今回は『かくしごと』について語っていく。『かくしごと』は久米田康治先生による漫画が原作だ。『月刊少年マガジン』で連載されていた。それが2020年春クールにTVアニメ化した。アニメ制作会社は亜細亜堂だ。
『かくしごと』の感想
感想①:センスが圧倒的に良い
『かくしごと』はセンスが明らかに優れている。他作品にはないオリジナリティがありつつ、引き込まれていく世界観を構築できている。僕は原作を読んでいないので、元々がどのようなスタイルの作画・キャラデザなのか分からない。だが、どちらにせよアニメは全体的に優れていたと感じた。
作画の雰囲気はもちろんのこと、会話のテンポも良かったし、ギャグセンスも良かった。なんといってもEDに『君は天然色』を採用するセンス。これは衝撃的だった。
感想②:ストーリー構成が良くできている
『かくしごと』は終盤のストーリーで賛否両論があったようだが、優れたストーリーだったと僕は考えている。ギャグ系の作品ながら各話の終盤ではシリアスなシーンが映し出されたのだ。続きが非常に気になる内容だったのは間違いない。
確かに、あれだけのフリを出しておいた割には、思っていたよりもアッサリとしたオチだった。しかしそれでも、最終話まで見たくなるような構成だったのは間違いない。ストーリー構成としては良くできていたのではないだろうか。
感想③:声優の演技がドンピシャ
『かくしごと』は声優の演技がドンピシャだった。
主人公の後藤可久士は神谷浩史が担当している。神谷浩史といえば『物語シリーズ』の阿良々木暦が有名で、超がつくほどの実力派声優だ。神谷浩史の絶妙なテンポ感が後藤可久士にマッチしている。
メインヒロインの後藤姫は高橋李依が担当している。高橋李依は『リゼロ』のエミリアのようなおとなしい性格のキャラを演じることが多い。ということもあって後藤姫はドンピシャだった。どこか寂しげのある声質がとても良かった。
アシスタント勢もキャラと声優がマジでドンピシャ。声優自体は有名声優を起用している感じだったのだが、演技が良かったのだろうか。それとも監督の敏腕が発揮したのだろうか。どちらにせよ素晴らしい演技だと思う。
『かくしごと』の評価
作画 | 75点 |
世界観・設定 | 75点 |
ストーリー | 75点 |
演出 | 75点 |
キャラ | 75点 |
音楽 | 83点 |
作画
作画は終始安定していた。作品の世界観をしっかり表現できていた。
世界観・設定
世界観・設定もまずまず。引き込まれる世界観だったのは間違いない。
ストーリー
ストーリーもまずまず。1話あたりのギャグはとても面白かったし、家族愛を感じさせる内容だった。
演出
演出もかなり渋かった。ギャグシーンとシリアスパートの明暗の分け方はとても上手かったし、音楽を用いた演出も光っていた。
キャラ
キャラはかなり個性的なのだが、それでも見事にまとまっていた。なんというか、弱いつながりの作り方が上手い気がする。
音楽
OP・ED、どちらもクオリティが高かった(EDは既存曲だけど選曲センスが良かったのでOK)。
さいごに
『かくしごと』は劇場編集版も上映されていた。編集版なのでストーリーはTVアニメと殆ど変わらない。わずかばかり、新規カットがあるぐらいなので熱心なファンでもない限りは鑑賞しなくてもいいだろう。ちなみに僕はしっかりと鑑賞したので、後日、記事を執筆しておこうと思う。