【君の名は。感想】キャラの動きよりも、美術背景で魅せる

君の名は。

今回は『君の名は。』について語ってみる。

『君の名は。』は新海誠が監督・脚本を務めたアニメオリジナル作品だ。2016年8月に上映され、興行収入は250億円を突破。

アニメ制作は、新海誠作品を取り扱うことが多いコミックス・ウェーブ・フィルムが担当している。

目次

『君の名は。』の感想

僕は『君の名は。』を2019年ごろにPrimeVideoで初めて視聴した。2019年ごろは僕がアニメにハマってない頃なので、なんとなくの感想しか抱けなかった。
そして現在(2022年)、飛騨・高山に滞在していることもあって2回目の視聴を実施。
現在はアニメにどハマりしており、数々の作品に触れてきているので、それなりにちゃんとした感想を抱けるようになった。

まず『君の名は。』は美術背景が素晴らしい。「そんなの誰が見ても抱く感想だろ」と思うだろうけど、『君の名は。』の場合、キャラの動きよりも力が入っているのが特徴的なのだ。

通常、アニメを制作する側としては、キャラの動きで魅せて感動させたいものなのである。しかし『君の名は。』は違う。1番盛り上がるシーンで、背景の美しさを中心に魅せているのだ。

そして実際、『君の名は。』の美しい背景とRADWIMPSの楽曲のコラボレーションは素晴らしく、視聴者の多くを感動させた。「盛り上がるシーンでエモい楽曲を挿入」というのはよくある演出だ。だが、その盛り上がるシーンを、キャラの動きではなく背景で魅せているのが『君の名は。』の最大の特徴だと僕は思う。

実は『君の名は。』の同時期に、『聲の形』という素晴らしいアニメ映画が上映されていた。そして『聲の形』の方が明らかにキャラの動きや演出のセンスが良かった。けれども、”劇場スクリーンとの親和性”という点においては『君の名は。』が圧勝だった。大画面を覆い尽くす美しい背景と、音響をフル活用したRADWIMPSの楽曲は、映画館と相性抜群なのである。
新海誠監督は劇場アニメを制作しまくっている人なので、「映画館でどのように魅せていくべきか」というノウハウを蓄積しまくっているのだと思う。

そしてそれが、興収にもしっかり影響を及ぼした。『聲の形』も20億円を突破する大ヒットだったけど、『君の名は。』に関しては250億円以上のメガヒットだ。

『君の名は。』の評価

※個人的な評価です

作画95点
世界観・設定88点
ストーリー85点
演出90点
キャラ80点
音楽90点

作画

やはり美術背景が素晴らしい。劇場アニメの場合、キャラの動きよりも美術背景に力を入れた方がいいのだろう。

世界観・設定

ボーイミーツガールにタイムスリップや入れ替わりを組み込んだ設定。それでいて、岐阜と東京の両方を舞台にしているのも印象的だ。

ストーリー

なんだかんだで全然飽きない。そして頭をバカにしても見れるし、考えながら見ることもできるのがいい。まさに大衆向けのストーリーだ。

演出

盛り上がるシーンにエモい楽曲を挿入するという典型的な演出。けれども、キャラの動きで魅せるのではなく、背景で魅せるのは珍しいかもしれない。

キャラ

キャラは個性的というわけではなく、リアリティを追求している感じ。

音楽

RADWIMPSの楽曲が『君の名は。』の世界観と完全にマッチしている。アニメの演出を最大限考慮したメロディーになっているのも印象的だ。

さいごに

新海誠監督にとって『君の名は。』の次回作となる『天気の子』も、しっかりと視聴するべきだろう。新海誠作品特有の美術背景の美しさが最大限発揮されている。『天気の子』もしっかり視聴していきたい。

この記事をシェア
目次