【劇場版メイドインアビス感想】ボンドルド、筋金入りのクソ野郎

劇場版メイドインアビス

今回は『劇場版メイドインアビス 深き魂の黎明(以下、劇場版メイドインアビス)』について語っていく。

TVアニメの『メイドインアビス』が2017年夏クールに放送。その後、劇場版総集編が前後編にわたって2019年1月に上映。そして『劇場版メイドインアビス』が2020年1月に上映された。

アニメ制作は前作に引き続きキネマシトラスが担当している。

目次

『劇場版メイドインアビス』の感想

『劇場版メイドインアビス』では第5層、特に前線基地(フロントイド)のエピソードがメインとなっている。そんな前線基地を拠点にしているのが、白笛の冒険家のボンドルドだ。

『劇場版メイドインアビス』で最も印象に残るのは、やはりボンドルドのキャラ設定だと思う。ボンドルドは、子どもたちを容赦無く人体実験し、それでいて一切の悪気を感じない、本当に狂ったキャラだ。それでいて冒険家としてのロマンを最重要視し、リコやナナチを応援しているような素振りをするのだから、理解不能である。多分、ボンドルドは、アニメ界で最も狂ったキャラなのではないだろうか。

しかし、ボンドルドが『メイドインアビス』を象徴するキャラであるのも否めない。実のところ、主人公のリコを典型として、アビスに飛び込む冒険者は全員異常だ。一度飛び込んだら帰ってくることが実質不可能で、しかも死と隣り合わせ。そしてアビスの底で何が待ち受けているのかも分からない。そんな場所に飛び込む人間は異常としか言いようがないだろう。

けれども、やはりロマンがあるのは間違いない。僕たち人類だって、原始時代における”火”から始まり、蒸気、銃、原子力、そして現代は宇宙やダークマターなど、ロマンを追い続けることで文明を発展させてきた。もちろん、ロマンを追いかけ続ける人間のことを、人々は”変人”だと揶揄するし、実際に狂った行動を起こす人も多い。

そう考えると、ボンドルドが『メイドインアビス』を象徴するキャラだったのが理解できる。アビスの謎を解明するために子どもたちを改造したボンドルドと、地球を崩壊させる可能性がある原子力を研究し、原子爆弾を開発したことで知られるジョン・ノイマンは、大して差がないのかもしれない。

我々人類は、人の死を厭わない狂人によって、進化していく生き物なのだ。そう思わされる。

『劇場版メイドインアビス』の評価

※個人的な評価です

作画88点
世界観・設定85点
ストーリー85点
演出80点
キャラ82点
音楽75点

作画

戦闘シーンの作画のレベルが高い。特に終盤のレグとボンドルドの戦闘は大迫力で、劇場版クオリティに仕上がっていたと思う。

世界観・設定

ボンドルドが本当に「筋金入りのろくでなし」だった。特にカートリッジの設定がヤバい。なんでここまでグロい設定にしてしまうのか不思議すぎる。笑

ストーリー

あっという間に視聴できるぐらいストーリーは面白かった。

演出

戦闘シーンの演出が迫力満点。映画館で見たかったなぁ。それとやっぱり鬱展開の持っていき方が上手いと思う。プルシュカがカートリッジになるシーンは、最高に最悪だった。

キャラ

ボンドルドについては、『メイドインアビス』を象徴するようなキャラだと思う。ロマンを追求するがあまり、狂ってしまったキャラだ。本当に「筋金入りのろくでなし」だと思う。

音楽

主題歌はMYTH & ROIDが担当。やはりMYTH & ROIDは、ダークな世界観の作品との親和性が非常に高い。

さいごに

『劇場版メイドインアビス』の続編である『メイドインアビス2期』が2022年夏クールに放送される。『メイドインアビス2期』では、二度と地上に帰ってくることができない第6層以降の冒険となっている。非常に楽しみだ。

https://terukun.blog/miabyss-2/
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