【傷物語熱血篇感想】友達を作ると人間強度が下がる→よくわかる

傷物語熱血篇

今回は『傷物語〈II熱血篇〉(以下、傷物語熱血篇)』について語っていく。

『傷物語』は西尾維新の小説が原作で、『物語シリーズ』の作品だ。これが劇場アニメ三部作として上映されるようになる。第一作目である『傷物語鉄血篇』が2016年1月8日に上映された後、第二作目の『傷物語熱血篇』が2016年8月19日に公開された。アニメ制作はシャフトが担当している。

目次

『傷物語鉄血篇』の評価

※ネタバレ注意!

作画95点
世界観・設定90点
ストーリー90点
演出92点
キャラ90点
音楽90点
※個人的な評価です

作画

『傷物語熱血篇』では大迫力の戦闘シーンが多かったため、前作の『傷物語鉄血篇』よりも作画には力が入っていたように思う。また、『傷物語』特有の3DCGのクオリティの高さも相変わらずだ。

世界観・設定

主人公の阿良々木暦が吸血鬼になり、信じられないくらいに壮絶な戦いが続いていくのだが、そこに”青春”が内包されているのが『傷物語』特有の世界観だと思う。特に『傷物語熱血篇』では、阿良々木暦と羽川翼の熱い青春が垣間見えた。

ストーリー

『傷物語鉄血篇』では阿良々木暦、キスショット、忍野メメ、羽川翼の出会いが描かれた。そして今回の『傷物語熱血篇』では阿良々木暦と羽川翼のやり取りがメインで描かれている。これがとにかくたまらない。

また、『傷物語熱血篇』では阿良々木暦とドラマツルギー、エピソード、ギロチンカッターの3人の戦闘がそれぞれ描かれているので、テンポ感としてはかなりスムーズだった。

演出

非常にエモーショナルな演出だらけだった。まず戦闘シーンの動き方がヤバい。ありとあらゆる演出が用いられ、視聴者を飽きさせなかった。それで多分、そのどれもが何かしらのパロディなのだろうけど、僕にはわからなかったなぁ。ただ対ギロチンカッター戦では『ピンポン』の「反応反射!音速光速!」の雰囲気が感じられた。

そして阿良々木暦×羽川翼のシーンがエモい。特に対ギロチンカッター戦前のやり取りが最高にエモかった。青春だった。これはシャフトにしかできない。

キャラ

魅力的なキャラはいつも通り。『傷物語熱血篇』ではドラマツルギー、エピソード、ギロチンカッターが活躍するけれど、やはり癖が強かった。また、これまでの『物語シリーズ』以上に阿良々木暦が捻くれているのも良い。

音楽

戦闘シーンで用いられていた劇伴のセンスが非常に良い。特にギロチンカッターの時のテクノな感じが好きだ。戦闘シーンの演出との相性も抜群だった。

『傷物語』の感想

人間強度と傷

『傷物語』の阿良々木暦といえば「友達を作ると、人間強度が下がるから」だ。これが『傷物語』において重大なテーマとなる。

友達が最初からいなければ、友達関連で傷つくことはない。しかも阿良々木暦の場合、友人であるというだけで無条件で助けてしまい、自分を傷つけてしまう人間だ。だから最初から友達がいなければ、人間強度が下がることはない。

このくだりが『傷物語熱血篇』の阿良々木暦と羽川翼のやり取りで、とても深掘りされた。

『傷物語』のキャッチコピーは以下の通りである。

青春は、「いたみ」なしでは過ごせない。

特に恋愛なんていうのは際たる例で、痛みなしで恋愛が成立することなど絶対にありえないだろう。

次の『冷血篇』で、『傷物語』がどのような結末を迎えるのか。とても楽しみだ。

羽川翼が最高に可愛い

『傷物語』全体を通して、羽川翼が最高に可愛い。

一応『傷物語』のあとの『猫物語(黒)』や『猫物語(白)』で、気持ち悪いぐらい聖人な羽川翼が垣間見えることになるのだけれど、『傷物語』の段階では間違いなくメインヒロインだ。とにかく可愛すぎる。タイミングさえよければ、羽川翼は阿良々木暦と付き合うことができたと思う(正確にいえば、阿良々木暦が戦場ヶ原ひたぎと出会う前に)。

それに僕は元々、三つ編み状態の羽川翼よりも、ショートカットの羽川翼の方が好みだった。しかし『傷物語』のテイストの三つ編み状態羽川翼が、めちゃくちゃ良すぎる。なんなのだろうか、あれは。キャラデザが魅力的なのか、それとも動きが可愛らしいのか。

どちらにしても羽川翼が最高に可愛いのは間違いない。『物語シリーズ』の個人的なヒロインランキングで、羽川翼の順位が一気に上がってしまった。

さいごに

次の『傷物語冷血篇』でラストとなる。ここでおそらく、阿良々木暦とキスショットのやり取りが深掘りされるのだろう。いったいどんなストーリーが待ち受けているのか。楽しみにしたいと思う。

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