【ロウきゅーぶ!1期感想】たしかにマネジメントは学べる。笑

ロウきゅーぶ!
星島てる
アニメ好きの20代。ライターで生活費を稼ぎながら、アニメ聖地の旅に出ている者です。アニメ作品の視聴数は600作品以上。

今回は『ロウきゅーぶ!(以下、ロウきゅーぶ!1期)』について語っていく。

『ロウきゅーぶ!』は蒼山ザクによるライトノベル(電撃文庫)が原作。そして2011年夏クールにTVアニメ1期が放送された。

アニメ制作はproject No.9とStudio Blanc.が担当している。

目次

『ロウきゅーぶ!』の評価

※ネタバレ注意!

作画70点
世界観・設定73点
ストーリー70点
演出70点
キャラ78点
音楽85点
※個人的な評価です

作画

作画は、2011年相当のクオリティという感じだ。どこかギャルゲー原作アニメっぽい雰囲気があるので、現代アニメ好きの人に受け入れづらいかもしれない。

ミニバスがテーマということで、競技シーンが描かれるのだけれど、それは上手い具合にカロリーを落としながら描けていると思う。

世界観・設定

小学生の女の子を高校生(男子)が色々と指導する激ヤバなテーマ。この刺激的なテーマが最大の特徴だが、その一方で、スポーツ作品としての葛藤もしっかり描かれているのがポイント。

ストーリー

日常パートはロリ系、シリアスパートはスポ根という感じ。どちらも定番中の定番のようなストーリーなので、新しさはないんだけど、全体的にシナリオは良かった。というか作品的に、ストーリーの許容度が高いんだと思う。

演出

演出はぼちぼち。ただし、(おそらく)予算があまりない中で、上手い具合に演出できたのではないかと思う。キャラはかわいらしかったし、競技シーンもぼちぼちだった。

キャラ

ギャルゲーっぽいキャラ。全員が全員、ちゃんと個性がある。まあぶっちゃけかなりファンタジーなのだけれど、萌えアニメなんてこんなものだし、特に気にしもしない。

また、人気のある若手声優を積極的に起用。マーチャンダイジングがかなり意識されている印象だ。

音楽

『ロウきゅーぶ!1期』の最大の魅力は、音楽かもしれない。OP『SHOOT!』は作詞がKOTOKO、作曲・編曲が八木沼悟志という豪華な布陣。ED『Party Love〜おっきくなりたい〜』も相当に強力で、個人的にはEDの方が好き。

また、全体的に電子音楽が中心だったのもポイント。『ロウきゅーぶ!』では、女の子たちがゲーム上でやり取りをするんだけど、それも相まって、エレクトロな感じを演出できている。

ちなみに僕はアニサマ2023で『ロウきゅーぶ!』のサプライズ登場を現場で経験しまして、そのときの盛り上がりはかなりヤバかったことを覚えている。

『ロウきゅーぶ!1期』の感想

※ネタバレ注意!

悪魔的だけど思ったよりちゃんとしてる

『ロウきゅーぶ!』という作品は、もちろん以前から知っていた。「高校生が女子小学生を指導する」というテーマが悪魔的だったからだ。それに加えて、TVアニメの人気が非常に高かったということもあり、今でも知名度はそれなりに高いと思う。

『ロウきゅーぶ!』は、極めて悪魔的な企画になっている。男子高校生が、JSのバスケ部を指導するという設定が強烈。そして、この悪魔的な企画に恥じないストーリーが構築されているため、凶悪性がかなり増している。初めて部活動に顔を出してみたら、いきなりメイド服でお出迎えとか、これはもうヤバすぎる。

僕は、アニメオタクであることを隠してはいないんだけれど『ロウきゅーぶ!』を視聴していることは隠したいぐらいだ。それぐらい『ロウきゅーぶ!』は悪魔的な作品だと思う。

ただし、実際に『ロウきゅーぶ!1期』を視聴してみると、もちろんロリ系の誘惑シーンが目立つ一方で、意外にちゃんとしたストーリーになっていることがわかる。たしかに「男子高校生がJSにバスケを教える」というのは、とても夢がある一方で、実はかなり難しいことのように思える。というのも、JSの心理を男子高校生が理解するのは、非常に難しいからだ。

それ以外にも、スポーツに対する向き合い方など、スポーツ作品としてのおもしろさも『ロウきゅーぶ!1期』にはあった。これがもし、JSによるお色気シーンだけだとメリハリが失われていただろう。シリアスパートは、日常パートやお色気パートを引き立てるのである。

たしかにマネジメントは学べる

『ロウきゅーぶ!』と言えば、アニメイト池袋本店のリニューアルオープンのイベントに登壇したローランドが「『ロウきゅーぶ!』からマネジメントを学んだ」と発言したことで、色々と話題になったのが記憶に新しい。

この発言は半分ジョークなのだろうが、一方で半分は割と真面目に発言していると思われる。実際、僕も『ロウきゅーぶ!』を視聴していて、マネジメントを学べた気がしている。

実は僕、中学から大学までスポーツに打ち込んでいて、現在、その競技で高校生を指導する機会を頂いている。また、大学時代にも、全国的な強豪校の女子部で練習相手・技術指導をしていたこともあった。

男子中学生や男子高校生なら、ある程度心理を理解できる自信はある。でも、JCやJKは、やっぱりちょっと難しい。しかも思春期真っ只中の女の子は、あまりにも多感だから、本当に些細なことで人間関係にヒビが入ることもある。取り扱いが非常に難しいのだ。ということもあり、女子部の面倒を見る男性の顧問の方々が、相当に苦労しているのを、僕は何度も見てきた。今の時代、強く叱咤すればパワハラやセクハラなどと言われる時代だ。その中で、規律ある雰囲気を作り出すのは、実は結構難しくて、それこそマネジメント的なアプローチが重要になってくると思う。

ということで『ロウきゅーぶ!』だ。『ロウきゅーぶ!1期』では、慧心学園女子バスケ部を指導していく過程で、各メンバーの強みを引き出すために、様々な工夫がなされた。とりわけ、愛莉にハッタリをかますシーンは非常に印象的だ。また、主人公の長谷川昴が、部員に対して一度も怒っていないことも、なんだかんだで注目すべきだと思う。もちろん、これは『ロウきゅーぶ!1期』における癒しの雰囲気を維持するためだと思うけれど、だとしても、部員に対して怒らないことで、高いモチベーションを維持させている点は、参考にすべきだと思う。

さいごに

『ロウきゅーぶ!』は2013年夏クールにTVアニメ2期が放送されている。そちらも視聴次第、ブログにしようと思う。

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