映画ノーゲーム・ノーライフゼロ(ノゲラゼロ)評価:感想→名作映画です!

星島てる
アニメ好きの20代。ライターで生活費を稼ぎながら、アニメ聖地の旅に出ている者です。アニメ作品の視聴数は600作品以上。

2014年にTVアニメで放送されて大ヒットした『ノーゲーム・ノーライフ』。現在は『ノゲラ』や『ノゲノラ』といった愛称でラノベ好きから愛されている作品です。

そして2017年に上映された『映画 ノーゲーム・ノーライフ ゼロ』も大ヒット。ということで今回は『ノゲラゼロ』を語っていきます。

目次

『ノゲラゼロ』のあらすじ

それは一切の争いが禁じられ、全てがゲームで決まる
《盤上の世界(ディス・ボード)》が
創造されるはるか以前の出来事。

世界を統べる唯一神の座をめぐり、
終わりの見えない大戦が続いていた時代。
天を裂き、地を割り、星さえも
破壊し尽くさんとする凄惨な戦争は、
戦う力を持たない人間たちに理不尽な死を撒き散らしていた。

強大な力を持つ様々な種族に追いやられ、
存亡の危機に瀕する人間を率いる若きリーダーの名はリク。
一人でも多くの人間が明日を迎えるために心を砕き、
擦り減らす日々が続くある日、
リクは打ち捨てられた森霊種(エルフ)の都で
機械仕掛けの少女・シュヴィと出会う。

機械には持ち得ぬ心に興味を持ってしまったことで
エラーを起こしてしまい、
仲間たちから廃棄されてしまったシュヴィは、
エラーを修正するため、リクに《人間の心》を
教えてほしいと頼むのだが……。

これは六千年以上もの昔に紡がれた
《最も新しい神話》へと至る《最も古き神話》。
記録にも記憶にも残らない、
誰にも語られることのない物語が今、幕を開ける——。

引用:映画『ノーゲーム・ノーライフ ゼロ』

『ノゲラゼロ』の感想

僕の『ノゲラゼロ』の感想は以下の通りです。

『ノゲラゼロ』の感想
  • 終始切ない
  • 原作6巻を映画化するセンスの良さ
  • 作者の体調不良が悔やまれる

これから『ノゲラゼロ』を語っていきますが、ネタバレ満載です。『ノゲラゼロ』をまだ見ていない人はここで引き返すことを強くオススメします。

感想①:最初から最後まで切ない

『ノゲラゼロ』の設定は本編の6000年以上前の時代。当時はどうやら終末期だったようです。終末期ものって基本的に切ないんですけど、『ノゲラゼロ』もとても切ない。
何が切ないって6000年以上前の物語だから、本編から見るとほとんどの登場人物は死んでいる可能性が高いわけです。ジブリールが余裕で生きているのでそこは安心できますけど。

僕はこんな感じに死んでいることが既に確定している物語を見るのがちょっと辛いんです。最近の作品だと、Dr.STONEの主人公の千空の父親・百夜が登場するシーンは見ていて辛かったです。

実際に『ノゲラゼロ』のストーリーもまさに絶望そのもの。種族間で戦闘が勃発していて、主人公のリクが率いる人間サイドは理不尽な死を撒き散らされる。その中で出会った機械仕掛けの少女・シュヴィは、人間の心を知ってしまったために同族から批判されてしまいます。
その後、リクとシュヴィは世界に革命を起こすために命を賭けて戦います。最終的に革命を起こして『ゲームで全てが決まる世界』を作り上げたものの、リクとシュヴィは共に別の場所で息絶えてしまいます。


シュヴィが一人ぼっちで息絶えていくところは見るのが辛かったです。一方でリクも一人で命を賭けて革命を起こします。もちろん切ないんですけど、この二人の熱い想いが現在の世界を造り上げたと思うと、鳥肌が立ちました。

映画も凄かったけど、何よりもこんな魅力的なストーリーを創造した原作者の榎宮祐先生が凄い。

感想②:原作6巻を映画化したセンスの良さ

『ノゲラゼロ』は原作6巻のストーリーです。TVアニメの『ノゲラ』は原作の1巻から3巻までの内容なのですが、そこからスキップして6巻を映画化と出ました。この思い切ったスケジューリングは大成功だったと思います。

