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劇場版 SHIROBAKO 評価:感想→俺たたエンドを正当化

劇場版SHIROBAKO

今回は『劇場版 SHIROBAKO』について語っていく。『SHIROBAKO』は2014年秋クールから2クールにかけてTVアニメが放送された。その続編が2020年2月に上映される。アニメ制作会社はP.A.WORKSだ。

SHIROBAKO(シロバコ)評価:感想→P.A.WORKSの最高傑作『SHIROBAKO』について語った記事です。ネタバレしているので『SHIROBAKO』を視聴済みの人にオススメです。サクッと1分で読めます。気になる方はぜひご一読を。...

『劇場版 SHIROBAKO』の感想

ネタバレしているので注意!

感想①:ストーリーの転換がダイナミック

『劇場版SHIROBAKO』の前半はとにかく重苦しい雰囲気だ。『SHIROBAKO』といえば武蔵野アニメーションの愉快な従業員たちがドッタンバッタンワイワイと騒いでいるのが見ていて楽しかった。しかし『劇場版SHIROBAKO』では、武蔵野アニメーションから次々と従業員が抜け、とても寂しい雰囲気でスタートする。これが30分ぐらい続く感じだ。

さあ、ここからストーリーを転換させるとなると、かなり難しいものがある。『SHIROBAKO』に登場するキャラクターの多くは庶民的なキャラで、登場するだけで何もかもを転換できる主人公最強系ではない。もちろん、主人公の宮森あおい(CV.木村珠莉)だって普通の人間だ。つまり、『SHIROBAKO』に登場するキャラの特性だけでストーリーを転換させるのは極めて難しい。

そこでミュージカルの登場だ。アニメのレビュー記事を見ていると「ミュージカルが意味不明」という意見をよく見かける。ただし、『SHIROBAKO』ぐらい前後半の明暗が分かれる作品であれば、ミュージカルでストーリーを転換させる演出はかなり面白い。
実際、挿入歌の『アニメーションをつくろう』は聞いているだけでも楽しくなったし、前半の重苦しい雰囲気は全部吹っ飛んだ。見事にストーリーの雰囲気を転換させてしまったのだ。このコミカルな感じも『SHIROBAKO』の魅力の1つだ。

感想②:いつだって「俺たたエンド」

『劇場版SHIROBAKO』のラストは「俺たたエンド」だった。「俺たたエンド」とは「俺たちの戦いはこれからだ!」で締められるラストのことで、打ち切り作品のエンドとして採用されることが多い。アニメの場合「俺たたエンド」を採用することで、自然な流れで続編を制作することもできるし、そのまま打ち切ることができる。そして『劇場版SHIROBAKO』では「人生はいつだって俺たたエンドだよね」みたいなメタ的発言で締め括られる。こうすることで「俺たたエンド」を正当化しようとしているのが面白い。

実際、P.A.WORKSのアニメオリジナル作品のほとんどが「俺たたエンド」で続編制作を予期させるものだ。もちろん、打ち切りっぽい残念な「俺たたエンド」ではなく、ハッピーエンド的な終わり方となっている。しかし、やはり圧巻のラストになることはほとんどなく、どうしても続編を期待してしまうのがPA作品の特徴でもある。

だがこうして『SHIROBAKO』の続編が上映されていたり、『花咲くいろは』の続編が小説で刊行されていたりするので、「お金さえあればいつでも続編を制作する体制」は整っている。『劇場版SHIROBAKO』ラストのメタ的発言は、この制作体制を支持するなのかもしれない。

『劇場版 SHIROBAKO』の評価

作画85点
世界観・設定85点
ストーリー85点
演出90点
キャラ88点
音楽80点

作画

作画はめちゃくちゃ気合い入ってたなぁと思う。お仕事系アニメなのにバトルシーンとかダンスシーンを盛り込んでいるので、相当な作画枚数になってるはず。しかも日常シーンの動きもめちゃくちゃ良いし。映画館で見たかった。

世界観・設定

TVアニメの『SHIROBAKO』から4年の歳月が経過。アニメが完成してもすぐ次の仕事に追われるアニメ業界の実態が描かれている。好きなことを仕事にするのって大変だなぁ。

ストーリー

119分という時間があっという間に過ぎていった。それぐらいストーリーは濃密だし、テンポ感もよかった。

演出

前半と後半の雰囲気を決定的に転換させるために、長めの尺でミュージカルを取り入れるのが最高。こちらも気分が上がって、全体的に明るくなった。

キャラ

『SHIROBAKO』の魅力といったら様々なポジションにいる人たちの群像劇だ。TVアニメと変わらない愉快な関係性が表現されていた。

音楽

主題歌の『星をあつめて』もよかったし、挿入歌も雰囲気良かった。

さいごに

『SHIROBAKO』は元々4クールで放送される予定だったらしい。制作進行→制作デスク→ラインプロデューサー→プロデューサーだ。TVアニメでは制作進行と制作デスク編が描かれ、劇場版でラインプロデューサー編が描かれた。そうなると、続編でプロデューサー編が制作されるかも?そして作品名は『七福神』だったり?

『SHIROBAKO』はP.A.WORKSの代表的な作品なので、続編制作される可能性はかなり高いと僕は考えている。気長に待ちたいと思う。

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