【映画ゆるキャン△感想】キャンプ文化を伝えていく方法とは?

今回は『映画 ゆるキャン△』について語っていく。

『ゆるキャン△2期』が2021年冬クールで放送されてから1年後、2022年7月に『映画 ゆるキャン△』が上映された。

アニメ制作は前作に引き続き、C-Stationが担当している。

目次

『映画 ゆるキャン△』の感想

ネタバレ注意!

社会人編が描かれる

TVアニメでは、高校生がゆる〜くキャンプするシーンが描かれていく。しかし『映画 ゆるキャン△』では一気にステップアップして、社会人になった登場人物たちのキャンプ場作りが描かれる。僕は原作漫画を読んでいないので、原作との違いについては存じ上げない。

さて、社会人編では、登場人物たちが関東圏を中心に散らばっている。各務原なでしこ(CV.花守ゆみり)は東京、斉藤恵那(CV.高橋李依)は横浜、大垣千明(CV.原紗友里)と犬山あおい(CV.豊崎愛生)が山梨で、志摩リン(CV.東山奈央)が名古屋だ。
ちなみに僕は、たまたま名古屋の109シネマズで『映画 ゆるキャン△』を鑑賞していた。

これらの登場人物はそれぞれ全く別の仕事をしているけれど、やはりキャンプが5人を繋いでくれた。千明がキャンプ作りを提案することをキッカケに、5人が再び集まるのは素敵だ。趣味でできた人間関係というのは、そう簡単には崩れない。

ちなみに個人的には、志摩リンが社会人になって最高に可愛くなっていたのが良かった。垢抜けた感じだ。どこか志摩母に似てきたなぁと思いつつ、バッサリとショートヘアーになっているのが最高に良い。あと、なでしこも可愛くなってたな。

文化を伝えることの大切さ

5人はキャンプ場作りを通して、キャンプの面白さを伝えることの素晴らしさと難しさに行き着くことができた。キャンプ場は、ただキャンプをする場所ではなく、キャンプの面白さを受け継いでいくための場所になり得る。しかしそれは簡単なことではない。文化を伝えていくということは、それなりに難しく、かつ不確定要素も多い領域なのだ。

とはいえ、実際に『ゆるキャン△』は、キャンプブームの火付け役として間違いなく大きな貢献を果たしている。

そう、文化を伝えるためにはいくつかの手段があるのだ。

最初は志摩リンがなでしこ達にキャンプの面白さを伝えたように口コミを通して伝える方法。キャンプ場を通してキャンプの面白さを伝える方法。志摩リンが手掛ける連載企画のような方法で伝える方法。なでしこのようにアウトドアショップの接客を通して伝える方法などなど……。数多くの方法が存在する。

こうやって考えていく、やはり『映画 ゆるキャン△』は「文化の伝達」のようなものがコンセプトになっている気がする。この点に注目してみると、また違った見方できるかもしれない。

『映画 ゆるキャン△』の評価

※個人的な評価です

作画75点
世界観・設定78点
ストーリー78点
演出75点
キャラ82点
音楽75点

作画

基本的には止め絵が多いけれども、所々で動きのある画が挿入される。それと太陽光や焚き火を活用したライティングが長けていたと感じる。

世界観・設定

高校生編からいきなり社会人編にスキップ。そして「キャンプ場を作る」という設定になっていた。「大人だからこそできることもあるし、大人になってもできないこともある」というのがテーマになっていたように思う。

ストーリー

ひたすら日常を見せてくるという相変わらずの調子だ。アニメシリーズでは多分初めてのシリアス展開だったのが印象的だった。

演出

食事シーンの演出による飯テロがヤバい。名古屋めしやキャンプ飯が度々登場して、それを見るたびにお腹が空いてしまう。

キャラ

大人になった登場人物たちが最高に可愛い。特に、なでしこと志摩リンが、キャリアウーマンらしくショートカットになっているのが最高に良い。

音楽

OPが亜咲花、EDは佐々木恵梨の組み合わせ。ハイテンポなOPを聴いて楽しくなれたし、落ち着いたEDでしっぽりできる。いつも通りの『ゆるキャン△』だった。

さいごに

おそらく本作の映画で、『ゆるキャン△』のアニメシリーズの制作は終了すると思われる。ちょっと早い気もするけど、良い感じの引き際だったのではないだろうか。これからはファンである僕たちがキャンプの面白さを伝えていくべきなのだと思う。

とはいえ、やっぱりTVアニメ3期も見てみたい気持ちもある。別にグダってもいいから、登場人物たちの日常を眺めていたい……。

2022年10月、『ゆるキャン△』のTVアニメ3期が決定した。1期、2期、映画からの、まさかまさかの3期だ。

ということは、ビジネス的に黒字である限り、当分は『ゆるキャン△』のメディアミックスが進みそうである。楽しみだ。

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