【ラブライブ!スーパースター!!1期感想】可可とすみれコンビが良き

ラブライブ! スーパースター!!

今回は『ラブライブ!スーパースター!!』のTVアニメ1期(以下、スーパースター1期)について語っていく。

『スーパースター1期』はKADOKAWA、ランティス、サンライスによる『ラブライブ!シリーズ』の4作目となる作品だ。2021年夏クールに放送された。アニメ制作はサンライズが担当している。

目次

『スーパースター1期』の評価

※ネタバレ注意!

作画85点
世界観・設定80点
ストーリー80点
演出80点
キャラ80点
音楽80点
※個人的な評価です

作画

『虹ヶ咲』に続いて作画のクオリティが高まっている。ライブシーンは『虹ヶ咲』の方が印象的だったけど、日常シーンは明らかに『スーパースター1期』の方が良い。細かい部分の作画もしっかり作り込まれていて、丁寧に作られている印象だ。

世界観・設定

青山や表参道などの渋谷区が舞台となっている。色彩はマゼンタが強い。今ドキって感じの世界観だ。都内の人が聖地巡礼しやすいのもいい。

ストーリー

「原点回帰」という感じのストーリーだった。ただし主人公の渋谷かのんはちょっと抑えめな性格で、高坂穂乃果や高海千歌のような熱さを持っているのは唐可可だ。それと全員1年生からスタートしているのが良い。これからどんどん後輩が入ってきて、そして最後はかのん達の卒業が描かれるのだろう。

演出

個人的にはライブシーンよりも日常シーンの演出の方が印象的だった。これまで以上にキャラクターデザインを崩しているので、よりコミカルに描かれている。もちろんライブシーンの演出も良く、手描きと3DCGの使い分けが巧みだった。

キャラ

今までとは雰囲気が大きく異なるキャラクターデザインだ。より現代アニメ風になった。それと新設校が舞台になっているため、まずは1年生5人でアイドルグループが結成されている。そのため、これまで以上にキャラが深掘りされた。個人的には唐可可と平安名すみれのコンビが好き。普段の煽り合いも面白いし、第10話「チェケラッ!!」のやり取りもめっちゃ好きだ。

ちなみに今回の『スーパースター1期』も、留学生枠が中国人だった。海外ターゲットを欧米から中国に切り替えた可能性はあるな。やはりKADOKAWAは中国をメインターゲットにしていると思う。

音楽

楽曲も現代的になった。『ラブライブ!』らしさがあるかと問われると微妙だけど、個人的には好きなメロディーではある。OPもEDも良いけど、第1話挿入歌の『未来予報ハレルヤ!』も良曲だった。

『スーパースター1期』の感想

一番面白いかもしれない……

僕はもちろん、これまでの『ラブライブ!』作品を全て視聴してきた。その中だとやはりμ’sが好きなのだけど、もしかしたらLiella!が一番好きになってしまうかもしれない。それぐらい『スーパースター1期』は面白かった。

まず、ストーリーは『虹ヶ咲』のような特殊系ではなく、これまでのμ’sやAqoursを踏襲したものとなっている。それでいて、新設校が舞台になっているため、主な登場人物が全員1年生だ。TVアニメ3期まで制作されることが決まっている以上、今回の『スーパースター1期』で登場した5人が、TVアニメ3期の完結編で卒業することになるのだろう。これはかなり愛着が湧いてしまう……。

今までのμ’sやAqoursといえば、一応9人全員が深掘りされるとはいえ、やはり2年生3人がメインだったのは間違いない。だから卒業の場面になっても、その2年生3人が卒業するわけではないので、強い感動が生まれなかった。

でも『スーパースター』であれば、メインとなる5人が最終的に卒業することになるので、強い感動が生まれる可能性がある。イメージとしては『けいおん!』みたいな感じだ。

そして『スーパースター1期』は、とにかく日常シーンが良い。これまでの『ラブライブ!』とは比較にならないぐらい丁寧に制作されている。本当に隙がなかった。

それに『ラブライブ!』特有の暑苦しさも軽減され、かなり現代的な仕上がりとなっている。これについては賛否両論あるかもしれないけど、僕は個人的に好きだし、新規の人でも視聴しやすくなっていると思う。

とにかく、『スーパースター1期』はめちゃくちゃ面白かった。これからどんな展開になってどんな楽曲が出るかにもよるけど、もしかしたらμ’sを越える作品になるかもしれない。

一体、何を描いているのだろう?

『ラブライブ!』という作品は、一見すると萌え豚をターゲットにした只のアイドル系アニメに見えるかもしれない。しかしその裏では、それなりのメッセージが込められていた。

だが今回の『スーパースター1期』では、メッセージ性がほとんど見えてこない。というか、最終話でやっとスタートラインに立った感じなのだ。

そもそもこれまでの『ラブライブ!』は、物語序盤で”廃校のピンチ”が訪れ、それを何とか防ぐためにスクールアイドルを始めるという流れだった。だが『スーパースター1期』は、唐可可の「スクールアイドルが好き!」という気持ちから始まっていて、μ’sやAqoursというよりも、虹ヶ咲に近い始まりなのだ。一応、『スーパースター1期』でも廃校の流れはあったが、それが根幹になっているわけではなかった。

そして同時に『スーパースター1期』は、渋谷かのんの成長の物語でもあった。実はこれまでの『ラブライブ!』の主人公は、物語序盤の段階でそれなりに芯があったので、「主人公の成長」がキーワードになっているわけではなかった。でも『スーパースター1期』は明らかに成長の物語なのである。

あと、タイトルの『スーパースター』の意味が見えてこない。おそらく『ラブライブ!』の決まり文句である「私、輝きたい!」をモチーフにしているだろうから、『サンシャイン』と同じような意味を持っているのだろう。けれど、現段階では描写がほとんどない。

まあどちらにせよ、『スーパースター1期』の最終話の段階でLiella!のメンバーが”勝ち”を意識し始めたで、ようやくスタートラインに立ったということだろう。裏に秘められたメッセージは、これからの展開に期待したい。

さいごに

『スーパースター』はTVアニメ2期が2022年夏クールに放送されている。こちらもしっかり視聴して、ブログにしようと思う。

それにしても『スーパースター1期』は想像以上に面白かった。やっぱり『ラブライブ!』を食わず嫌いしていてはダメだなと思う。これは『ラブライブ!』特有のノリに僕自身が慣れたからというのもあるけど、それでもやっぱり『スーパースター1期』は見やすかった。

とにかく、続編に期待したい。

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