今回は『SSSS.DYNAZENON(以下、ダイナゼノン)』について語っていく。『ダイナゼノン』は2018年に放送された『グリッドマン』の続編的な立ち位置にある作品だ。ということもあって『ダイナゼノン』もアニメオリジナル作品となっている。アニメ制作会社は『グリッドマン』に引き続きTRIGGERが担当している。
『ダイナゼノン』の感想
感想①:グリッドマンとはまた違う”渋さ”
『ダイナゼノン』は『グリッドマン』の設定を再利用した作品だ。そしてアニメ制作陣も変更されていないので、『グリッドマン』の独特の雰囲気も再利用されている。
やはりTRIGGERの作品の雰囲気は独特だ。会話のテンポやBGMの使い方が上手く、学校生活をリアルに再現できている。そしてさらに、『ダイナゼノン』は『グリッドマン』とは違った渋さがあった。
思えば『ダイナゼノン』はぶっちゃけ地味だった。『グリッドマン』はヒロイン2人がめちゃくちゃ可愛かったし、怪獣の影響で人が消えていく設定もインパクトが強かった。しかし、『ダイナゼノン』のヒロインは可愛げがないし、人が消えていく設定も再利用されなかったのでインパクトも薄い。
だが、ストーリーが進行するに連れ、徐々に魅力が理解できるようになっていく。噛めば噛むほど味が出るみたい感じに。とても不思議な感覚だったが、少しずつヒロインの可愛さが理解できるようになっていくのだ。
文字で説明するのが難しいのだが、これがTRIGGER作品の魅力なのだ。序盤が地味だったので『ダイナゼノン』を途中切りしてしまった人も多そうだが、これが理解できないのはちょっともったいない。
感想②:中盤のアンチくん登場から盛り上がる
中盤のアンチくんの登場は湧いた。『ダイナゼノン』は『グリッドマン』の設定を再利用した全く新しい物語だと思っていたからだ。これがアンチくんの登場で覆された。
この辺から『ダイナゼノン』は盛り上がりを見せてくる。なぜなら「グリッドマンと繋がっている部分が他にもあるんじゃないか?」と考察しながら視聴してしまうからだ。なんなら「ラストにグリッドマンが登場するのではないか」と思ってしまうほどに。
結局グリッドマンは登場しないものの、『グリッドマン』と『ダイナゼノン』の続編が制作されることがほぼ決まった。『グリッドマン』と違い、『ダイナゼノン』は世界観の説明が十分にされていなかったようにも思える。続編で『ダイナゼノン』の謎が明らかになっていくのだろう。
『ダイナゼノン』の評価
作画 | 75点 |
世界観・設定 | 75点 |
ストーリー | 75点 |
演出 | 70点 |
キャラ | 75点 |
音楽 | 70点 |
作画
作画は比較的安定はしていたと思う。
世界観・設定
世界観・設定は良かったけど、『グリッドマン』と比べるとちょっと微妙かも。
ストーリー
『グリッドマン』に比べて、キャラのバックグラウンドのシリアスストーリーが多かった。クオリティはそこそこ高い。
演出
特撮風に使いまわしする演出は相変わらずだが、やっぱり見ていて楽しい。
キャラ
序盤で引きつけるようなキャラではない。だが、どこか謎の魅力があるのが良いんだよね。
音楽
『グリッドマン』と比べるとOPもEDも微妙だった気がする。イントロのセンスの問題かな。
さいごに
ダークホース的扱いだった『グリッドマン』の頃とは違い、元々の期待値が高い状態でスタートした『ダイナゼノン』。その期待値をしっかり回収できていたクオリティだったといえる。そして続編制作も決定されている。あのクオリティなのでそれなりの期間はあるだろうが、気長に待とうと思う。
追記:2023年春に『グリッドマンユニバース』が公開されました!