takt op.Destiny(タクトオーパス)評価:感想→ソシャゲの動線

今回は『takt op.Destiny(タクトオーパス)』について語っていく。『takt op.Destiny』は、DeNAとバンダイナムコアーツによるプロジェクト『takt op.』が原作となっている。

2022年にゲーム『takt op. 運命は真紅き旋律の街を』が公開される。この前日譚が『takt op.Destiny』だ。アニメ制作はMAPPAとマッドハウスが担当している。

目次

『takt op.Destiny』の感想

ネタバレしていないので、未視聴の方でも読めます。

感想①:ソシャゲに繋げるためのストーリー

『takt op.Destiny』は終始、ソシャゲに繋げるためのストーリーだった。だからなのか、ストーリーはそこまで面白くなかった。なんというか、ストーリーに軸がないのだ。

そしてラストを視聴して納得した。ソシャゲに繋げるストーリーだったので、着地点が設定されていないのだ。

『takt op.Destiny』はあくまでもゲームの前日譚だ。ゲーム『takt op. 運命は真紅き旋律の街を』に繋げるための存在なので、『takt op.Destiny』に着地点を設定するわけにはいかない。その結果、『takt op.Destiny』にはストーリーの軸がなかったのだ。

確かに『takt op. 運命は真紅き旋律の街を』は面白そうな雰囲気がある。『takt op.Destiny』のラストがちょっと衝撃的だったからだ。だが、僕はソシャゲには一切の興味がないので、プレイすることはないだろう。

そして、ソシャゲの動線のためのアニメをここまで高いクオリティで制作できることに驚いた。それだけソシャゲは稼げるビジネスということだ。アニメ業界が、ソシャゲに徐々に飲み込まれている気がする。

感想②:音楽がテーマだけど、肝心の音楽が微妙

『takt op.Destiny』はオーケストラの要素をバトルに組み込んだ設定となっている。音楽を力に変換する女の子のムジカートと、それを導くコンダクターがメインキャラだ。

しかし、肝心の音楽がなんとも言えない。特に、オリジナル楽曲の印象度が低かったのが残念だった。主人公の朝雛タクト(CV.内山昂輝)は、曲を作っていたんじゃないのか…?

既存のクラシックの名曲が流れるシーンはとても素晴らしい。だがそれさえも、既存の楽曲を知らない視聴者の場合、素晴らしさが理解できないだろう。

音楽系のアニメである以上、肝心の音楽が微妙になってしまっては意味がない。『呪術廻戦』の第24話「共犯」の、虎杖と釘崎の共闘シーンみたいに、音楽に合わせて作画する演出があって良かったはずだ。

『takt op.Destiny』の評価

作画80点
世界観・設定50点
ストーリー50点
演出60点
キャラ65点
音楽50点

作画

演奏シーンが印象的で、とても滑らかだった。戦闘シーンが滑らかだったらもっと良かった。

世界観・設定

コンセプトを生かしきれなかった感が強い。

ストーリー

ソシャゲ誘導が前提のストーリーなので、感動は薄い。

演出

演出はぼちぼち。クラシックの名曲を取り入れるのは良かった。

キャラ

キャラは個性があって良かった。だが、1クールだけなのでキャラの深掘りはされていない。

音楽

主題歌は良かった。だが、音楽をテーマにしている以上、鳥肌が立つような素晴らしい音楽が欲しかった。

さいごに

僕の中では『takt op.Destiny』は微妙な評価の部類になる。確かに作画は良いかもしれない。けれど、ソシャゲの誘導がメインテーマになっているため、ストーリーの感動が薄かった。

果たして『takt op. 運命は真紅き旋律の街を』はどのような結果になるのだろうか。本来であれば、アニメ終了のタイミングに合わせ2021年12月にリリースされるはずだった本作。しかし、開発の都合上で延期になってしまったらしい。ちょっと不安だ…。

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