今回は『ルパン三世 カリオストロの城(以下、カリオストロ)』について語っていく。
『カリオストロ』は1979年に上映された長編アニメーション映画であり、宮崎駿が初めて、長編アニメ映画の監督を務めた作品でもある。
40年以上前に上映された作品だが、現在も根強い人気を獲得し続けている名作中の名作だ。
『カリオストロ』の感想
僕は子どもの頃、金曜ロードショーで何度も『カリオストロ』を視聴してきた。そしてアニメにハマった今、いつかは映画館で『カリオストロ』を視聴したいと思っていたところだった。そしたら映画のリバイバル上映事業を手掛けるプレチケが、『カリオストロ』を再上映してくれたのだ。
ちなみに『カリオストロ』は4Kリマスター版があるのだが、今回の再上映で4Kリマスター版が採用されたかどうかは定かではない。
にしても、『カリオストロ』は視聴するたびに発見がある作品だ。『カリオストロ』は宮崎駿の原点的作品として扱われることが多いのだけれど、『カリオストロ』を参考にしたアニメーターがどれだけいたことだろうか。それを現代の音響技術が進んだ映画館で鑑賞できるのだから最高の贅沢だ。
ということもあって、僕は音楽に注目しながら鑑賞させてもらった。やはり劇伴のクオリティが非常に高い。特に序盤のカーチェイスのシーンでの『ルパン三世のテーマ』の劇伴が最高だった。いつものルパン映画だったらOPに採用するところを、カーチェイスの一番盛り上がるところで挿入したのだ。この演出が最高だった。
『カリオストロ』の評価
個人的な評価です。
作画 | 95点 |
世界観・設定 | 90点 |
ストーリー | 90点 |
演出 | 90点 |
キャラ | 85点 |
音楽 | 88点 |
作画
40年以上前の作品だけれど、現代で視聴しても色褪せることがない。それは作画のクオリティが高いからだと思う。特にカーチェイスの作画と、暗殺を仕掛けられるシーンが印象的だったな。
世界観・設定
『ルパン三世』の作品群の中でも、特に優しい世界観だったと思う。おそらく、『カリオストロ』でルパンは誰も殺していない。それとカリオストロの城のギミックが凄かったし、それをフル活用したカットも多かった。
ストーリー
最初から最後まで完璧だったと思う。比較的早いテンポで進んでいくから飽きないし、最初から最後まで興奮しっぱなしだった。特に冒頭の入りが良かったと思う。世界最高の偽札をカジノから盗むところからカーチェイスの辺りまでがめちゃくちゃ面白い。
演出
細かいところまで演出が行き届いているので、何度見ても面白い。昔のアニメだからド派手な演出はないけれど、しっかり作り込まれている。
キャラ
久しぶりに『ルパン三世』を視聴したけれど、やはりキャラがいい。『カリオストロ』に関していえば、ルパン、クラリス、銭形の3人のキャラが良かった。銭形の正義もフォーカスされていたので、尚更。
音楽
間違いなく音楽の評価が高い作品だと思う。そして実際にネットで調べてみると、たしかに音楽の評価が高い。やはり劇伴のクオリティが高く、『ルパン三世のテーマ』の劇伴Verが最高にカッコよかった。
さいごに
今となっては『カリオストロ』は金曜ロードショーで定期的に放送されているし、動画配信サイトで鑑賞することもできる。しかし、やはりアニメ映画は可能な限り映画館で鑑賞するべきだと思う。
今回の『カリオストロ』のように、リバイバル上映を決行するアニメ映画も一定数ある。映像はもちろんのこと音響のクオリティが絶対的に違うので、映画館でぜひ視聴するべきだと思う。