今回は『きんいろモザイクThank you!!(以下、劇場版きんモザ)』について語っていく。前回の『きんモザOVA』は2016年に公開されたのだが、その5年後の2021年に『劇場版きんモザ』は公開された。アニメーション制作会社は前回に引き続きStudio五組が担当しているのだが、それに加えAXsiZも共同制作として参加している。
『劇場版きんモザ』の感想
感想①:どちらかというと原作ファン向け
『劇場版きんモザ』はアニメだけを見ている人向けというよりは、原作ファン向けだったように思える。というのも、前回の『きんモザ2期』や『きんモザOVA』は2年生編の途中までを描いたものなのだが、『劇場版きんモザ』は3年生の修学旅行編からスタートさせている。ということで2年生編の冬シーズンがカットされているのだ。この構成を考えるに、原作ファンの方々が最大限楽しめるファンディスク的な立ち位置で制作していることがわかる。
とは言ったものの、僕はアニメしか見てないが、十分に『劇場版きんモザ』を楽しむことができた。そこまで気にするところではないだろう。
感想②:全登場人物が登場!
『劇場版きんモザ』では全キャラクターが登場していた。メインキャラの5人やTVアニメで登場していたサブキャラはもちろんのこと、TVアニメではほとんど活躍していなかった日暮香奈やその妹の日暮比奈も登場した。やはり原作ファン向けなのだろう。
そして、『進路』をテーマにそれぞれのキャラの心情エピソードが描かれていた。どれも中々感動できる仕上がりになっていて、原作ファンの方々にとってはたまらない内容だっただろう。
極め付けは卒業式。僕も思わず泣きそうになってしまった。演出のクオリテイがちょっと微妙だったので結局泣くことはなかったのだが、豊潤な資金で製作されていたら確実に泣かされるぐらいのストーリーだった。
感想③:EDのイラストがえぐい
『劇場版きんモザ』のEDでは、原作者の原悠衣先生によるイラストが冴え渡っていた。アニメとは少し違うテイストで、それでいてバッキバキに仕上がっていたのだ。画力の高さを思い知らされた。
そして映画館の高画質でイラストを鑑賞すると素晴らしい体験ができることを学ぶことができた。これは他の作品でもやってることなんだろうけど、コストはそこまでかからないし、後日のグッズ販売とかにも結びつきそう。良いアイデアではないだろうか。
『劇場版きんモザ』の評価
作画 | 50点 |
世界観・設定 | 60点 |
ストーリー | 75点 |
演出 | 50点 |
キャラ | 85点 |
音楽 | 70点 |
作画
作画はいつもと変わらず。動きはもう少し良くしてほしかったかも。
世界観・設定
キャラの相関図が上手くできていたことが、改めてよく分かる内容だった。
ストーリー
少なくとも僕は十分に満足できた。メイン5人キャラのバランスもよかった。
演出
演出をもっと頑張れば素晴らしい名場面を生み出すことができたと思う。全体的にはよかった。
キャラ
キャラの魅力を最大限発揮させるストーリー構成になっていたので、全キャラ魅力的だった。推しはあややに落ち着きました。
音楽
『きんモザ』らしい雰囲気の音楽だったと思う。個人的にはOPが好きだった。映画館の音響だと最高すぎる。
さいごに
ついに『きんモザ』が完結した。まあ僕は2ヶ月でTVアニメシリーズを詰め込んでいるのでそこまで寂しさはないけど、連載当初から追い続けてきたファンの方々は色々と思うことがあるのだろう。8年の間メディアミックスされるというのは、ファンの方々の熱い想いがなければ成立しない。完結してしまったのはちょっと残念だが、原悠衣先生の今後の活躍に期待だ。