ぶっちゃけマジでセンスあります。通常であれば、4巻からの内容をTVアニメで2期を制作するのがスタンダード。『ノゲラ』はビジネス的な目線だけで言えば、2期を制作する価値は十分あったはず。榎宮祐先生の体調不良の問題があったため、それは厳しくなりましたが6巻の映画化はまさに起死回生の一手。

いろいろな犠牲がある一手ですが、興行収入も良かったし、原作の売り上げにも大きく貢献しました。少なくとも僕は『ノゲラ』の原作を購入しようと思いました。

感想③:榎宮祐先生の体調不良が悔やまれる

ネット界では「なぜあれだけの人気があるノゲラの続編を制作しないのか」と言われ続けてきましたが、榎宮祐先生の体調不良が原因でしょう。

榎宮祐先生は元々漫画家志望でしたが、体が弱いため比較的楽なライトノベル作家になったそうです。しかし、ライトノベル作家も楽ではなく、度々ドクターストップをかけられていたそうです。
榎宮祐先生は文章だけでなくイラストも書いていますし、アニメでは制作にも携わっています。そこでドクターストップをかけられてしまったので、スローペースで活動するとのこと。結果的に原作の更新頻度も落ちましたし、アニメ制作は厳しいだろうとの見方が強いです。

原作の発行部数は2018年時点で450万部を突破。『ノゲラゼロ』の興行収入も8億円を達成しており、明らかに人気がある作品なだけに悔やまれます。
『ノゲラ』の続きを知りたいのであれば、原作を購入して気長に待ちましょう。

『ノゲラゼロ』の評価

ここでは『ノゲラゼロ』のアニメとしてのクオリティを個人的な目線で評価していきます。

作画75点
世界観・設定85点
ストーリー70点
演出75点
キャラ70点
音楽70点

作画に関しては高クオリティです。めちゃくちゃ凄いってわけではありませんが、キャラデザもいいし、動きも良かったし隙がありませんでした。

世界観・設定は最高でしたね。他の終末ものよりもよく作り込まれた世界観です。元々『ノゲラ』は設定が最高だっただけに、その設定そのものを生み出した『ノゲラゼロ』の世界観・設定がつまらないはずがないのです。

ストーリーは終末ものの王道展開でしたが、そこに『ノゲラ』らしさがあって普通に良かったですね。王道展開なので目新しさはありませんが、それを求められる作品でもないですよね。

演出は良かったけれども、もっと際立たせられたような気もします。シュヴィの最期のシーンもリクが世界を変えるシーンも、もう2プッシュぐらいクオリティを突き詰めれば、より心に残るシーンになったでしょう。

キャラは正直、『ノゲラ』ほど魅力的ではなかったです。なんでか考えてみたけど、終末ものなのでキャラが際立つことが少ないからでしょうね。キャラを強くしすぎると世界観を壊しちゃいそうなのでしょうがないか。

音楽は良かったけど、どうしてもThis gameと比べられちゃいますよね。あの完成度と比べられちゃったら厳しいな。曲単体で見てもビビッと来るものはなかったから、まあ70点ですかね。BGMはあまり覚えていないので、多分僕の中ではそんなもんだったということでしょう。

さいごに

ここまで書いてみてやっぱり思うのは『ノゲラゼロ』は『ノゲラ』から切り離してみた方がいい。完全に別の作品だと思って、見るのも楽しいと思う。

それぐらい一つの作品として完成されています。だから尚更映画と相性がいい。『ノゲラ』を知らなくても楽しめますからね。ただ、『ノゲラ』を知っているからこそ、最後の革命を起こすシーンは鳥肌が立つからね。その辺は個人的な好みの問題かな。

なんだかんだでそこそこ語りましたけど、『ノゲラゼロ』は名作映画だと思います!

てるくん

『ノゲラ』の感想記事はこちらです。拙い文章ですけど、暇人は読んでみてください。

https://terukun.blog/nogera/
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