今回は『マクロスF(フロンティア)』について語っていく。初代マクロスの『超時空要塞マクロス』の生誕25周年の記念作品として『マクロスF』が2008年春クールから2クールかけて放送される。アニメ制作会社はサテライトだ。
『マクロスF』の感想
感想①:圧倒的な音楽体験
『マクロスF』の醍醐味はなんといっても音楽だ。
通常のバトル系アニメでは、クライマックスのシーンに音楽を用いた演出が施されるのが普通だ。逆に言うと、見せ場の時にしか音楽を用いた演出ができないということにもなる。
だが、『マクロスF』には「歌が戦争を終わらせる」という設定があるため、戦闘シーンがある度に音楽が流れるのだ。これは普通に考えてヤバいことだと思う。戦闘シーンの度に音楽が流れるのでめちゃくちゃ盛り上がるのだ。
しかもその楽曲のクオリティが高い。『ダイヤモンドクレバス』や『星間飛行』が流れてくると鳥肌が立つ。
特に最終回の“戦争LIVE”は凄まじい音楽体験だった。人類の存亡をかけた宇宙戦争で、ランカ・リーとシェリル・ノームのLIVEがBGMの中、ダイナミックな戦闘シーンが展開されていく。特に『ライオン』からスタートするメドレーには鳥肌が立った。これを見るためだけに『マクロスF』を2クール分視聴する価値がある。
感想②:アイドルの葛藤を描く
『マクロスF』ではアイドルの葛藤が描かれている。前半はランカ・リーの成り上がりとそれに立ちはだかるシェリル・ノームが描かれる。この際に僕は「ランカ頑張れ!」と応援していたものだ。
後半では立場が逆転し、ランカが”希望の歌姫”となりシェリルが堕ちていく。だが、戦争によって人類が絶望的な状況になると、ランカは精神的な影響で歌うことが厳しくなる。そこでシェリルが”絶望の歌姫”として歌うのだ。この時の『ダイヤモンドクレバス』には鳥肌が立った。この瞬間、僕の心は一気にシェリル側に片寄った。笑
といったようにアイドルの葛藤が描かれているのが『マクロスF』の特徴だ。そしてこのアイドルの葛藤を軸に三角ラブコメも展開されている。『マクロスF』はいわば、宇宙規模の三角ラブコメといっても過言ではないのかもしれない。
『マクロスF』の評価
作画 | 75点 |
世界観・設定 | 75点 |
ストーリー | 75点 |
演出 | 83点 |
キャラ | 70点 |
音楽 | 95点 |
作画
日常パートの作画は微妙だが、戦闘シーンとライブシーンが良い。特に最終回の気合の入り方は異次元。
世界観・設定
世界観はとても良かった。宇宙を舞台にしながらも現実味が溢れている。
ストーリー
ストーリー構成は割と完璧かもしれない。点数が75点なのは、ちょっとインパクトに欠けるから。
演出
音楽を用いた演出が素晴らしい。
キャラ
メインヒロイン2人はもちろんだけど、それ以外のキャラもしっかり立っている。
音楽
音楽が素晴らしい。名曲が多すぎる。
さいごに
『マクロスF』の続編として『劇場短編マクロスF〜時の迷宮〜』が2021年10月に上映される。『マクロスF』を視聴しているのであれば絶対に視聴するべきだろう。『マクロスF』の音楽体験を映画館で体感できることは中々ないからだ。チャンスがある方は絶対映画館で視聴しよう。
追記:
『時の迷宮』を鑑賞する前に『イツワリノウタヒメ』と『サヨナラノツバサ』も観賞した方がいい。TVアニメと劇場版ではストーリーが異なるからだ。そして『時の迷宮』は劇場版の後日譚の設定になっている。忘れずに視聴しておこう。