【よふかしのうた感想】夜に遊べば、非日常が楽しめる

よふかしのうた

今回は『よふかしのうた』について語っていく。

『よふかしのうた』は『週刊少年サンデー』で連載されている漫画が原作で、作者は『だがしかし』も手掛けたコトヤマだ。

これが2022年夏クールにアニメで放送された。アニメ制作はライデンフィルムだ。

目次

『よふかしのうた』の感想

ネタバレ注意!

ライデンフィルムのくせに……

僕はアニメ制作会社のライデンフィルムに対してあまり良い印象を抱いていない。最近だと『東京リベンジャーズ』で話題になっていたけど、クオリティの高い作品をあまり作らない傾向にある制作会社だと思う。

だがそんな考えが払拭されるほど、『よふかしのうた』は高クオリティで制作されていた。しかもただクオリティが高いだけではなく、クリエイティビティ溢れる作品だったのだ。ライデンフィルムからこんな作品が生まれるなんて……。

と思っていたが、『よふかしのうた』が高クオリティで制作された最大の要因はノイタミナ枠にあった。『よふかしのうた』はノイタミナ枠で放送されたアニメなので、フジテレビの資本が投下されたのである。だから予算がたっぷり使えてクオリティの高い作品が生まれた、と考えるのが妥当だろう。

どちらにせよ、予算さえあればライデンフィルムからでも高クオリティの作品が生まれるのだ。『よふかしのうた』はライデンフィルムから多くのお金が出資されたわけではないけど、いずれはライデンフィルム出資の作品が出てきてもいいのではないかと思う。

夜の街は、なぜか楽しい

『よふかしのうた』は夜の街を舞台にした作品だ。主人公の夜守コウはふと不登校になってしまい、ある日、夜の街に繰り出してみたらなんだか楽しくなってしまい、昼夜逆転の生活を送るようになったのだ。確かに僕も、たまに夜の街に繰り出したとき、特に何かしているわけではないのになんだか楽しい気分になる。

しかしなぜ夜の街は楽しいのだろうか。居酒屋やクラブや風俗など、刺激に満ち溢れたコンテンツが揃っているからだろうか。

この問いに対し、ヒロインであり吸血鬼である七草ナズナは「夜の生活が非日常だから」という答えを出す。
確かにこれは一理ある。というかこれが正解だろう。僕たちは普段から太陽の下で生活することがほとんどのはずだ。

『よふかしのうた』の評価

作画80点
世界観・設定80点
ストーリー80点
演出80点
キャラ80点
音楽80点

作画

画としての構成が優れているし、たまに気合の入った作画を見せてくれる。そしてなんといっても背景美術が非常に印象的。実のところ、あれだけ都会的な場所であんなに綺麗に星空を見ることなんてできない。だが、『よふかしのうた』はあくまでもアニメの中の世界だ。こういう背景もアリなのである。シーンによって背景の色味が変わるので、メリハリもつく。クリエイティビティ溢れる背景だった。

世界観・設定

カラフルな背景が作り出す世界観が秀逸。夜の世界特有の楽しさにフォーカスされているのも印象的だった。たしかに、夜ってなんだか非日常な感じがする。

ストーリー

ストーリー構成も良かったし脚本の質も高かった。日常系のように見えるけど、割と高頻度でシリアス展開があって飽きない。特に終盤の展開は、演出のクオリティの高さもあって、中々感情移入してしまった。

演出

演出のクオリティも高かった。間を上手く使った演出が多かったのが印象的で、これは僕好みの演出でもある。また、女の子の可愛らしさも吸血鬼の強さもしっかり演出されていてメリハリがあった。終始、飽きない。

キャラ

意外にキャラも魅力的。パッと見だと大衆ウケしなさそうなキャラデザだけど、何話か見ていればすぐハマるはずだ。ちなみに僕はナズナちゃんが推しなのだけど、これは声優の演技によるところも大きいと思う。

音楽

Creepy Nutsの楽曲が最高だ。作品との雰囲気に完璧にマッチしている。ちなみに本作のタイトルは、EDの『よふかしのうた』をモチーフにしたのだという。つまり順番的には、楽曲→作品の順番でタイトルが決まったということだ。

まあどちらにせよ、センスが最高だった。

さいごに

『よふかしのうた』は続編制作の可能性も十分ありえる作品だったと思う。少なくとも最近のサンデー作品の中ではダントツで面白かった。TVアニメ1期は割と綺麗に終わったけど、続編も視聴したいなぁ。

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