けいおん!!(けいおん2期)評価:感想→神曲揃いの文句なしの神アニメ

星島てる
アニメ好きの20代。ライターで生活費を稼ぎながら、アニメ聖地の旅に出ている者です。アニメ作品の視聴数は600作品以上。

今回は2010年春に放送された『けいおん!!(以下、けいおん2期)』について語っていく。
2009年春に放送された『けいおん1期』に引き続き、京都アニメーションが制作している。『けいおん2期』では3年生編を展開するのだが、アニメ界屈指の神回がいくつかある。これだけで見る価値は十分あるかもしれない。

目次

『けいおん2期』の感想

感想①:相変わらず曲のクオリティが高い

『けいおん1期』でも、OP・EDのクオリティは非常に高いものだったが、2期から登場した楽曲たちも相変わらずクオリティが高い。

『けいおん』で最も有名な曲の一つでもある『GO! GO! MANIAC』は中毒性が非常に高い。ロックバンド系というよりは電子音楽のような仕上がりになっているが、どちらにせよ良曲だ。個人的には後半テーマのOP・『Utauyo!!MIRACLE』も好みだ。この曲は聞けば聞くほど発見があるのが面白い。BPM300超えの曲なのに、リフ(音型)を織り交ぜていくのがすごいと思う。

そしてけいおんではずせないのは何と言っても『天使にふれたよ!』だろう。これは最終話の24話で、卒業する3年生があずにゃんのために作った曲だ。今までの楽曲とは異なる、超王道メロディーの落ち着いた曲だ。だからこそ心に響く芯の強さがある。

他の挿入歌では、最後の文化祭で演奏した『ごはんはおかず』や『U&I』がある。どちらもライブ向けに制作されている印象があって、聞き応えがある。『U&I』のサビのメロディー、いいよね。

感想②:20話と24話は紛れもない神回

『けいおん2期』の20話「またまた学園祭」、24話「卒業式!」はアニメ史に残る神回だろう。どちらも日常系アニメにしかできないものだ。

20話はけいおんシリーズの1つのクライマックスでもある文化祭エピソードだ。1年生、2年生の時の文化祭はどちらも印象に残るのだが、3年生の文化祭エピソードは別格のクオリティだ。今までの文化祭はライブシーンを中心としたもので、僕はこのライブシーンに何度も鳥肌が立っていた。しかし3年生の文化祭ではライブシーンはもちろんのこと、くどいぐらいにMCシーンが挿入されている。とてつもなくたどたどしいのだが、それが文化祭ライブをリアルに表現していて、あっという間に時間が過ぎ去っていく感覚を強く感じることができた。
僕は体育会系の人間なのだが、文化系の人にとっての文化祭はこんな感じなのかと勉強になる。僕もこんな青春したかったな。

そして終盤では最後の文化祭が終わってしまって3年生たちが泣き出してしまう。疾走感あるライブが終わった後の心が空っぽになる感覚が見事に表現されていて、それが切なさを強調させる。僕はもちろん号泣した。重要なのは3年生が泣いてしまっている中で2年生のあずにゃんが泣かなかったことだ。これが24話の感動に繋がっていく。

あずにゃんのための24話

最終回の24話はいわゆる卒業回で、卒業式がメインとなっている。21話から23話まで、あずにゃんの葛藤がわかるシーンが挿入されているのがポイントで、これが感動的なクライマックスに繋がる。

卒業式が終わった後の音楽室、3年生たちはいつも通りの表情で過ごしていたが、あずにゃんが耐えきれずに泣き出してしまった。ここで3年生が泣かなかったのは20話で全て吹っ切れていたからだろう。そして3年生たちがあずにゃんのために『天使にふれたよ』を流すのだが、これが本当に凄まじい。イントロから青春を感じさせるようなメロディーで鳥肌が立ったし、歌詞はあずにゃんへのメッセージとなっていて、あずにゃんはもちろんのこと視聴者の皆も号泣してしまったことだろう。

そして演奏終了後にあずにゃんは「あんまりうまくないですね!」と言う。これは『けいおん1期』1話の唯のセリフとリンクしている。演奏は上手くない(まともに練習してないから当たり前)のに心に沁みるのが放課後ティータイムの魅力だと思うが、これを抽象的に表現した演出が「あんまりうまくないですね!」なのだと思う。プロ野球よりも甲子園の方が感動できるのと同じで、プロのアーティストよりも文化祭の拙いライブの方が心に響いたりするものなのだ。音楽って面白い。

『けいおん2期』の評価

作画90点
世界観・設定85点
ストーリー95点
演出95点
キャラ95点
音楽100点

作画

『けいおん1期』とはほとんど変わらずの作画だったと思うが、作画監督によってキャラデザは異なるようだ。2010年制作ということで16:9サイズになっていたのが良かった。

世界観・設定

『けいおん1期』とは変わらない世界観・設定となっている。

ストーリー

『けいおん2期』は十分な尺があるので、様々なストーリーを盛り込めていた。修学旅行や夏フェス、唯の髪切りすぎ回も面白かった。

演出

『けいおん2期』は割と本気に泣かせにきた感じがある。コテコテの演出ではなく控えめな演出を施しながら、声優の演技を最大限活かしている。

キャラ

『けいおん2期』になってくるとあずにゃんの破壊力が凄まじいことになる。個人的に日焼けあずにゃんが推し。

音楽

『けいおん1期』に引き続き文句なしの100点満点だ。『天使に触れたよ!』も良かったし、『U&I』は鳥肌が立つ。

『けいおん2期』の評価

『けいおん2期』でついに『けいおん!』は完結してしまうのだが、裏話的存在とも言える『映画けいおん』が2011年に上映された。これを見ると『天使に触れたよ』や『U&I』の印象がさらにアップデートされる。絶対に見てほしい。

https://terukun.blog/k-on-movie/
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