劇場版ソードアート・オンライン-オーディナルスケール-(劇場版SAO)評価:感想

星島てる
アニメ好きの20代。ライターで生活費を稼ぎながら、アニメ聖地の旅に出ている者です。アニメ作品の視聴数は600作品以上。

今回は『劇場版ソードアート・オンライン-オーディナルスケール-(以下、劇場版SAO)』について語っていく。『劇場版SAO』は2017年に上映された。アニメ制作会社はTVアニメに引き続き、A-1 Picturesが手がけている。

https://terukun.blog/sao2/

深夜アニメの代表格ともいえる『SAO』だが、劇場版でも公開前からとてつもなく人気だった。実際に興行収入は国内で20億円を突破。海外も合わせると興行収入は40億円以上になる。流石『SAO』といった感じだ。クオリティも非常に高く、作中でも様々な企業とのタイアップが実施されていた。

目次

『劇場版SAO』の感想

感想①:電撃文庫の劇場版とは思えない超高クオリティ

僕のイメージなのだけれども、ライトノベルレーベルである電撃文庫が原作のアニメの劇場版は低クオリティで制作されている印象がある。例えば『魔法科』や『禁書』といったビッグタイトルもそうだし、期待作でもあった『青ブタ』もそこまでクオリティが高いわけではなかった。だが、深夜アニメの代表格ということで流石『SAO』。超高クオリティで製作されていた。

『劇場版SAO』のアニメ制作を担当しているA-1 Picturesの技術をフル稼働させているのはもちろんのこと、アニプレックスによるビジネス面でのサポートも厚かった。どれだけの企業と手を組んだのだろうか。作中に登場する企業・メーカーだけでも相当数あった気がするぞ。

感想②:VRではなくARが舞台

『劇場版SAO』は原作には描かれていないエピソードで、川原礫先生の描き下ろしのオリジナルエピソードとなっている。『SAO』といえばフルダイブRPGということで、没入感重視のVRがメインテーマだったのだが、『劇場版SAO』ではARがテーマとなっている。
テーマが大きく異なっているので世界観の説明に時間がかかるはずなのだが、十分な尺を確保していたのでスムーズにストーリーが展開されている。これと同じぐらい『魔法科』や『禁書』にも力を入れても良かったと思うけどなぁ。

実は、真面目に現実世界の将来予測をすると、VRよりもARのほうがビジネス展開が進んでいくと思われる。VRでビジネスをしようと思うと、現実世界に負けないぐらいの超高クオリティが求められる。その一方でARであれば現実世界の上にARを映し出すだけだし、現実世界のコンテンツとコラボしやすい。例えば、マクドナルドのメニューがARで浮かんでくる、といった感じにだ。
そう考えると『劇場版SAO』のような世界は、本当に起こりえるといっても全然過言ではない。少なくともフルダイブRPGよりは全然可能性ある。という意味も含めても『劇場版SAO』はとても刺激的な内容だった。

『劇場版SAO』の評価

作画95点
世界観・設定90点
ストーリー85点
演出90点
キャラ85点
音楽95点

作画

深夜アニメの代表格の劇場版ということもあって、作画は気合が入っていた。A-1 Picturesができることを全てやり切った感はある。

世界観・設定

今まではVRが舞台となっていたが今回はARが舞台になっている。ARの方が現実味があってワクワクした。

ストーリー

尺を長めに使えることもあり、世界観・設定の説明からバトルシーンも十分表現されていた。構成自体は超王道のストーリー展開だった。

演出

クライマックスのシーンの勢いは流石『SAO』。もう少し印象に残せるような演出ができればいいな、とは思ったけれども劇場版だと難しいか。

キャラ

今までのキャラが勢揃いしてくれた。個人的には直葉(リーファじゃない)が推しだったので、ARが舞台となっている本作でも多く登場してくれたのが良かった。

音楽

やはり主題歌の『Catch the Moment』は名曲。アニオタの中でも一番に挙げる人も多そう。

さいごに

『劇場版SAO』は正直、素晴らしい内容だったと思う。肝心のストーリーとキャラの魅力は原作に劣ってしまうのだが、アニメ制作のクオリティの熱量が凄まじく、多くの人に愛されている作品なのだと実感できた。
そしてアニメの『SAO』はいよいよアリシゼーション編に突入する。アリシゼーション編ではVRに加えてAIもテーマになっているので注目だ。

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