【ダンまち4期】諦めなければ、敗者復活戦は無限に続く

ダンまち4期

今回は『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ(以下、ダンまち4期)』について語っていく。

『ダンまち』は大森藤ノによるライトノベルが原作だ。2015年春クールに『ダンまち1期』、2019年夏クールに『ダンまち2期』、2020年秋クールに『ダンまち3期』が放送。また、『劇場版ダンまち』も2019年に上映されている。

そして2022年夏クールと2023年冬クールの分割2クールで『ダンまち4期』が放送された。アニメ制作は前作に引き続きJ.C.STAFFが担当している。

目次

『ダンまち4期』の評価

※ネタバレ注意!

作画70点
世界観・設定70点
ストーリー75点
演出60点
キャラ80点
音楽70点
※個人的な評価です

作画

全体的に3DCGの割合が大きかった。大型のモンスターが多く登場したからだ。それで3DCGのクオリティに関しては文句ないし、戦闘シーンは全体的に安定していた。キャラクターデザインも非常に安定している。予算内でしっかり仕事したという印象だ。

世界観・設定

ダンジョンの不気味さを再確認させられる世界観だった。それに久しぶりに『ダンまち』で死の恐怖を突きつけられた感じはある。深層の”孤独感”を生み出すために背景は非常にシンプルなものになっているけれど、ただこれだと画面映えはしないから難しいところだよね。

ストーリー

『ダンまち3期』と同様に尺は十分確保されていた。けれども『ダンまち3期』に比べると、良くも悪くもメリハリがなかったと思う。『ダンまち3期』はかなり冗長的で、でも最後の最後のボルテージの上がり方は良かった。一方の『ダンまち4期』は全体的に安定していて、それでいてラストの盛り上がりに欠ける印象だ。

ただ分割2クールで飽きることがなかったので、『ダンまち3期』よりは、ストーリーはうまくできていたのではないだろうか。

演出

おそらく『ダンまち4期』全体を通しての最大の課題は演出にあると僕は考える。とにかく演出が平易なものなので、エモさがない。もし演出を少し挑戦的にできれば、それだけでかなり面白くなると思う。

キャラ

『ダンまち4期』の最大の強みは、やはりキャラだ。これはまあ、ライトノベルの特権でもある。というか、とにかくキャラが強いから『ダンまち』もここまでやっていけてる感じがする。

特に今回はリューが深掘りされている。リューは『ダンまち』のヒロインのなかで最も人気のあるキャラだと思うので、そりゃ当然視聴数も稼げる。

音楽

主題歌はsajou no hanaと早見沙織が手掛ける。ただ個人的に、sajou no hanaの楽曲が年々つまらなくなっているような……。気のせい?

『ダンまち4期』の感想

※ネタバレ注意!

絶望感は凄まじい

『ダンまち4期』はこれまで以上に、絶望感が凄まじい。これで主要人物が誰も死なないというのがやはりご都合主義なのだと思うけれど、しかしやはり絶望感は映像を通して伝わってきた。

作者がどのようなコンセプトでこのストーリーを作り上げたのかはわからないけれど、ダンジョンの怖さを再確認させられた感じがする。

そもそもダンジョンというのは、本来であれば訪れなくてもいい場所だ。それでもたくさんの冒険者がダンジョンを目指すのは、名声や権力などもあるだろうけれど、とにかく冒険にロマンを感じているからに他ならない。これに関しては『ダンまち』よりも『メイドインアビス』の方が良くできていると思う。けれど『ダンまち』も悪くはない。

最終的に全員が生き残ったというのは、大きな意味があると僕は考える。結局のところ、本当の意味で諦めなければ、全員が生存する確率もグッと上がる。今回のストーリーでは、何度も何度も心を折りにくるような絶望的な展開が待ち受けていたけれど、登場人物たちが完全に諦めることはなかった。

もちろんこれは現実社会でも同じことが言えるだろう。何かしらのものに挑戦する際に、そこで諦めてしまってはまさに「試合終了」なのである。諦めない限り、敗者復活戦は永遠に続くのだ。

さいごに

『ダンまち4期』が放送されたことで、アニメもかなり原作に追いついてきた。おそらく『ダンまち』は、原作のラストまでをアニメで描くつもりだと思う。

しかしなぜここまで『ダンまち』でメディアミックスが進むかと言われれば、やはりソシャゲの『ダンメモ』の利益があるからだろう。数多くのソシャゲの中でも『ダンメモ』はかなりの人気があると聞く。これだけで相当な利益を稼ぎ出しているのがわかる。

この記事をシェア
目次