今回は『PSYCHO-PASS(以下、サイコパス1期)について語っていく。『サイコパス1期』は2012年秋クールから2クールにかけて放送。その後、新規カットが少々追加された新編集版が2014年に放送された。僕は新編集版を視聴している。
アニメ制作はProduction I.G、新編集版の制作はタツノコプロが担当している。
『サイコパス1期』の感想
ネタバレしていないので、未視聴の方でも読めます!
感想①:理系のように見えて文系
『サイコパス1期』の舞台設定は西暦2112年の日本だ。そのため、近未来的な最先端技術が多く盛り込まれている。これだけを見ると理系向きの作品のように思える。
しかし『サイコパス1期』のストーリーの本質は政治・法律・経済などの文系テイストのものだった。なんなら、登場人物のキャラ背景には文学作品がある。
『サイコパス1期』には人間のあらゆる傾向を数値化するシビュラシステムと呼ばれる仕組みが社会に導入されている。そして『サイコパス1期』に関して言えば、シビュラそのものよりも、シビュラに対して登場人物がどのように考えているのかが興味深かった。作中においては、優秀な人間であればあるほどシビュラの外の世界で生きようとするのが興味深い。これって僕たちの世界でも同じことが言える気がする。
感想②:古典を読みたくなる
『サイコパス1期』では、狡噛慎也(CV.関智一)と槙島聖護(CV.櫻井孝宏)のような優秀な人間であればあるほど、古典を引用していた。例えば、パッカル、シェイクスピア、プラトン、マックス・ウェーバーのような人たちの作品だ。狡噛と槙島はさぞ当たり前のように、文学作品を引用して会話をしている。これがとにかく厨二病的なんだけどめちゃくちゃカッコいいのだ。
ということで僕もこれをキッカケに古典を読み始めることにした。まずは『サイコパス1期』でも登場した、シェイクスピアの『マクベス』だ。
こんな感じに、『サイコパス1期』のやり取りを見ていると古典を読みたくなる。この点からも、『サイコパス1期』はアニメ初心者にも非常にオススメしやすい作品だ。教養を学ぶキッカケになる作品と言える。
『サイコパス1期』の評価
作画 | 80点 |
世界観・設定 | 85点 |
ストーリー | 88点 |
演出 | 80点 |
キャラ | 80点 |
音楽 | 80点 |
作画
新編集版だからなのか、作画は非常に安定しており、背景も一切の妥協がない。
世界観・設定
最先端技術についてはツッコミどころもある。ただし、シビュラに対する洞察は非常に興味深い。
ストーリー
新編集版は2話が1話になっているので、1話あたり約50分となる。それがあっという間に感じられるぐらい、ストーリーに引き込まれた。
演出
グロテスクで刺激的な演出が印象に残る。そしてそれだけでなく、常守朱(CV.花澤香菜)のさりげない仕草も印象的だった。
キャラ
一見すると地味なキャラデザだけど、なぜか印象に残る。
音楽
OP・EDは音楽・映像のどちらもカッコよかった。特に前半ED『名前のない怪物』の中毒性は異常。
さいごに
ネット上の意見を見る限り『サイコパス2期』は『サイコパス1期』よりも微妙とのことらしい。だが、『サイコパス3期』は割と評価が高い。どちらにせよ、『PSYCHO-PASSシリーズ』は全て視聴しておこうと思う。全部視聴するためにはFODの加入が必要不可欠なのが厄介だがやむを得ない。
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