恋と呼ぶには気持ち悪い(恋きも)評価:感想→丁寧な恋愛描写が良い

星島てる
アニメ好きの20代。ライターで生活費を稼ぎながら、アニメ聖地の旅に出ている者です。アニメ作品の視聴数は600作品以上。

今回は『恋と呼ぶには気持ち悪い(以下、恋きも)』について語っていく。イラスト投稿サイトのpixivで連載されていた漫画が原作となっている。その後一迅社によって書籍化され、2021年3月に最終巻の8巻が発売された。そして2021年4月からTVアニメが放送され、8巻までの内容を全てアニメ化した。アニメ制作会社はノーマッドだ。

目次

『恋きも』の感想

感想①:1クールに綺麗に収まったストーリー

アニメ放送時、原作コミックスの『恋きも』は既に完結していた。全8巻だった。そして8巻の内容を全てアニメ化したわけだが、その割には1クールで綺麗に収まっていると思う。ちなみに通常、1クールのアニメではコミック4巻分をアニメ化することが多い。『恋きも』はその倍ということになる。
原作を読んでいないので原作のストーリー構成がよく分からないけれども、友人によると一話完結型が多いとのこと。アニメ化する際には、余計なパートを省略しやすかったのかもしれない。

1クールに綺麗に収まるラブコメアニメって中々ないと思う。かの有名な『とらドラ!』『俺ガイル』だって2クールや3クールぐらい使ってるわけで。1クールの中で登場人物の背景を説明し、恋愛ストーリーも展開しているのだから、ストーリー構成の難易度は相当高いはずだ。脚本書いた人はすごい優秀だと思う。

感想②:『ひげひろ』がライバルだった?

『恋きも』が放送された2021年春クール。ほぼ同じような内容・状況にあった作品がある。『ひげひろ』だ。

どちらも「JK×社会人男子」をテーマにしたラブコメである。『ひげひろ』の場合、同棲までしちゃってるのでそこで差別化されているのだが、とはいえ非常によく似たテーマだ。ストーリーの内容も、年の差恋愛の葛藤がフォーカスされている。

また、原作が既に完結している点でも共通している。『恋きも』はコミックス8巻、『ひげひろ』は原作ライトノベルが5巻で完結しているのだ。『恋きも』は綺麗に1クールで完結させられた感があったが、『ひげひろ』はどうだろうか。

ちなみに僕の印象として、序盤では『ひげひろ』の方が勢いがあったと思う。キャラデザも可愛いし、インパクトのあるストーリーだったからだ。しかし中盤以降は『恋きも』の丁寧なストーリーが目立った。一方『ひげひろ』は最初のインパクトを上手く活かすことができない中盤だったと思う。
本記事執筆段階で『ひげひろ』をまだ視聴し終わってないのでなんとも言えないが、僕の中では今のところ『恋きも』の方が高く評価できそうだった。

『恋きも』の評価

作画50点
世界観・設定40点
ストーリー60点
演出55点
キャラ45点
音楽55点

作画

作画はとてもとても安定していたが、のっぺりしすぎてた感もあった。

世界観・設定

JK×社会人男子という少女漫画ではありがちな世界観。王道だけどちょっとリアルな設定でもあった。

ストーリー

1クールによく収まったな、という感じ。構成が非常に良かったのだと思う。

演出

演出が微妙だった。コミックス8巻を1クールに収めている以上、演出にこだわって深みを出せればよかったと思う。

キャラ

少女漫画って感じのキャラデザ。でも原作にとても忠実だったのは良かったのでは?

音楽

OP・ED、どちらもセンス良さげ。ドラマとかで使われてもおかしくない楽曲だった。

さいごに

やっぱり少女漫画テイストのラブコメは恋愛描写が良く出来ている。ここ最近、恋愛描写が適当なラブコメが増えてきているので、『恋きも』は一定の層には刺さる内容だと思う。そして恋愛描写のディープなところにあまり触れないようにしているのが良い。「絶対見ろよ!」とはオススメするレベルではないが、丁寧なラブコメを見たがっている人には十分オススメできる作品だ。

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