今回は『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』のTVアニメ2期(以下、虹ヶ咲2期)について語っていく。
『虹ヶ咲1期』が2020年秋クールに放送された後、2022年春クールに『虹ヶ咲2期』が放送となった。
アニメ制作は、前作に引き続きサンライズが担当している。
『虹ヶ咲2期』の感想
ネタバレ注意!
「ファンとの結びつき」がテーマ
『虹ヶ咲1期』と同様に『虹ヶ咲2期』でも、「ファンとの結びつき」がテーマとなっていた。
そもそもアイドルは、ファンビジネスの一種だ。ファンがいなければ成り立たない職業なのである。だからアイドルはファンのことを大事にするべきだし、ファンも「アイドルを支えるんだ!」という気持ちでいればいい。その重要性を説いているのが『虹ヶ咲』のスタンスだ。
今までのμ’sやAqoursは、スクールアイドルという方向性で「夢を叶えよう!」をテーマにしていた。しかし『虹ヶ咲』はファンの目線で「夢を叶えること」をテーマにしている。だから、多くの視聴者にとって、『虹ヶ咲』は非常に共感しやすい内容だったはずだ。
主人公的な存在である高咲侑(CV.矢野妃菜喜)は、同好会のマネージャーをやりつつ、イベントを企画・運営し、音楽クリエイターとして楽曲提供するようにもなった。アイドルじゃなくても、十分すぎるほどの活躍ができることをしっかり証明している。
実際に、ファンが楽曲を制作して、ラブライブ声優に提供するのは全然アリだと思う。YouTubeでも、ファン制作の楽曲を声優が歌う動画がよく上げられている。そういう方向性でアイドルを応援するのは、ファンとアイドルの関係性としては最高だし、将来が大きく拡がると僕は思う。
終盤の盛り上がりには欠ける
『虹ヶ咲2期』の最終回である第13話「響け!ときめきーー。」では、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のメンバーによるフェスライブが開催される。ソロアイドルの集まりなので、フェスライブとの相性は抜群だといえるだろう。
そして全部で12人のメンバーがいるので、当然のことながら多くの尺をライブシーンに使うことになる。というわけで、僕は「尺の全てを高クオリティの3DCGで表現してくれれば最高だなぁ」と思っていた。けれども案の定、止め絵を使って、上手い感じにコスパを考慮した感じになった。「どうせ黒字になるんだし、ここでやり切ってしまっても良かったのに……」と思うけど、まあしょうがないだろう。
そんなこともあり、『虹ヶ咲2期』の終盤の展開は、μ’sやAqoursの時と比べると、盛り上がりに欠けていたと思う。3年生が卒業するくだりもカットされてるしね。おそらく劇場版の方でクライマックスをやるのだろう。そちらを楽しみにしておきたい。
『虹ヶ咲2期』の評価
※個人的な評価です
作画 | 85点 |
世界観・設定 | 77点 |
ストーリー | 70点 |
演出 | 78点 |
キャラ | 80点 |
音楽 | 80点 |
作画
3DCGを用いたダンスシーンのクオリティは相変わらず高い。『ラブライブ!』シリーズ全体を通しても、最もクオリティが高いと思う。
世界観・設定
「一人のファンでも行動はできる!」というテーマ性を最後まで貫いていた。主人公の高咲侑は、音楽クリエイターの道を歩むのだろう。アイドルになれなくても、アイドルを支えることはファンでもできるのだ。
ストーリー
μ’sやAqoursの時と比べると、終盤の盛り上がりに欠ける。多分、『虹ヶ咲』も劇場版が上映されるだろうから、その時がクライマックスなのかも。
演出
ライブシーンの演出がいい。新キャラの楽曲シーンの演出もよかった。けど最終回のフェス形式のライブはもう少し力を入れて欲しかったなぁと思う。止め絵多めだったのが残念。
キャラ
新キャラ3人は中々良いキャラをしていた。三船栞子(CV.小泉萌香)はザ・日本人、ショウ・ランジュ(CV.法元明菜)はチャイニーズ、ミア・テイラー(CV.内田秀)はニューヨーカーということで、グローバルな雰囲気がより強まった。
音楽
OPの『Colorful Dreams! Colorful Smiles!』は、ライブで盛り上がれそうな良い曲だ。そしてEDの『夢が僕らの太陽さ』も良曲。
さいごに
現段階では、劇場版制作の発表はされていない。おそらく、9月に開催されるライブの方で発表されるのだろう。
劇場版が上映されたら、しっかり視聴しておこうと思う。