魔法科高校の劣等生 来訪者編(魔法科2期)評価:感想→ちょっと微妙…

今回は『魔法科高校の劣等生 来訪者編(以下、魔法科2期)』について語っていく。TVアニメ第1期となる『魔法科1期』が2014年、『劇場版魔法科』が2017年に上映され、そして2020年秋クールに『魔法科2期』が放送される。TVアニメ1期から6年ぶりの放送となった。
原作の『魔法科』の完結のタイミングに合わせた、いわゆる完結プロモーションが目的で制作されていると思う。おかげさまでシリーズ累計発行部数は2000万部を突破しているのだからすごい。

目次

『魔法科2期』の感想

感想①:ラブコメ要素が強くなってきたストーリーだが…

『魔法科2期』になってからラブコメ展開が増えていく。というのも新キャラのリーナが登場して複雑な構造になったのだ。主人公・司波達也を中心に、妹の司波深雪、深雪のクラスメイトの光井ほのか、生徒会長の七草真由美、そしてリーナ。こんな感じの関係図になってきた。しかも、『魔法科2期』ではバレンタインエピソードも盛り込まれていたり、ほのかの恋愛感情が強すぎるがためにトラブルが起きたりと、ラブコメらしさが所々出てくる。

謎の尺の使い方

だが、バレンタインエピソードや卒業式エピソードなど、そこそこ重要な日常パートのシーンが大幅カットされているそうなのだ。僕は原作を未読(いずれは読む)なので詳しくは知らないのだが、特に卒業式のエピソードは大幅カットされてるらしく、原作ファンの中でも批判があったっぽい。
そしてそれでいて、アニメオリジナルエピソードを終盤に差し込むのだからよく分からない。まずは原作を忠実に再現し、それからアニメオリジナル要素を加えていくのがリスクのない制作のやり方のはずだ。こういった制作になってしまうということは、クリエイターの方々の技術というよりは、”製作”側のスケジュール調整の問題なのだろう。こういったミスを無くしていくようにするためにも、やはりTV局の放送枠に依存するのは良くないと思う。

感想②:全体的になんか微妙

『魔法科2期』は全体的にパッとしなかった。『魔法科1期』もぶっちゃけ世界観やストーリーは分かりづらかったのだけれども、雰囲気だけでも楽しむことができていた。だが、『魔法科2期』はストーリーもよく分からない上に、戦闘シーンも微妙だし、なんといってもお兄様が無双するシーンが全くないのだ。もちろん原作のエピソードなのだからしょうがないけれども、だったらアニメオリジナルエピソードの中に無双シーンを入れてしまえばいいのに、変に頭脳戦に持ち込もうとするのでパッとしなくなる。全体的に微妙なクオリティになってしまった。

とりあえず原作を読もうと思う。そういった意味でもプロモーションとしては成功か。笑

『魔法科2期』の評価

作画70点
世界観・設定60点
ストーリー40点
演出65点
キャラ75点
音楽80点

作画

作画はぶっちゃけ微妙だった。ピーク時の戦闘シーンの作画はとても良かったけど、キャラデザが『魔法科1期』とは雰囲気が違うのが良くない。

世界観・設定

原作ラノベの緻密な世界観を映像化するのは難しいので、その分視覚的に表現するべきだった。『魔法科1期』はこれを上手くやれていたけど、『魔法科2期』は中途半端になってしまった。

ストーリー

尺不足で世界観の説明がすっ飛んでるのに、アニメオリジナルのエピソードを挿入するっていう謎構成。原作ファンを飽きさせない演出なのだとは思うけど……。

演出

戦闘シーンの演出は良かったけど、日常シーンの演出もこだわるべきだったと思う。特にバレンタインとか卒業式とかさ。

キャラ

元々『魔法科』のキャラにハマれてなかったのに、日常シーンやキャラデザが微妙だったからもっとハマれなくなってしまった。

音楽

岩崎琢の音楽に作画や演出がついていけてなかった。『魔法科1期』はよかったのにな。

さいごに

『魔法科』は『追憶編』とスピンオフ作品の『魔法科高校の優等生』の製作が決まっている。『追憶編』は1巻分のボリュームなので劇場版かOVAによる製作になると考えられている。『魔法科高校の優等生』は2021年7月から放送されるとのことなので、あともう少しの辛抱だ。今まではお兄様がずっと注目されてきたが、そろそろヒロイン達にも注目が集まるようになるかもしれない。

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