今回は『ラブライブ!サンシャイン!!(以下、サンシャイン1期)』について語っていく。
μ’sの『ラブライブ!』のアニメが2015年に完結した後、2016年夏クールに『サンシャイン1期』が放送される。
アニメ制作会社はサンライズだ。
『サンシャイン1期』の感想
ネタバレしているので、未視聴の方は注意です!
感想①:『サンシャイン』は0から1への物語
『ラブライブ!』シリーズは、「みんなで叶える物語」というキャッチフレーズがある通り、夢に向かって走り続けるストーリーとなっている。そして『サンシャイン1期』では0から1への物語、いわゆるゼロイチが深掘りされていた。
新規事業のプロジェクトにおいて、最も重要になるのがゼロイチだ。例えばビジネスを進める際、「0から1」「1から10」「10から100」といった感じにパート分けされる。そして最も難しい部分が「0から1」だと言われている。
「なんで新規事業の話?」と思うかもしれない。だが、『ラブライブ!』シリーズのストーリー構成は、ビジネスが成長する流れと非常に良く似ている。『ラブライブ!』シリーズのストーリーを読み取るには、ビジネス的な目線も必要だ。
『サンシャイン1期』における目標は、「スクールアイドルを活用して学校を守ること」だろう。そのためにはファンを獲得し、入学希望者を増やす必要がある。ここまではμ’sの時と一緒だ。
だが、μ’sと決定的に違うのは立地だ。μ’sが所属していた国立音乃木坂学院は都心にあるわけだから、自然と人が集まる。しかしAqoursが所属している浦の星女学院は静岡県ということで、そう簡単に人が集まる場所ではない。μ’sは早い段階で学校を存続させることに成功したが、Aqoursは全く上手くいかず、入学希望者はまさかのゼロだった。これをイチにするのが、『サンシャイン1期』におけるメインテーマだといえる。
感想②:μ’sの使い方が上手い
Aqoursのメンバーの多くは、μ’sに憧れを抱いており、「μ’sの後ろを追いかければスクールアイドルでも上に立てる」と考えていた。しかし、主人公の高海千歌(CV.伊波杏樹)は「μ’sとAqoursは違う!」という結論を出し、自分達にしかできないパフォーマンスをすることを目指し始めた。
シリーズものの特徴として「なんとなく初代が一番良いよね」みたいな風習があったりする。例えばイナズマイレブンの場合、初代主人公の円堂守が神格化されてたりする。『ラブライブ!』シリーズでも、「やはりμ’sが一番良い」と考える人が多いだろう。
しかしそのままでは、コンテンツとして成長させることができない。そこで『サンシャイン1期』では、中盤まではAqoursにμ’sの後ろを追いかけるように表現した。そしてラストで「μ’sとは違う道を進む!」ということをAqoursに決断させることで、μ’sとの決別を図ることに成功した。
実は、『サンシャイン1期』を見ている際、「μ’sの後ろ、追いかけすぎじゃね?」と僕は感じていた。「μ’sに囚われすぎるのはどうなのかなぁ?」と、製作陣に対して疑問を抱いていたのだ。しかし案の定、良い意味で裏切られた気分になれた。
『サンシャイン1期』におけるμ’sの立ち位置は秀逸だった。μ’sの扱いについてしっかり考えたのだろうなぁ。
『サンシャイン1期』の評価
作画 | 75点 |
世界観・設定 | 70点 |
ストーリー | 70点 |
演出 | 70点 |
キャラ | 80点 |
音楽 | 78点 |
作画
作画は高クオリティだった。心なしか、3DCGを用いたダンスシーンのクオリティが非常に高いと感じる。これで日常シーンの動きも完璧だったら、もっと良かったのに。
世界観・設定
μ’sの頃と比べると、スクールアイドルがより盛り上がっている時代設定。そしてμ’sとAqoursの対比の使い方も印象的だった。
ストーリー
μ’sよりも「ゼロイチ」を意識したストーリー構成。組織論やビジネス論においても、ゼロイチは最も重要な部分の一つだ。ここに深掘りするのは良い発想だと思う。
演出
僕の頭が『ラブライブ!』の突発的な演出に慣れ始めたからか、ミュージカル的な演出を普通に楽しむことができた。でもやっぱりμ’sの時と比べると、楽曲の入りが自然だと思う。
キャラ
『ラブライブ!』シリーズの中でも、『サンシャイン』のキャラが最も良くできていると言われているそうだ。確かに、僕も現段階では『サンシャイン』のキャラが一番好きだ。推しはもちろん、曜ちゃん。ヨーソロー。
音楽
個人的にはEDの『ユメ語るよりユメ歌おう』が好き。『ラブライブ!』シリーズでは畑亜貴が本当にいい仕事をする。
さいごに
『サンシャイン』シリーズはTVアニメ2期も放送されている。個人的に、μ’sよりもAqoursの方が感情移入できてるので、『サンシャイン2期』は中々感動できるかもしれない。
サクッと一気見したいと思う。
https://terukun.blog/lovelive-sunshine2/