【モブサイコ3期感想】霊幻とエクボがGOOD!

モブサイコ1003期

今回は『モブサイコ100 Ⅲ(以下、モブサイコ3期)』について語っていく。

前作のTVアニメ2期が2019年冬クールに放送された後、2022年秋クールに『モブサイコ3期』が放送された。

アニメ制作は前作に引き続き、ボンズが担当している。

目次

『モブサイコ3期』の評価

ネタバレ注意!

作画85点
世界観・設定80点
ストーリー80点
演出80点
キャラ80点
音楽80点

作画

作画のクオリティがやばい。本当は90点を付けたいレベル。

ONE先生の雰囲気を残しつつ、現代アニメ並みの作画レベルを保っているのがすごい。特に終盤で霊幻新隆がモブを追いかけるシーンの迫力は凄まじかった。

世界観・設定

やはり『モブサイコ3期』は世界観が魅力的だ。とにかく優しい。

とてつもない個性を持ってしまったが故に苦しんでいるモブを、周囲の人々が支える姿から、学べることはとても多い。

ストーリー

ストーリーはかなり充実していた。神樹編、脳感電波部編、モブ編の3つのストーリーが展開されていて、特に神樹編は良かった。エクボが最高すぎる。

モブ編は正直なところ、『モブサイコ2期』の霊幻編ほどの感動はなかったけど、とても強いメッセージ性を感じた。最終章にふさわしい。

演出

演出も優れている。戦闘シーンは大迫力で、特に第6話『神樹③ 〜エクボは〜』のエクボの戦闘シーンは完全に板野サーカス。『エウレカセブン』みたいな作画だった。

それだけでなく繊細な表情表現も素晴らしく、流石ボンズという感じだ。

キャラ

モブはもちろんのこと、やはりモブの周囲にいるキャラが個人的に好きだ。

モブの周囲には”モブを利用しようとする人”が集まってくるのだけど、そういう人に限ってめちゃくちゃ良い奴だからズルい(霊幻とかエクボとか)。

音楽

これまでの主題歌の中で一番好き。特にOPの『1』が最高すぎる。ライブで聴きたい。

よくよく考えてみると、『モブサイコ』はめちゃくちゃ音楽にこだわった作品でもある。主題歌を務めるMOB CHOIRは『モブサイコ』のために結成されたグループだし。

まあそれは『モブサイコ』の中でワーナー・ブラザースが力を持っているからだと思うけど、それでもクリエイティブはしっかり発揮されている。

『モブサイコ3期』の感想

ネタバレ注意!

TVアニメ2期に比べると……

正直なところ、『モブサイコ2期』に比べると盛り上がりに欠ける内容だった気がする。多分、『モブサイコ』シリーズ全体を通してのピークは、霊幻編だった。それは霊幻新隆というキャラの魅力が凄まじいからだと思う。

それに『モブサイコ2期』はモブと鈴木統一郎という圧倒的なバトルシーンが終盤に描かれており、しかも超巨大ブロッコリーが芽生えるという衝撃的なラストで終わる。このインパクトがあまりにも強すぎたので、やはり『モブサイコ2期』に比べると、『モブサイコ3期』は盛り上がりに欠けるのだ。

とはいえ普通に面白かったし、ケリをつけるという意味では『モブサイコ3期』で描かれるシナリオは必要不可欠なものだった。『モブサイコ3期』ではモブの暴走、エクボの企み、霊幻の嘘、ツボミちゃんへの告白などのケリが描かれている。

個人的にはツボミちゃんの存在感が良い感じで、なんか性格悪そうと思ったけど、モブと正面から向き合った数少ないキャラであり、だからこそモブはツボミちゃんに惹かれたのだろう。

……すごい温かい作品だった。

人生観に影響を与えるアニメだった

『モブサイコ』は人生観に影響を与えるアニメだった。特に霊幻新隆が口にした名言は心に刺さるものが多く、思わずメモしてしまうほどだ。

著作権の影響もあるので直接的な引用は避けるが、「力は個性の一つに過ぎない」「嫌な時な逃げてもいい」というようなメッセージは、人生の本質を突いたメッセージだと思う。

そして『モブサイコ3期』では、多面性の受容が描かれていた。どんなに人にだって表もあれば裏もある。モブだって”優しいモブ”と”暴走するモブ”の二面性があるし、霊幻だって”胡散臭い霊幻”と”カッコいい霊幻”がいる。それこそヒロインのツボミちゃんも”超王道のヒロイン”という輝かしい面もあれば、”鼻水が飛び出てしまうツボミちゃん”という面もあった。

多くの人は、醜い自分を裏に隠したがり、なりたい自分を表面に出したがる。そしてそれは当たり前のことなのだから、醜い自分を抹消しようとしなくてもいいのだ。

そこで最終話『告白 〜これから〜』の名シーンに繋がってくる。暴走するモブを救い出すために、霊幻は醜い自分をさらけ出すのだ。

ここまでメッセージが強烈な作品は、ほかにあまりない。『モブサイコ』は多分、多くの人の人生に影響を与える作品になるだろう。『ワンパンマン』みたいなエンタメもいいけど、『モブサイコ』の方がONE先生のメッセージ性が伝わってくるので、僕は個人的に『モブサイコ』派だ。

さいごに

ついに『モブサイコ』がアニメでも完結した。本当に素晴らしいアニメだったと思う。

ちなみに『モブサイコ3期』と同じクールで『ヒロアカ6期』も放送されていたので、ボンズは2作品手がけていたことになる。どちらもかなりのリソースが必要な作品だと思うから、ボンズの生産力は中々だ。

今後もボンズのアニメは見続けていこうと思う(女子向けに寄っているのが難点だけど)。

この記事をシェア
目次