今回は『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』について語っていく。
TVアニメの『交響詩篇エウレカセブン』は2005年に放送された。そして2009年に『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』が映画公開される。アニメ制作会社がBONESからキネマシトラスに変更となっているが、クオリティに大きな変化はない。
『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』の感想
ネタバレするので、未視聴の方は読み進めないでほしい。
感想①:賛否両論な感じのストーリー
『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』のストーリーは凄かった。レントン(CV.三瓶由布子)とエウレカ(CV.名塚佳織)は幼馴染になっているし、2人を指導していたのはドミニク(CV.山崎樹範)だ。そして何よりも、”月光号のメンバー全員の寿命が3倍加速する”という設定の変更が印象的だ。
ストーリーの形は『交響詩篇エウレカセブン』の名言「ねだるな、勝ち取れ、さすれば与えられん」にある。月光号のメンバー、特にホランド(CV.藤原啓治)が”ねだる側の人間”。一方、レントンは”勝ち取る側の人間”。この対比が描かれていた。
僕個人としては「面白い」と感じたが、賛否両論なストーリーであることには間違いない。特に月光号のメンバーの設定変更が賛否両論だった。TVアニメの月光号の日常シーンが好きだった人にとっては、苦痛な設定変更だったと思う。
感想②:キャラが演技してるみたい
『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』では、TVアニメ『交響詩篇エウレカセブン』の世界でのストーリーのことを”神話”と表現している。つまり、TVアニメのストーリーが最も理想的でハッピーな形だったわけだ。逆に、『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』はバッドな設定だった。だから賛否両論(多分、否定多め)の評価になったのだろう。
僕が思うに、『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』は上から視聴した方が楽しい作品だ。”上から視聴する”というのは、作品全体を眺めるように見ること。つまり、設定や世界観を俯瞰しながら視聴することだ。
アニメは没入すればするほど面白く感じることができる。だが、あえて距離を離して作品を見ることで違った面白さを感じることもできる。『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』の場合、設定の使いまわし方が非常に興味深かった。TVアニメとはあまりにも別物すぎたからだ。これが僕にとっては面白く感じられた。
まるでTVアニメに登場したキャラが、別宇宙で演技しているかのようだ。TVアニメの『交響詩篇エウレカセブン』のストーリーが、ある意味、最もハッピーなストーリーだった。そう考えれば、『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』はちょっとバッドなストーリーだったと割り切って見ることができる。
『交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい』の評価
作画 | 80点 |
世界観・設定 | 75点 |
ストーリー | 70点 |
演出 | 65点 |
キャラ | 65点 |
音楽 | 65点 |
作画
映画だからなのか、作画はかなり良くなった。
世界観・設定
エウレカの世界観の使いまわし方が凄い。
ストーリー
2時間できっちりストーリーが収まっている。最後まで飽きなかった。
演出
演出は普通。リフにあまり乗らないからなぁ。
キャラ
キャラの設定が変わりまくっている。特に月光号メンバーの変化が凄い。笑
音楽
曲は普通。テレビアニメの楽曲を使いまわしても良かったと思う。
さいごに
TVアニメの『交響詩篇エウレカセブン』の続編ともいえる『交響詩篇エウレカセブンAO』が2012年に放送されている。こちらもぜひ視聴してみよう。『交響詩篇エウレカセブンAO』も上から見た方が楽しめる作品なので、心がけてほしい。
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