が制作されたのは、配信の好調と、海外ニーズが影響していると思われる。僕が利用している配信サイトはいくつかあるが、どれのサイトも『Dr.STONE』は上位に食い込む。アニメの海外ニーズがひと目で分かるAnime Trendingを見ても、『Dr.STONE』は常に上位に食い込んでいる。現代のアニメビジネスは円盤売上ではなく、配信に切り替わってきている。

『Dr.STONE』の場合、設定や世界観がめちゃくちゃ面白い代わりに、キャラの魅力が微妙だ。僕は『Dr.STONE』のキャラはめちゃくちゃ魅力的だと思うし、ファンの皆も同じことを考えているだろう。だが、グッズの売上に繋がるかどうかはかなり微妙なラインだ。そうなると、コアなファンに向けたビジネスはやりづらくなる。特典付きの円盤売上や、グッズ販売、イベント開催は、キャラ人気や人気声優による影響が大きいからだ。
その代わりに設定や世界観がめちゃくちゃ面白いわけだから、多くの人に見てもらえる可能性が高い作品でもある。だったら、「どれだけ多くの人に見てもらえるのか」で勝負していったほうがいい。そして結果的に、『Dr.STONE』は配信だけでもビジネスとして成立するようになったので、続編が決まっていったのだ。

僕が考えるに、ここで集英社はアニメビジネスのやり方を増やすことが出来たと思う。「グッズやイベントで稼げなくても、海外ファンを含めて多くの人にアニメを提供できれば、アニメビジネスが成立する」、という現代アニメビジネスの経験を積んできている。この経験は、他の出版社ではなかなかできていない。
この調子だと、深夜アニメはジャンプ作品の一人勝ちになると思う。

『Dr.STONE2期』の評価

ここでは『Dr.STONE2期』のアニメとしてのクオリティについて、個人的な目線で評価していく。

作画85点
世界観・設定85点
ストーリー80点
演出70点
キャラ70点
音楽80点

作画

漫画のキャラデザを忠実に再現しながらも、作画はとても安定していた。この独特なキャラデザをアニメにするのは中々大変だと思うけど、丁寧に作ったのだろう。

世界観・設定

設定は相変わらず面白い。しかも設定通り、科学オンリーで戦っているのでやっぱり勉強になる。

ストーリー

司との別れのシーンが印象的だった。千空も一度死んでいるといっても過言ではないのだが、今度は司のターンになった。司との再会シーンも感動的なものになるだろう。

演出

TVアニメ1期ほどの演出はなかったのだが、そもそも『Dr.STONE』の作風に大々的な演出は必要ないのかもしれない。

キャラ

キャラの魅力はあるものの、マーチャンダイジング(商品化)はやりづらいと思う。これはちょっと痛いかな。

音楽

元々、『Dr.STONE』のOP・EDは個人的に好きにはなれなかった。カッコいいのは分かるし、作画も気合入っているけれども。

さいごに

というわけで問答無用に続編が決まった『Dr.STONE』。ここまできたら、原作ラストまで制作される可能性が非常に高くなってきた。円盤売上が不調でも、面白ければ評価される時代になってきたのも一因だろう。そして、その経験を掴むことができた集英社は、これからも強気なメディアミックスを展開していくはずだ。これがアニメ界の変化を促してくれることを祈る。

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