ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅢ(ダンまち3期)評価:感想

今回は『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅢ(以下、ダンまち3期)』について語っていく。

前回の『ダンまち2期』の記事はこちら

目次

あらすじ

迷宮都市オラリオの中心に座するダンジョンーー
数多の怪物が産み落とされるこの大穴は、
未だ人類が想像し得ない『未知』を無数に孕んでいる。

女神ヘスティアと冒険者ベル・クラネルが
【ヘスティア・ファミリア】を結成し、はや数ヶ月。
幾人かの友に加え、彼らのファミリアは
急速に成長の途を辿り、都市の注目を集めていた。

突如彼らのもとに舞い込んできた『未知』ーー
それは、異端児と呼ばれる
言葉を解する怪物だった。

『未知』は混乱を誘い、常識をも破壊し、
苦悩と葛藤を喚び起こす。
その先にある『可能性』を覆い隠してしまうほどに……

激動のオラリオで、ベルに決断の時が迫るーー
これは、少年が歩み、女神が記す、ーー【眷族の物語】ーー

『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅢ』公式サイトより引用

『ダンまち3期』の感想

ここでは『ダンまち3期』の感想について語っていく。ネタバレもしているので、未視聴の人は気をつけてほしい。

感想①:テーマが深い

『ダンまち3期』はテーマが深い。『ダンまち3期』では完全悪だと思われていた魔物がテーマとなっている。魔物がもしも人間と同じ思考を持ってしまったら、どうなってしまうのか。というものを神(といっても神様いっぱい登場してるけど)が人間に試しているような内容、それが『異端児(ゼノス)編』だ。

ほとんどの神々や人々は異端児を完全悪だと信じ、容赦なく滅ぼしていく。これに疑問を持ったのが本作の主人公のベル・クラネル、という構図でストーリーが展開される。
今まで味方だったロキ・ファミリアやアイズ・ヴァレンシュタインもベルの敵に回ってしまうのが辛い。そんな状況でもベルは自分の掲げた正義を信じ、英雄に近づいていく。

このような展開は他の作品でもよく見られるが、『ダンまち3期』は特に熱い。『禁書』で世界中を敵に回した上条当麻並に熱い。
だが、アニメでは上手く表現しきれなかったようにも感じる。『ダンまち』は原作の方が圧倒的に面白いことで有名なので、時間が空いたらぜひ読んでみようと思う。

感想②:最終回の戦闘シーンが熱すぎた

ストーリーや構成は良かったのだが、脚本が微妙だった。本当だったら感涙に持っていけるようなシーンも、演出や尺の問題で安易に制作された印象だ。「心打たれたかったら原作を読め」ということなのだろう。

だが、それらの不満も最終回の戦闘シーンで全て吹き飛んだ。
最終回では『ダンまち1期』でも描かれたベルとアステリアス(ケンタウロス)の戦いが再び起こる。アステリアスはオラリオ唯一のレベル6、オッタルに鍛え上げられた。ベルにリベンジするために、ベルを追い越して一足先に高みへと登りつつある異端児だ。
それに対してベルも主人公補正の「アルゴノゥト」を最大限発揮させて、ハイレベルな戦いとなる。このときの作画が尋常じゃなかった。『ダンまち1期』の時といい、ベルとアステリアスの戦闘だけ気合い入りまくりだ。まさにライバルといった感じ。熱すぎる。
これからもこの戦いが見れるのだと思うと、ワクワクする。

感想③:sajou no hanaが安定枠に

『ダンまち』といえば井口裕香のOPだ。井口裕香が歌を担当する楽曲は全体的に安定している印象がある。
だが、個人的に注目していたのはEDを担当したsajou no hanaだ。

sajou no hanaはここ最近主題歌を担当するようになったグループだ。最近だと『とある科学の超電磁砲』『とある科学の一方通行』『モブサイコ100』といった、有名タイトルの主題歌を担当している。
どれも中々の良曲で、しかも僕の好きな曲のタイプにどストライクだ。ED向きの楽曲ということも高ポイントだ。

『ダンまち3期』でもsajou no hanaがEDを担当。『とあるシリーズ』や『ダンまちシリーズ』はこれからも続編が制作されることは堅いので、どんどん主題歌に抜擢されるだろう。
しかもsajou no hanaはEDに向いているグループだ。これからも楽曲スタイルを崩さず、創作活動に励んでいけば、安定のED要員になるだろう。

「ダンまち3期」の評価

ここでは『ダンまち3期』のアニメとしてのクオリティについて、個人的な目線で評価していく。

作画80点
世界観・設定80点
ストーリー50点
演出50点
キャラ70点
音楽80点

作画

作画はよくもわるくも安定。だが、最終回の戦闘シーンが素晴らしかったので甘く評価した。

世界観・設定

『ダンまち』は一見シンプルに見えるが、設定・世界観は作りこまれている。でないと『異端児編』の発想はでないからだ。

ストーリー

かなり余裕を持って尺を使っていた印象だったが、心情描写が甘いこともあり、緊迫感がなかった。元々アニメ化には適さないタイプの作品なのかもしれない。原作を読んでいないからわからないけど。

演出

演出に関しては全然だめ。茶番にみえてしまった。

キャラ

キャラも相変わらず安定だったが、尺が足りなかったのか、心情描写が甘かった。

音楽

音楽は今期も安定していた。『ダンまち3期』に関してはEDがよかった。『sajou no hana』、頭角を表してきた。

さいごに

『ダンまち』は4期の制作が決まっている。本当に大丈夫なのだろうか。2期のセールスもあまり良くはなさそうだし、3期の内容を考えるとセールスは出せないように思う。
確かにアニメ制作のコストも低めだろうし、作品のタイトルが有名なので配信サイトの再生数やグッズの売上、そしてなんといっても原作の売上があるので、全体的に黒字になっているのかもしれない。

だが、そろそろメリハリをつけていかないといけないのではないだろうか。

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