今回は『ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld(以下、SAO4期)』について語っていく。前回の『SAO3期』は2018年10月から2019年3月まで放送されていたわけだが、2019年10月から『SAO4期』が放送される。当初は立て続けで2クール放送する予定だったが、コロナの影響で後半クールは2020年7月から放送された。
アニメ制作会社は引き続きA-1 Picturesだ。『SAOシリーズ』において大長編シリーズとなったアリシゼーション編のクライマックスということで、期待値は非常に大きかった。
『SAO4期』の感想
感想①:圧倒的作画力
『SAO4期』はTVアニメでは中々お目にかかれないほどの、高クオリティの作画だった。数々の高クオリティを生み出しているA-1 Picuresの中でも断トツのNo.1だろう。『劇場版SAO』を超えたクオリティだと思う。
なんならクライマックスのシーンに関しては『鬼滅の刃』を制作するufotableを彷彿とさせるぐらいのクオリティを感じた。デジタルエフェクトを用いた作画ではあるが、気合の入り方が尋常ではない。A-1 Picturesの持つ作画力を全て投下している感じがあった。
これは逆説的に言うと、お金と人材をかければufotableの作画力の領域に達するという証明にもなる。ufotableの場合ストーリー構成や演出も優れているので、その点においてA-1 Picturesはまだまだだ。
ただ、作画をとにかく重視するアニメ好きもいるので、そういった方々からすれば「A-1 Pictures = ufotable」の図式が成立するかもしれない。
しかも、A-1 Picturesは規模のデカいアニメ制作会社なので、ufotableと同じように作品数を絞ったスタンスを取れば、ufotableを超えても全くおかしくない。
といった感じの考察ができてしまうぐらい、『SAO4期』の作画は素晴らしいものだった。
感想②:キリト復活の演出がかなりくどい
『SAO4期』は終始高クオリティだった。だが、一点気になるところがある。それは、演出のくどさだ。
キリト復活の演出がかなりくどい。Twitter上で『キリトウィーク』というキャンペーン期間を設け、キリトが復活するまでの1週間を盛り上げたのは良かった。ただ、各キャラのキリトに対する心情の描写がとにかくくどい。
本来であればこの部分において、作画のクオリティを追求してほしかった。この辺のクオリティはセンスが必要になってくる。センスの部分はufotableや京アニとは比べ物にならなそうだ。
僕は原作を読んでいるわけではないので完全に批判することはできないが、ここ最近のA-1 Picturesのストーリー構成には違和感を感じている。せっかく作画が良いのに、ストーリー構成や演出のせいで台無しにしている感じがとても勿体ない。
『SAO4期』の評価
作画 | 93点 |
世界観・設定 | 80点 |
ストーリー | 70点 |
演出 | 70点 |
キャラ | 83点 |
音楽 | 85点 |
作画
作画はTVアニメの中では間違いなくトップクラスだった。
世界観・設定
世界観はまずまず。1つの戦いだけでかなり多くの要素を取り込んでいた。
ストーリー
原作未読の僕が分かるぐらい、ストーリーを端折っていた。
演出
演出は良かったと思う。特にキリト復活のシーンとベルクーリのシーンが良かった。ただ、キリト復活のくどい演出はマイナス点。
キャラ
シノンとかリーファとかアスナが登場してくれたので、目の保養にはなった。
音楽
OP・EDは普通に良かった。アニプレックスの本気が垣間見える。
さいごに
『SAO』シリーズは末永く続くコンテンツになるのは間違いない。しかも、これからはAR・VRの世界が到来する可能性が非常に高いので、その関連からも『SAO』は盛り上がっていくことだろう。
次回はアインクラッド編を深堀りしたプログレッシブシリーズが劇場アニメ化される。絶対面白いので、アニメ好きの人は絶対に映画館で見よう。