【タイバニ感想】正義とは、悪がなければ成り立たない

TIGER & BUNNY
星島てる
アニメ好きの20代。ライターで生活費を稼ぎながら、アニメ聖地の旅に出ている者です。アニメ作品の視聴数は600作品以上。

今回は『TIGER & BUNNY(以下、タイバニ1期)』について語っていく。

『タイバニ1期』はサンライズによるアニメオリジナル作品だ。2011年春クールから2クールにかけて放送された。

目次

『タイバニ1期』の感想

ネタバレ注意!

正義の裏には必ず悪がある

『タイバニ1期』は、前後半でストーリーの趣旨が大きく異なってくる。前半は、登場人物や設定を紹介しつつ、W主人公である虎徹とバーナビーの関係性を深掘りしている。そして後半では、「ヒーローとはどうあるべきか?」「正義とはなにか?」という哲学的なテーマになっていたように思う。

そして『タイバニ1期』の特徴といえば、ヒーロービジネスだ。『タイバニ1期』の世界では、ヒーローが悪党を捕まえる一部始終をコンテンツとして提供し、それでマネーを生み出している。

しかし、このビジネスを成立させるには、ヒーローはもちろんのこと、悪党も必要になる。この悪党を擬似的に作り出していたのが、真の黒幕であるアルバート・マーベリックだった。

これはつまり、正義を成立させるには、悪が必要になることを示している。どの時代でも英雄譚的な物語が好まれるが、その裏には必ず悪が存在しているのだ。場合によっては、正義を作り出すために、悪を意図的に生み出していることもある。

実際の政治史の中でも、国を統一するために、外に敵を作る政治家は山のようにいた。陰謀論的な話になってしまうが、正義の裏には必ず悪が存在していることを、意識するべきかもしれない。

プロダクトプレイスメントを採用

『タイバニ1期』で面白いのは、プロダクトプレイスメントをフル活用している点にある。

プロダクトプレイスメントは、広告手法の一つで映画やテレビドラマの劇中において、役者の小道具として、または背景として実在する企業名・商品名(商標)を表示させる手法のことを指す。

引用元:Wikipedia

ということで、アニメで言うなら、アニメの中に商品やロゴを登場させるのがプロダクトプレイスメントということになる。

そして『タイバニ1期』では実際に、作中に登場するヒーローのスポンサーを募集している。例えば主人公の虎徹はSoftbank、相棒のバーナビーはBANDAIがスポンサーだ。他にもCalbeeやpepsi、牛角なんかも登場している。

この広告枠をどれくらいの金額で販売しているかは公開されていないが、注目度に応じて金額はしっかり変動しているという。『タイバニ1期』であれば、登場回数が多い虎徹とバーナビーの広告枠が高くなっている。

こういうことができるのであれば、プロダクトプレイスメントを用いて資金を調達して、アニメを作ることができるかもしれない。一種の資金調達方法として参考にできればと思う。

『タイバニ1期』の評価

※個人的な評価です

作画80点
世界観・設定80点
ストーリー80点
演出75点
キャラ78点
音楽75点

作画

パワードスーツを身につけているヒーローの戦闘シーンは、3DCGで描かれている。クオリティはかなり高く、さすがサンライズという感じだ。

世界観・設定

商業ヒーローの設定と、摩天楼な世界観が、アメリカンでおしゃれ。「ヒーローとは何か」という哲学的な要素もありつつ、正義と悪の在り方について語られている。

ストーリー

個人的には、前半がちょっとグダった印象。逆に後半はシリアス多めでテンポ感のあるストーリーでサクサク見れた。

演出

キャラ

虎徹は最後の最後までダサいんだけどなんだかんだでカッコよかった。各ヒーローの個性も強くて印象的。

音楽

前半OPの『オリオンをなぞる』が名曲。普通にカッコいいし、『タイバニ1期』の世界観にマッチしている。

さいごに

『タイバニ1期』を視聴した後は、劇場版である『TIGER & BUNNY The Begining』を視聴することになる。虎徹とバーナビーの出会いを振り返りつつ、新規エピソードが追加されているようだ。こちらも視聴次第、ブログにしてみようと思う。

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