【蒼海の王子マナフィ感想】ポケモンレンジャーがめちゃカッコいい!

蒼海の王子マナフィ

今回は『劇場版ポケットモンスター アドバンスジェネレーション ポケモンレンジャーと蒼海の王子 マナフィ(以下、蒼海の王子マナフィ)』について語っていく。

劇場版第9作目となる『蒼海の王子マナフィ』は、2006年に上映された。アニメ制作はOLMが担当している。

目次

『蒼海の王子マナフィ』の評価

※ネタバレ注意!

作画82点
世界観・設定75点
ストーリー70点
演出75点
キャラ75点
音楽75点
※個人的な評価です

作画

『蒼海の王子マナフィ』では、水中を描くことが多かった。これまでのポケモン映画では水上を描くことは多かったけれど、水中は中々なかったはずだ。海中のポケモンたちの描き方が秀逸で、色彩の都合上、3DCGと手書きの区別が付かなかったのも面白い。

やっぱり相変わらずポケモンの動きはめちゃくちゃ良い。だが、人間の動きがそれに伴っていない。人間キャラをもっと感情豊かに描ければ、絶対にもっと良いのに。

世界観・設定

『蒼海の王子マナフィ』ではイタリアのナポリやローマが舞台になっているらしい。そして本作上映からすぐに『ポケモンDP』が発売されるということで、シンオウ地方のポケモンが多数登場した。ロケット団が「ダイヤモンド」と「パール」を強調していたのも印象的。プロモーション色が強かったけれど、一周回って良かった。

ストーリー

『蒼海の王子マナフィ』ではハルカを中心にストーリーが進んでいったけれど、なんだかんだでサトシが活躍しちゃってた。『七夜の願い星ジラーチ』ではマサトとジラーチの関係性が丁寧に描かれていたけれど、それに比べるとハルカとマナフィの関係性はあまり深掘りされなかった気がする。

そしてクライマックスに突入してからが長く感じた。アクーシャが海上に登場してからのアクションシーン、必要だったのかな。それだったら、旅路をもう一歩深掘りして良かった気もする。

演出

演出のクオリティはぼちぼち。やっぱり人間の描き方が良くない。もう少し柔らかさが欲しいところ。

その一方でポケモンの描き方は相変わらず面白い。『蒼海の王子マナフィ』に関しては、水中サーカスにおけるポケモンの使い方が面白かった。3DCGの使い方もかなりレベルアップしていて、なんだかんだで2006年制作であることを考えると、それなりの質が高いことがわかる。

キャラ

『蒼海の王子マナフィ』といえば、なんといってもポケモンレンジャー。ポケモンレンジャー、普通にカッコいいな。

ということで、ある意味、これまでの敵役とは本当の意味で真逆の位置にいるゲストキャラが、初めて登場したと思う。これまで、ポケモンの味方をするキャラは多数いたけれど、ポケモンを救う立場のキャラは存在しなかった。明確な正義の味方が登場したのは、本作が初めてだろう。

また『蒼海の王子マナフィ』ではハルカがそれなりに活躍した。ハルカは、これまでのポケモン映画だと空気みたいな存在で、「〜かも」の口癖が存在することを思わず忘れてしまうぐらいだ。けれども、『蒼海の王子マナフィ』でやっと出番が訪れる。

音楽

多分初めて、僕の知らないアーティストが主題歌を務めた。Soweluって誰だ……。

ただ劇伴が想像以上に良かった。海がテーマだったからか、南国風のBGMで、とてもリズミカル。それだったら美術背景とかも南国風にしたほうが面白かったと思うけれど、海底遺跡の雰囲気が薄れるからしょうがないのかな。でも南国風の海にある海底遺跡も、かなり面白そうだけどね。

『蒼海の王子マナフィ』の感想

※ネタバレ注意!

ポケモンレンジャーがカッコいい!

これは本当に感想なのだけれど、ポケモンレンジャーがとにかくカッコいい!

僕も小学生の頃はポケモンレンジャーをやりまくっていた記憶がある。そして大人になった今も、やっぱりポケモンレンジャーの生き方はカッコいいと思う。

まず、ポケモンレンジャーはポケモンを救う正義の味方だ。僕のブログでのポケモン映画感想記事を読んでいただけるとわかるのだけれど、実のところ、ポケモン映画は人間の悪や愚かさを描くことが多かった。ポケモンに絶対的な悪は存在せず、基本的には人間に利用される形で、ポケモンも悪に染まっていく。

アニポケは「ポケモンと人間の関わり方」を描いた作品だ。そしてポケモン映画も例外ではない。

それでいくと、ポケモンレンジャーのポケモンとの関わり方は実に理想的だ。

ポケモンレンジャーは、ポケモンを手持ちに抱えておくことはない。必要な時だけ、野生のポケモンの力を借りる。実際にポケモンレンジャーのゲームも、通常のポケモンのようなボックス機能は存在しない。ポケモンの助けを借りてしまえば、それでポケモンとの関係はおしまいだ。

そして何よりもポケモンレンジャーは、ありのままの自然を大切にする。だから必要以上の介入はしない。あくまでもポケモンの命を助けるだけ、だ。ポケモントレーナーよりも健全な立ち位置にいるのは、間違いない。

ということで、とにかくポケモンレンジャーがカッコいいのだ。サトシもポケモンレンジャーに憧れていたので、いずれはピカチュウを肩に据えながらのポケモンレンジャーになっているかもしれないな。

さいごに

『蒼海の王子マナフィ』にて、アドバンスジェネレーションのポケモン映画は終了。そしていよいよダイヤモンドパール編に移行する。

次は、ポケモン映画の中でもそれなりに人気のある『ディアルガVSパルキアVSダークライ』だ。早速視聴していこうと思う。

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