今回は『政宗くんのリベンジR』について語っていく。
『政宗くんのリベンジ』は竹岡葉月(原作)とTiv(作画)による漫画(一迅社)が原作で、2017年冬クールにTVアニメ1期が放送された。
そして6年後の2023年夏クールにTVアニメ2期となる『政宗くんのリベンジ』が放送される。
アニメ制作はSILVER LINK.が担当した。
『政宗くんのリベンジR』の評価
※ネタバレ注意!
作画 | 40点 |
世界観・設定 | 50点 |
ストーリー | 55点 |
演出 | 50点 |
キャラ | 70点 |
音楽 | 79点 |
作画
TVアニメ1期からキャラデザが大きく変更された。線、髪色、眼の色がかなり変わっている。特に安達垣愛姫はめちゃくちゃ変わってる。個人的にキャラデザは2期よりも1期の方が良かったと思う。多分、劣化。
作画のクオリティとしても、SILVER LINK.作品の中でも下位になってくるかなぁという感じ。
世界観・設定
ラブとコメディのバランスは程よいと感じる。本当にちょうどいい。未成年が好きそうな感じ。ただ、こうして作品が完結してみると、特筆する何かがあるというわけでもない。リベンジ要素があんまり強くなかったのが問題かな。
ストーリー
終盤で「起承転結」の「転」が2回連続で起こる感じ。小岩井吉乃を勝ちにするプランも悪くないと思っていたが、そこからさらに転じて安達垣愛姫が勝ちヒロインに。このストーリー展開はラブコメとして普通に良かった。
演出
演出は普通。やっぱり作画が弱いし、おそらく予算も微妙な感じなので、思い切った演出ができないのが問題だ。ストーリーや場面的には、いい感じの演出を組み合わせられそうなものだけれど。
キャラ
当初はキャラデザが変更されて少し戸惑ったけれど、次第に慣れてくる。やっぱりキャラはぼちぼちに良い感じで、僕は安達垣愛姫が好み。でも、キャラデザが「デレ」になってしまっていて、ツン要素がほとんど感じられなかったのが残念。
音楽
OPの『Please, please!』も中々に良い曲。やっぱり大橋彩香は最高!
EDの『twilight little star』はしっとりとしたバラード。僕はバラードがあまり好きじゃないのだが、EDにぴったりの楽曲だったのではないだろうか。
『政宗くんのリベンジR』の感想
※ネタバレ注意!
6年ぶりの続編!
僕がアニメを見始めたのは2020年4月ごろなので『政宗くんのリベンジ』はリアルタイムで視聴していない。それどころか、別に凄まじい興味があったわけでもなく、アニサマ2023で大橋彩香が出演するから、半ばしょうがなく『政宗くんのリベンジ』を視聴した感じだった。一方で、アニメを見始めた当初から『政宗くんのリベンジ』に根強い人気があることを僕は知っていて、多くのファンから愛されている作品であることも承知していた。
そんな中、2017年冬クールにTVアニメ1期が放送され、原作漫画も2018年に完結した本作で、TVアニメが6年ぶりに放送されるということはすごいことだと思う。
これには2つの要因がある。1つめは純粋に『政宗くんのリベンジ』が人気だったから。そしてもう1つは、動画配信サイトの力だ。こうして長い間愛され続けたのも、動画配信サイトによって、実質的なコストを抑えながらも長期間でファンに作品を届け続けることができたからだと思う。これが、従来のDVDモデルとは決定的に違う点だ。『はたらく魔王さま!』も然りだが、今後は「○年ぶり!」という感じで、TVアニメ続編が望まれる作品の公開が決まっていくだろう。
だが、『はたらく魔王さま!』や『よう実』もそうなのだが、このようにして「○年ぶり!」という感じで久しぶりに放送されるアニメは、大抵、クオリティが落ちたり、制作スタッフが変更される関係でキャラデザが変わったりする。『政宗くんのリベンジ』も例外ではなく、キャラデザが大きく変更されていた。
実際にWikipediaを見てみると、制作スタッフに大きな変更は為されていない。だが、製作スタッフはかなり変更されている。というか『政宗くんのリベンジ』は製作委員会方式を採用している作品の中でも、出資企業数が非常に多い。きっと、出資額を分散させることができたから、6年ぶりにTVアニメ2期を放送することができたのだろう。だが、これだと権限が分散されてしまい、作品のクオリティに支障が出てしまう。
※一方で、出資額が分散されていたからこそ、権利も分散してしまい、続編制作のタイミングを逃してしまった可能性も考えられる。
ここ最近は「○年ぶり!」の作品が増えているけど、この流れを見てしまうと、今後はあんまりクオリティに期待できないかもしれない。
やっぱり2期よりも1期の方が好き!
さて、細かい話は一旦置いといて、個人的な感想に入ろうと思う。
やっぱり正直言って、2期よりも1期の方が好きだ。笑
具体的には安達垣愛姫のキャラデザ。2期になってからツン要素が少なくなったというのもあるけど、TVアニメ1期の”残虐姫”な感じがかなり削ぎ落とされている。これではただの可愛い姫だ。
実は『政宗くんのリベンジR』を視聴した後に、僕はTVアニメ1期のOVAを視聴した。このOVAは原作完結のタイミングで発売されたもので、時系列的にはTVアニメ2期の後に位置している。そしてやっぱり、TVアニメ1期のキャラデザの方が良いのである。もちろん、OVAだからクオリティが普段より高めだったというのもあるだろうが、やっぱり安達垣さんは可愛いし、おまけにロリババアもめちゃ可愛かった。
一方で『政宗くんのリベンジR』は、ストーリー展開がちょっと面白かった。先ほども述べた通り、どんでん返しを短期間で2回繰り返す構造になっていて、これが中々良かった。やっぱりラブコメだから、ストーリーに粗はあるし「ちょっとこれは補正されてるかなぁ」と思うことはあるけど、でもラブコメとしては普通に面白い。たしかに、これはラブコメ好きだったらハマる作品だ。少なくとも高校生の僕だったら、確実にハマっていただろう。
さいごに
『政宗くんのリベンジ』がついにアニメでも完結になった。
個人的に大橋彩香が好きで、OPは最高だし、安達垣愛姫も最高だったし、きっと彼女にとってもこの作品は特別なものになったはずだ。
僕は原作漫画を読んでいるわけじゃないけど、表紙を見る限り、漫画のクオリティは非常に高そうだ。機会があれば、こっちも読んでみようかなぁと思う。