【ラピュタ感想】頭を逆さまにしながら、抱き締める

天空の城ラピュタ

今回は『天空の城ラピュタ』について語っていく。

『天空の城ラピュタ』は、スタジオジブリ制作の劇場アニメで、1986年に上映された。監督は宮崎駿が担当している。

目次

『天空の城ラピュタ』の感想

ネタバレ注意!

スタジオジブリ初めての長編アニメーション映画

『天空の城のラピュタ』は、スタジオジブリ初の長編アニメーション映画だ。Wikipedia先生によると、当時のアニメは大人向けのものに変化していく真っ最中だった。おそらく『機動戦士ガンダム』を始めとしたSFロボット系の作品のことだろう。

そしてそのカウンターカルチャー的な作品として『天空の城ラピュタ』が制作されたようだ。ただし、子どもがメインターゲットであるものの、大人でも楽しめる設計となっている。

また、『天空の城ラピュタ』は、ジブリ(というよりは宮崎駿)お得意のボーイ・ミーツ・ガールの先駆け的な作品となっている。そしてやはり、主人公は芯が強くて純粋な少年少女だ。

やはりスタジオジブリ1作目ということもあり、「ザ・ジブリ」って感じの作品となっている。

「バルス!」もいいけど……

『天空の城ラピュタ』といえば、やはり「バルス!」だと思う。ラピュタを崩壊させる滅びの呪文だ。パズーとシータが強い覚悟を持って、ラピュタを崩壊させるシーンは、多くの人の心に刻み込まれていることだろう。

あまりにも多くの人が共感できるシーンなので、金曜ロードショーで放送される時、シーンに合わせて「バルス」と皆んなでツイートするのがお決まりとなるほどだ。まあ、たしかに「バルス」のシーンは名エピソードだといえる。

だが僕はそれ以上に、燃え盛る要塞でパズーがシータを救い出すシーンの方が印象的だった。それはストーリーというよりも、作画として素晴らしいと思ったのだ。なんというか、画がおしゃれだ。
普通、ああいうシチュエーションで救い出す時って、手を差し伸べるだけだと思う。けれどもパズーは体を後ろに倒して、頭を下にした状態でシータを抱き締めて救出するのだ。これ、めちゃくちゃおしゃれじゃない?

『天空の城ラピュタ』の評価

※個人的な評価です

作画93点
世界観・設定90点
ストーリー80点
演出83点
キャラ80点
音楽80点

作画

ジブリ作品の中では、作画は中の下のクオリティかも。けれどもしっかりフルアニメーション(1秒24コマ)だから、赤字覚悟で制作していたという迫力は伝わってくる。

世界観・設定

『ガリヴァー旅行記』のラピュタをモデルにしているものの、設定は大きく異なる。当時はまだ『ガリヴァー旅行記』の翻訳本があまり出回っていないようだから、宮崎駿のアンテナの広さが窺える。

ストーリー

ラピュタに上陸した後のストーリーもいいけど、上陸する前のストーリーもいいよね。個人的にはラピュタに上陸する前のシナリオの方が好き。

演出

パズーがシータを救い出すシーンや「バルス」のシーンは良き。それと細かい部分でもしっかり演出されてるから、ジブリ作品を視聴する時は自然と集中できるんだよなぁ。

キャラ

『天空の城ラピュタ』に関しては、ムスカ大佐が良いキャラをしていた。ジブリ作品は敵対関係にあるキャラが魅力的であることが多いけれど、その中でもムスカは別格な気がする。

音楽

主題歌の『君をのせて』が幻想的で良曲。また、『君をのせて』の劇伴Verのレパートリーも多くて、演出の使い所もグッド。

さいごに

子どもの頃に見たという人も多いだろうけど、それはおそらく金曜ロードショーでCMが大量に挿入されながら見てる感じだと思う。だからぜひ今一度、Blu-rayをレンタルして集中して視聴してみてほしい。印象が大きく変わるはずだ。

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