弱キャラ友崎くん(弱キャラ)評価:感想→新時代のラブコメがついに爆誕!

今回は『弱キャラ友崎くん(以下、弱キャラ)』について語っていく。

目次

あらすじ

友崎文也は、日本屈指のゲーマーながら現実ではぼっちの高校生。

“人生はクソゲー”だと言い切る彼が出会ったのは、
学園のパーフェクトヒロイン・日南葵だった。

「この『人生』というゲームに、真剣に向き合いなさい!」

人生ははたしてクソゲーか、神ゲーか?
日南の指導のもと、弱キャラ高校生の人生攻略が幕を開ける!

『弱キャラ友崎くん』公式サイトより引用

『弱キャラ』の感想

ここでは『弱キャラ友崎くん』の感想について語っていく。ネタバレもしていくので、未視聴の人は気をつけてほしい。

感想①:どことなく漂う俺ガイル感

あらすじを見ていて分かる、この『俺ガイル(やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。)』感。
『弱キャラ友崎くん』の原作はガガガ文庫が刊行している。『俺ガイル』と同じレーベルなのだ。
この2作品には、陰キャの男子高校生が主人公、実在する街が忠実に再現されている、テーマが非常に深い、といったように様々な共通点が見られる。

今までのガガガ文庫のメディアミックスは、明らかな『俺ガイル』一本打法だった。『弱キャラ』は2018年頃ぐらいから注目されていた作品だし、他にも『チラムネ(千歳くんはラムネ瓶のなか)』のような話題の新作もある。通常であれば、より多くの人に広めるために、新作をアニメ化する。
だが、ガガガ文庫は『俺ガイル』を最後までやり遂げ、その上、続編も制作されていく。それだけ『俺ガイル』の人気が圧倒的だったのだ。

これからはガガガ文庫が現代のラブコメを席巻すると思っている。『俺ガイル』が一旦落ち着いたところで、『弱キャラ』をぶっ込んできたからだ。「俺ガイルの次の世代のラブコメ」とまで言われた『弱キャラ』がついに爆誕した。『弱キャラ』の後ろには『チラムネ』も控えている。ガガガ文庫は盤石の体制といえるかもしれない。

感想②:聖地巡礼が可能な舞台設定

『弱キャラ』は聖地巡礼が可能だ。しかも面白いのが、埼玉県さいたま市大宮区が聖地だということ。『俺ガイル』は千葉だったわけだが、どちらもかなり中途半端な地域だ。
だが、都心から近いというメリットがある。例えば、僕は神奈川県と東京都を行き交うのだが、大宮であれば「ちょっと気分転換で聖地巡礼」みたいなことができる位置だ。都心は必然的に人口も多いのでアニメ好きも多い。

中途半端な地域ではあるが、聖地巡礼のしやすさはピカイチだ。大宮に観光スポットがなくても、「アニメにあった風景」というだけで価値が生み出されている。これが大きなビジネスになっているわけではないが、細かいアイデアとして優れている。このようなアイデアの積み重ねで、アニメは多くの人々に評価されていくようになるのだ。

感想③:『弱キャラ』のストーリーの本筋とは?

『弱キャラ』は、主人公の友崎くんが人生を攻略するストーリーだと思っていた。実際、序盤はそういう展開だった。
だが、第4話「ダンジョン攻略後に村に帰ると強いボスがいたりする」で僕は察した。『弱キャラ』は友崎くんが周りの人々の人生を変えていく物語なのだと。

ここ最近のラブコメは、ただラブコメをやるだけではなく、若者の葛藤が巧みに表現されている。『俺ガイル』は青春や人間関係を巧みに表現した名作だ。『弱キャラ』の場合、「どのような生き方が正しいのか?」というテーマになっている。公式のキャッチコピーにもあるが、「人生のバイブル」のような作品だ。

メインヒロインで強キャラの日南葵は、「やりたいことは本質的に存在しない」と考えている。確かに「今、やりたい」と思っていたとしても、それはその時の環境やモチベーションによって起こった動機であって、何年も続くわけではない。だから日南は自分の行動に合理性を徹底させている。「どのような選択をするべきなのか」、その判断を常に客観的におこなっている。
一方で友崎くんは超がつくほどのゲーム好きだ。心の底から好きで、ゲームにだけには嘘がつけない人間だ。ゲームに関しては合理的だとかは関係ない。ただ勝ちたいからやり込む。だから日南を圧倒するほどの日本一のゲーマーになった。

僕はアニメしか見ていないが、友崎くんは人生においてぶっちぎりの強キャラだと思う。自分がハマれるものを既に見つけ出し、とことんハマって日本一になっているからだ。そして人間関係とか関係なく、自分が思ったことをハッキリ言って、行動に起こす。実際に水沢や中村は、友崎くんの魅力に気づき始め、本当に尊敬するようになってきている。

さて、かなり語ってしまったが、これがTVアニメ1期の1クールに凝縮されているのだ。原作ラノベの3巻までの内容だ。日南とバトっていくことはほぼ間違いないと思うが、他にどのような展開になっていくのかめちゃくちゃ気になる。というわけで原作を購入して楽しもうと思う。

『弱キャラ』の評価

ここでは『弱キャラ』のアニメとしてのクオリティについて、個人的な目線で評価していく。

作画85点
世界観・設定85点
ストーリー85点
演出65点
キャラ85点
音楽90点

作画

作画はとにかく安定している。学園ものでラブコメ要素もまだ少なく、感情を揺さぶるようなシーンがないので見せ場がなかった。

世界観・設定

設定としては面白い。人生をゲームに見立てている友崎くんと日南葵。この2人が実際に考えている「ゲーム」の定義が、そもそも違うというのが面白い。

ストーリー

起承転結がしっかりしている王道の展開だった。序盤で友崎くんが本音で叫ぶシーンは最高に熱かった。

演出

一見すると、全体的に淡白な演出だったと思う。そもそも学園ものって終盤にクライマックスがシーンがあるから、第1期の段階で熱くなるシーンってあまりない。

キャラ

キャラは全員魅力的だと思う。特にヒロインは4人ぐらいいると思うが、どれもみんな可愛い。ちなみに僕はたまちゃんが推し。

音楽

OP・EDは個人的にめっちゃ好き。どちらも電子音が多く使われているし、中毒性が高い。特別EDが4回あったが、キャラに合った歌詞に変更される演出はよかった。

さいごに

『弱キャラ』のTVアニメ1期はひとまず終わったが、この調子で進めばTVアニメ2期は堅いと思う。
元々原作の人気が十分にあったタイトルなので、原作ファンが円盤やグッズを多く購入するだろうし、今までよりも多くの人が原作を購入するだろう。少なくとも、僕は原作を購入する。

TVアニメ2期が制作されることを祈って、期待しながらゆっくり待ってみることにする。

この記事をシェア
目次